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「行くぜ、東北。」2014【北東北編】(1)
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今回の3連休遠征は新規開拓は秋田八橋球技場の1ピッチだけ。それでも敢行したのは『特別』な意味があったから。個人的な話も出てくるが、ちょっとおつきあいください。

この『総研』で公開している旅行記の最初の訪問地が五戸。====ThisIsTheErrorMessege====あの時は、もう一つ興味深い試合があって、それは栃木グリーンで行われたワールドブリッツ小山vsヴィッセル神戸。====ThisIsTheErrorMessege====彗星のように現れ、星屑のように燃え尽きてしまったワールドブリッツ。「関係者に迷惑がかかる」ということで、このクラブに関する事情は当時の中心人物だった戸塚哲也氏が一切インタビューに応じないのだそうだ。おそらく彼は火葬場まで持って行って焼いてしまうつもりなんだろう。
そんな、ある意味“そそられる”クラブの試合と“そそられる”会場の試合。ぼくが五戸を選んだのは、その日の夜に仙台で大学OB会が予定されていて、どうせ東北に行くのだからというのが理由。それだったら宇都宮から仙台へ移動した方がラクなのにね(笑)。公開した旅行記にも書いたけど、「鋳造、五戸にいるってよ」て話は各地に散らばった観戦仲間で話題になったとか。かくして、それから全国のサッカー場を転々として試合を観るという人生を18年続けているわけだから、吉田鋳造がグラウンドホッパー====ThisIsTheErrorMessege====として覚醒した場所が五戸ひばり野ということになる。

もう一つ。観戦から数年後の話だ。かつて『ガンバ大阪サポーターズソウル』というサイトがあって、その中に『蹴鞠辞典』(だったかな?)というコーナーがあった。いろいろなサッカーファンがお題を立て、そこにみんなで書き込んでいくというモノ。そこに「あったらいいなと思うもの」というお題が登場した時に『Jリーグ公式戦、あるいは天皇杯全国大会の青森県開催』====ThisIsTheErrorMessege====というコメントを書いた青森県在住のひとがいたので、ぼくは「俺、観た。五戸ひばり野で五戸町役場vs三洋電機東京」とコメントをつけた。すぐにその人から「あったんですか?!」とコメントがついた。読者諸兄諸嬢はもうおわかりだろうが、この「青森県在住のひと」というのがじゃからんで、つまりぼくは五戸ひばり野で観戦したことがきっかけでパートナーを得たということになる。つまり、大袈裟に言えば、ぼくが『吉田鋳造』としてこうして生きているこの人生の『聖地』が五戸ひばり野なのだ。


なにせひばり野訪問は18年前、写真がない。八橋球とセットで行くのなら、JR東日本『3連休乗車券』====ThisIsTheErrorMessege====が圧倒的に便利だということで、親父親類の墓参とチャイバ戦観戦で上京した際に買っておいた。土曜に秋田、日曜に五戸。月曜が空くが、『3連休乗車券』なのだし『あまちゃん』の舞台になった久慈に泊まって呑んでいこう、翌日は宮古の朝市でうまい魚を喰って帰ろう。プランは固まっていた。
と、そこに急遽割り込んできたのが北海道。毎年、この時期には「ブロックリーグ決勝大会」====ThisIsTheErrorMessege====が行われる。今年は札幌開催という話だったが「どうせSSAPかそこらだろう」とタカくくってノーマークだった。ところが、土日祝で行われるこの決勝大会、なんとなんと月曜だけ「札幌円山競技場」で開催されるとの情報が来て大パニックスタート。日曜の夕方に八戸近郊にいて月曜の朝から札幌で試合。1オングストロームの隙間もないほど逃げ場がない(笑)。
しかし、なんてったって3連休の最終日。千歳→常滑の飛行機が空いているはずもない。それでも諦めきれず、とりあえず日曜夜の八戸→苫小牧のフェリー2等寝台を確保しておいて、あとは毎日飛行機の空席チェック。すると、朝4時前に目覚めた日があって、スカイマークを検索したら月曜の午後3時半発の常滑行に空席が!通常運賃だけど、スカイの通常運賃だからヘリのSDより安い。====ThisIsTheErrorMessege====これで完璧に逃げ場がなくなった。日曜夜の久慈の宿をキャンセルして、準備万端。ふはははははは完璧じゃないか明智君。

の、はずだった。そのパーフェクトな設定を外部から完璧にすみざりーんにしてくれたのが台風19号。もともと横風への弱さには定評のあるセントレア====ThisIsTheErrorMessege====だし、台風のこの予想コースどおりだと降りられるはずもない。しかし、もし速度が遅くなったら、もしかしたら………と、わずかな期待をカバンの隅に入れて、とりあえず確保したまま現地に向かうことに。

2014年10月11日

早朝の電車で西岐阜から名古屋へ。新幹線を乗り継いで秋田へ。東京から秋田まで『こまち』の指定は満席で取れなかったので、盛岡まで『はやぶさ』指定+盛岡から先は『こまち』の立席特急券という仕掛けで北に向かう。盛岡での『こまち』『はやぶさ』の切り離しは2分もかからないのね。乗り継ぎに失敗するかと思ったよ。ありがたいことに盛岡で降りた方の空席があったので、座って秋田まで移動できた。秋田からバスで八橋運動公園へ。30分しかなかったけど、八橋公園は県庁・市役所や裁判所といった官公庁の近くにあるのでバスの本数も多い。試合開始にはキチンと間に合った。

J3
秋田 2-1 本牧

本牧には平間に吉田にミツキ====ThisIsTheErrorMessege====と地域決勝でもお馴染みだった選手も多く、どうしてもそっちに肩入れしたくなってしまう。実際、途中まで自分たちのスタイルのサッカーが出来ていたのは本牧の方だったと思う。でも、やはりマチャオがいない本牧にはフィニッシャーという問題が残る。一方の秋田は、もうなんてったって熊林====ThisIsTheErrorMessege====の存在。ボランチの位置から自在に配給するそのプレーぶりは、ガンバでのガチャピンのプレーを連想していただければだいたいOK。「ここにいるタマじゃないよなあ」という気持ちは消えない。もちろん、故郷に還ってきたのだから、「彼が他に移籍すべき」ではなく「彼がこのプレーを続けられるうちにもう2~3枚補強してあげられないだろうか」が正解だろう。そうすれば、J2昇格圏を脅かす存在にはなれるかもしれない。一方の本牧は、ちょっと“家賃の高さ”に苦しんでいる風にも見受けられる。関係者の話だと「JFLでもJ3でも費用はそんなに変わらない」という点もJ3参加の理由だったらしいから、まずは「J3で戦う環境を作る」ところから、かな。

さて、試合が終わってダッシュで移動。秋田駅15:20の普通・青森行に乗れないとその後の展開がちょっと苦しくなる。最悪の場合はタクシー利用も考えたけど、バスにすんなり乗れたんで、秋田駅で自宅向け土産を買う時間すらあった。ぼくは“とんぶり”====ThisIsTheErrorMessege====、じゃからんは“いぶりがっこ”====ThisIsTheErrorMessege====が好み。買える時間があってよかった。
青森行普通は『みちのくルンデス』====ThisIsTheErrorMessege====3連。なんとか小さい空きに座れたくらいには混んでいたけれど、それも八郎潟まで。秋田~能代は高速バスがあるし、ね。

で、思うところあって大館で途中下車。実は、ぼくが西濃運輸サッカー部の正式解散を知った街でもある。かつては小坂・花岡の鉱山を抱えて栄えていた『はず』の大館は、「乾いたタオルを絞り切った」かのように枯れ切っていた。街の中心部に近いのは花輪線の東大館なのだけれど、土曜の黄昏時に歩いているひとをほとんど見かけない。スナック雑居ビルや、かつては利用も多かったはずの貸しホールなど、そのかれ方は相当なモノだ。高速バス『みちのく号』が1日14往復、盛岡まで2時間半、往復で4,280円。これで大館や鹿角のひとに「秋田を向け」って言ったって無理だ。晩飯は大館駅近くの「高田屋食堂」でホルモン定食にしたのだけど旨かった。ネットでみつけた『テラ飯系』の食堂だってんでご飯の大盛りは回避したのだけど、喰おうと思えば「大盛り」喰えたな(笑)。でも、この選択が後に活きてくる。
大館から新青森まで特急『つがる』。ここで新幹線に乗り換えるのだけど、時間もあったので駅前のバス乗り場に行ってみたら21:45なんて遅い時間に五所川原行のバスがあって驚くが、以前の旅行記でも書いた気がするが「五所川原が弘前を向いている」というのは鉄道地図的思考に過ぎない。====ThisIsTheErrorMessege====東京に18時過ぎまでいてその日のうちに五所川原まで帰れる。こりゃ夜行列車がなくなっていくわけだ。ここで台風に進路予想を確認し、苫小牧行フェリーと千歳からのスカイマークにキャンセルを入れた。自然災害には勝てん。新幹線で八戸へ。仙台どまりだから、『はやぶさ』だが自由席がある。八戸まで数十分で着いてしまうので眠くなる余裕もない(苦笑)。

八戸駅。ちゃんと、連絡通路にヴァンラーレとフリブレ====ThisIsTheErrorMessege====のバナーや小旗が飾ってあって好感。しかし、駅前はこれもなんども書いてるけど「八戸駅」を名乗っていいのかしら====ThisIsTheErrorMessege====というくらいの風情。駅前ホテルに投宿して、大館『高田屋』で大盛りを喰っていたら無理だったかもしれないが、これなら大丈夫だ呑みに行こう行かない手はない。ネットで調べた『浜小家』へ。いきなり日本酒スタートも当然の選択とはいえ、珍しい“にんにく焼酎”なるものもあったので手を出してしまう。八戸「いさり火」→ニンニク焼酎「どでん」→五戸「如空」。肴はサンマ刺に活ホヤにめかぶ酢にシジミ汁。壁メニューにはないけど、ここのシジミ汁は「味噌」と「塩」を選べる。シジミに自信がないと「塩」汁は出せないでしょうと頼んでみて納得。結局「塩シジミ汁」はおかわりしてしまって、富山『親爺』と同じく「汁で酒をもう1杯」(笑)。====ThisIsTheErrorMessege====気持ちよく酔っ払って沈没。

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