cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2004/04/07◆アローズ北陸サードステージ
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日曜は富山までアローズ北陸×愛媛FCの試合を観に行ってきた。こないだの雑文====ThisIsTheErrorMessege====で、JFLはどうなる?とか書いておいて現場を知らないってのは、やっぱまずいでしょう。もちろん194ピッチ目というのが第1理由なんだけどね。日曜の朝の岐阜は曇り空で、天気予報も回復傾向だと言っていたので8時に自宅を出て東海北陸道を単車でかっ飛んで行ったんだけど、関市のあたりで降り始めてその後ずーっと雨でしたとさ。やれやれ。


初めてアローズ北陸を観たのは、96年の全国社会人・大阪大会だ。外連身がないというか、とにかく潔いまでのアーリークロスなチームだった。アーリークロス!アーリィークロォース!まるで何かに取り憑かれているかのようにクロスを上げ続けていたような記憶がある。まだ観戦歴もかなり浅かった頃のことだけど、そのスタイルは結構な衝撃だった。
この試合でぼくの「気になるチーム」トップ・ファイブ・リストに書き込まれたアローズ北陸。雨べしゃべしゃの中でテイヘンズとの試合を観に行くまでになった。これも以前の雑文====ThisIsTheErrorMessege====に書いた新潟白山での決戦では油谷選手がぼくの秘かなアイドルにもなった。そして、2000年初頭の地域決勝でアローズは全勝でJFL昇格を決める。実は全勝優勝は2チーム目====ThisIsTheErrorMessege====の快挙だ。予選+決勝で1失点しかしなかった。

戦いの舞台を全国に移したアローズ北陸。刈谷とダブルヘッダーが出来そうなので、開幕戦も行きましたわさ都田まで。そこで観たアローズは………こりゃあ家賃が高いわ。全国社会人や地域決勝で味わったスピード感は、それはスピードではなくただの拙速な放り込みサッカーにしか感じられなかった。ロングボールをドカーンと出して、浅島頼むぞ。話はそれから。
ホーム開幕の横浜FC戦ではとにかくタッチに逃げることに終始したので、市民運動最盛期の頃のFC====ThisIsTheErrorMessege====サポの皆様方が「こんなのサッカーじゃない」「サッカーが観たかった」などと、まるでアローズがルール違反をしたかのような愚痴をネットで垂れ流していた。アローズ北陸には、ぼくが刷り込まれた魅力がなくなってしまっていた。
それでも、アローズとのどこかの試合を視る時は、どうしてもアローズ寄りになってしまう。デンソーと戦うときも、京都BAMBと戦うときも。「気になるチーム」にリストアップされると、そう簡単に消し去ることは出来ないのだ。小柄なゲームメーカー川上も同じく小柄で槍のイメージが強い小林よーたも気になるが、やはりベテランFW浅島の印象は捨てがたい。ぼくの中では「ゴンちゃんになりたかった男」というイメージが出来上がっていた。カラダを張ってハイボールに競り合い、泥臭くもゴールを狙い続ける選手だった。その割にゴールを決めた記憶ってのがあまりないのだけれど。


2004年。浅島も油谷も引退し、鳥栖から川崎元気がやって来た。開幕戦でアローズが佐川大阪に勝ったというのは各地で衝撃として迎えられていた。アローズはどんなチームになったのか。対戦相手の愛媛には、ぼくの好きなタイプのFWともち====ThisIsTheErrorMessege====がいる。見どころの多い試合になると思った。思わなければ雨の中やって来たりはしない。いつものように「きときと寿司」でうまくて安い寿司を大量に喰らい、会場へ。何万人はいるかわからない国体仕様の陸上競技場に、観客がパラパラと。草津が11935人集める中で、こちらの観客数は最終的に301人だったそうだ。これもJFLの現実。

試合が始まると、ぼくは観客席でのけぞり続けることになる。なんだこれは。こんなアローズは視たことがないぞ。
後ろからトップにぶつける。ここまでは同じ。いや、ここまででも違うかも知れない。スペースにドカーンと出して、浅島あるいはよーたを走らせて、それから。これがぼくの持つ昨年までのアローズのイメージ。
話を戻そう。後ろからトップにぶつける。トップがポストして戻す。ボランチがサイドにはたく頃には両サイドの川上も山本翔平も上がっている。ここが違う。川上のポジションが高い。アローズは川上が攻撃参加しないと見どころが作れない、だけど昨年までのアローズでは川上は守備に追われてしまい、攻撃時に飛び出していく機会が全然なかった。それがどうだ。川上がちゃんとサイドを駆け上がることが出来、そこにちゃんとボールが流れてくるではないか。流れるようなサッカー、アローズで流れるようなサッカーが観れるなんて。
これぞ元気効果か。川崎と高橋のボランチのおかげで川上が本来の上がり目で仕事出来るようになったのだ。そうなると石橋の高さとよーたのスピードも生きてくる。そして、機を見て川崎も攻撃に顔を出す。アローズのサッカーでこんなに楽しめたのは、最初に書いた全国社会人の藤沢市役所戦以来かも知れない。
試合は友近のシュートがポストに当たってGKの背中に当たりゴール、というカタチで愛媛が先制するものの、愛媛本来のパス回しが出来ないのは雨のせいばかりではない。昨年までのアローズだったら中盤は愛媛が制圧してしまっただろうけど、今年はそうではない。後半、川崎のミドルが決まって1−1。その後はアローズの方が見せ場が多い。で、とにかく驚いたのが85分のシーンだ。これまで攻撃参加は川崎にまかせて中盤の底でコントロールに徹していた高橋がどどどーっと上がって行く。結局ボールは出てこなかったのだが、出てきたら大チャンスだったはずだ。断言する。85分にボランチがFWを追い抜いてペナルティエリアへ走り込むようなアローズは、繰り返すがこんなアローズは視たことがない。


試合は1−1で終了した。愛媛はチームもサポも勝ち点3を計算していたはずだ。なにせ昨年の14位と3位の対戦なのだから。しかし、今年のアローズ北陸は違う。マジで違う。ケガ人を出さなければの前提だが、入れ替え戦回避争いとは無縁のシーズンを過ごせるのではないか。いやいや、上半分だって十分狙えるポテンシャルがある。岐阜から片道3時間、雨の中だけどがんばって単車を駆って視に来た甲斐があった。自宅のテレビでチャンピオンズリーグを鑑賞するのもいいかもしれないけど、サッカー観るならやっぱり現場だよ。現場に観に行かなくっちゃ。

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