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岐阜サポ・冬の帯広旅行
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とにかく昨年はサッカー観戦旅行に傾倒し過ぎた(笑)ところがあって。サッカー観戦か実家関連かだけだったもんなぁ……って、サポ活動をしている族は大抵そうなんだろうけど(苦笑)。
でも、1月はオフなんだしそれらと無関係な旅行をやってみたいなあ……と岐阜の降格が決まってから思ってて。同好の士2名とで冬の帯広ツアーを考えた。冬コミでの参戦で知られる通称「単位さん」と、『岐大通』主筆の通称「社長」。ぼくとしても、他の岐阜サポにもばんえい競馬を知ってもらいたいというのがあったし、ぼくはぼくで未利用の帯広機場をつぶすチャンス。1泊2日で行くとして疲労回復日も確保したいので1月の3連休の土日で決定。だから、土曜日に帯広でレディース・ジョッキーのイベントがあることも後付けで知ったのだ。ホントだよ。

1月11日 土曜日

男3人の旅とはいえ、3人とも単独行動でなんとでも出来る連中なので、集合は帯広競馬場。名古屋からだと新千歳からJRで東に行くルートがメインだけど、鋳造はとにかく帯広機場を使うことがメインなので新幹線で上京。手段のためには目的は選ばぬ!(笑)。羽田でダラダラと過ごして、手続きを終えて機内へ。ぼくの席は真ん中の3列シートの左側。右隣(3列シートの真ん中)の小柄な女性がイヤホンが欲しいみたいだけど、スッチーさんが気づかなかったので呼んであげて。で、その時に彼女のスマホに競馬騎手の画像があったのがチラっと見えた。おや、この方も競馬場が目的地かな。
機内ではお互いに音楽を聴いて過ごしてたんだけど、着陸の時に彼女から「寒そうですね」と話しかけてきた。「でも、雪は少ないように見えます」と答えながら収納ラックのキャリーケースを降ろしてあげて、足元を見ると名古屋ご当地バージョンのお菓子がいくつか入った袋。小柄な女性+名古屋ご当地お菓子+騎手の画像。いかん、つながっていく。シーケンス制御の大型配電設備に通電するようにガツンガツンとつながっていく。とはいえ、いきなり「スマホの画像見えました」とも言えない。そこで「ぼくはこれから競馬場へ行きます」と振ってみると、「ばんえい競馬ですか?」と即答する彼女の表情に色が入ったのを見た。「ええ。なんか今日は女性騎手のイベントもあるそうで……」。さらに色が濃くなった。間違いない。「あの、すみません、さっきチラっとスマホの画像が見えちゃったんですけど、騎手の写真があったようで……関係者の方ですか?ご本人?」こくっ。

「お名前、うかがってよろしいですか」
『宮下です』

うわあああああ!やっぱり、やっぱり宮下瞳騎手====ThisIsTheErrorMessege====だ!鋳造の理性回路は全部バイパス経由でスルーされてしまった。思いっきりの気持ちをこめて小さく握手させていただいて、その手で水筒を持ち上げるのを忘れて機内に置いてきてしまい、市内へのバスの発車前に気づいて、ありゃどうしようと思ったところで空港に「お客様の忘れ物のご案内が……」と放送が。ああ、本当に理性はバイパスされていたのだな(笑)。

何度目かの帯広競馬。もしかしたら冬の訪問は初めてかな。3人でまずはビール、そしてカレーラーメン。====ThisIsTheErrorMessege====帯広競馬に来るとどうしてもカレーラーメンを食べてしまうので他のメニューがいまだによくわからない(笑)。

さて、何度か書いているけれど、あらためてばんえい競馬の魅力を。まず、馬の迫力。サラブレッドを見慣れていると、馬体重1トンなんてのが出てくると「黒王号か?!」とフリーズしてしまうかもしれない。レースとしては、第2障害の仕掛けのタイミング。馬の息が整わないうちに仕掛けると坂の途中で止まってしまうこともあるし、無事に降りきっても残りの直線でバテてしまう====ThisIsTheErrorMessege====こともある。この残り直線は大人も子供も観客揃って愉しめるところで、ほぼ馬の速度に合わせて「行けーっ!」「●●さん、差せる!差せるよ!」などの応援が出来る。その応援が出来るのもゴールラインの数m手前まで。だから、ゴール通過の微妙なところまではわからない。スンドメである(笑)。さらに、ばんえい競馬のゴール到達は馬の鼻ではなく曳く鉄ソリの最後尾で認められる。だから、馬はゴールしているのにソリがまだライン手前で止まっちゃってる間に抜かれてしまい、その馬の馬券を持っていると「あー!あー!あー!あー!」とボキャブラリーが喪失してしまう(笑)。この日の鋳造の参戦初戦の6Rがまさにそれで、オトコを見せて連勝単式1点勝負をかけたところ、2着で買っていた馬がゴールラインを通過したところまでは「俺って、もしかして神?」だったのに、ソリが通過する前に止まってしまい結局は1着4着に。ま、これもばんえいの魅力なんだけどね。こうした展開で逆に馬券を獲ったこともあるし。その後も、3連複4頭ボックスで買ったら4頭とも掲示板に載ったのに2着3着4着5着で「当たらずといえども遠からず」だったりと、鋳造恒例の回収率100%コース====ThisIsTheErrorMessege====だったが、9Rで人気薄の逃げ馬が2.1%だか2.2%だかの軽馬場====ThisIsTheErrorMessege====を活かして残るのでは?と読んでの3連単95倍を当ててプラス決算確定。今回がばんえい初体験の2人のうち、「社長」も次のメインレースで3連単34倍を6点買いて当ててほぼ全額取り返し。「単位さん」はボウズ、「残念なカオリ、次回に期待いたしましょう」。====ThisIsTheErrorMessege====ぼくは2人にビールを驕り、「社長」は帯広駅までのタクシー代を負担した。タクシーが全然来なくてびっくりしたんだけど、運将によれば最終前のメインRを終えると大方の客は帰って、最終までいる客は自分のクルマで来るのでほとんど空車は回さない====ThisIsTheErrorMessege====んだとか。なるほど。

宮下瞳騎手登場したエキシビジョンレースは7R終了後に実施。名古屋からは宮下騎手のほかに木之前葵騎手、岩手から関本玲花騎手、高知から濱尚美騎手、佐賀から岩永千明騎手が参戦。といってもエキシビジョンレースでは本職・竹ケ原茉耶騎手====ThisIsTheErrorMessege====以外は複座の後方に本職のばんえい騎手が乗ってのレース。でも、十勝は開催のない平日は地方競馬の場外発売で稼いでいるのだし、各地の騎手がこうして来てくれるのはとても大事。


さあ夜の闘いだっ!呑みだ呑みっ!岐阜サポ四天王とも呼ばれたことのある3人が、とりあえずは『北の屋台』だなと行ってみると、そこは土曜の7時半、ほぼ満席はやむを得ないところか。では、隣にある『十勝乃長屋』。こちらは知名度もまだまだで空きが多い。「社長」が選んだ店はザンギ====ThisIsTheErrorMessege====の種類が豊富で、なんと帯広市街地の呑み屋から出前の注文が入るとのこと。さすが「社長」、こういう時の嗅覚は本当に頼りになる。そんなFWが昨年の岐阜隊にもいれば(略)。結局、ここで2時間以上呑み続けることになるのだが、「単位さん」の呑みっぷりが新橋「馬力」でのそれを1割増にしたような(笑)。====ThisIsTheErrorMessege====序盤は冬コミお手伝い2回の経験から「鋳造の女性の好みがほぼわかった」と勝ち誇っていたのだが、途中から新得の麦焼酎『十勝無敗』====ThisIsTheErrorMessege====にシフトしたのが致命傷。飲み口が軽いこともあってロックでかあーん!かあーんと!と空け続ける。その結果、アルコール分解能力の限界の崖から軽やかに飛び降りるように急に呂律が回らなくなり急に眠り出す(笑)。「単位さん」がここまで乱れるとは……恐るべし、恐るべし十勝。

とまあ、愉快に盛り上がった(笑)宴でした。この夜の最高の一言は、ぼくらの後から来て先に帰っていった男性2名の客が残した捨て台詞(?)

「もう帰るわ。この店、頼んだモンしか出てこない」

ぼくと「社長」で同時に、「そのセリフ、もらいます!」(爆笑)。これよこれ、これが屋台呑みの醍醐味。カネじゃ買えないね。

「社長」は「単位さん」を部屋まで送って呑み直しに行き、ぼくはコンビニで充電ケーブルを買って宿に戻り沈没。

1月12日 日曜日

翌日。朝6時前に大浴場に行くと、「単位さん」がいた。キサマっ、生きていたのか!(笑)。とはいうものの、彼によると目が覚めたら部屋にはカレーラーメンのカップ麺が置いてあったそうなので、「社長」が送り届けてから自力で買い物に出かけたことになるのだが、一切の記憶がないらしい。「単位さん」、ホテルに戻って来れてよかったね。深夜早朝の冬の帯広で野垂れたら確実に死ぬぞ。死なないヤツでもたぶん死ぬ(笑)。そして、朝飯会場でも彼を見かけたので「さすが四天王、回復力が違う」と感心していたのに、7時半の集合時間には降りてこねえでやんの(笑)。

さて、鋳造初の貸切タクシー。ドライバーは同年代?の女性の方。こういうタイプの客は慣れているのか、ハキハキして話題にもしっかりノッてくる。これはまた愉しい観光になりそうだ。
まず最初は大津漁港。十勝川の河口近くにあって、十勝発祥の地====ThisIsTheErrorMessege====でもある。しかし、大津は鉄道も通らぬ古びた漁港、現在はコミュバスが大津のひとが豊頃に向かって大津に帰るダイヤで運行していて観光客が公共交通機関で向かうのはほぼ不可能。かつては普通の路線バスが走ってて、宮脇俊三『ローカルバスの終点へ』でも取り上げられている。ぼくは読んだころから気になっていたところだ。昨今は冬場の大津海岸で観られるジュエリーアイス====ThisIsTheErrorMessege====で知られるようになった。

運将姐さんは「1時間はいられるけど、寒いから40分が限界だろう」と言ってたけれど、海岸まで出ても氷のカケラも見当たらず、観光客さんに「氷、ありました?」と訊くと「河口付近にいくつかは(ある)」と言われて、ここで引き下がったら男が廃るというもの(笑)。片道20分くらいかけて歩きましたよ先端まで。うん、たしかにいくつかはあった。既に到達していた観光客が積み上げて、いかにもインスタバエールなカタチになっている。まあ、しょうがないね。拝めただけよしとしましょう。戻る時にすれ違った地元の方によると、今年は暖かいのでジュエリーアイスが本格的に観れるのは今年は2月あたりからかな、とのころ。

大津を離れて豊頃に向かう途中で、旅来渡船跡を経由してもらう。とは言っても、かつて土手への道側にあったデカい道路案内標識もなく、いまはただ碑があるだけ。だよね。そして豊頃の『ハルニレの木』へ。この日の観光のベストと言って過言ではない。十勝川の上にはずっと霧がかかっていたようで、午前10時過ぎでもまだ霧氷状態で残っていた。「社長」は2021年の年賀状はこれにする!と言ってたけど、ごめんたぶんぼくもここにするわ。ここは豊頃駅から歩いて来れる距離だから、大津に比べたら難易度は圧倒的に低いのでお勧め。普通列車が1日8往復だけどね(苦笑)。

あとは、定番の愛国駅→幸福駅のルートで。愛国駅の隣りが北愛国駅だというのをこの時に知った。「国境は大丈夫か」「バックストップ条項は」なんてネタが出てくる====ThisIsTheErrorMessege====のも2020年だから、かな。そして幸福駅。先日NHKで再放送をやっていた、昭和48年放送の新日本紀行「幸福への旅」が「愛国から幸福ゆき」大ブームのきっかけだったというのも、今回知った。そして、幸福の福は福井の福====ThisIsTheErrorMessege====だというのも今回知った。つまり、もし入植してきたのが岐阜や茨城のひとだったら「幸福」という地名にはならなかったわけだ。

実は幸福駅から帯広空港はそう遠くない。12時25分、空港着。7時30から5時間貸切契約だったので、運将姐さんは見事なタイムキーピングでした。すごく愉しかったですありがとう。


飛行機の時間まで2時間近くある。では昼飯だな、と空港ビル2階のレストランへ……と、待合ロビーに小柄な女性。うわわわわわわわ宮下瞳騎手!ここでもお会い出来るとは!またしても理性のバイパス回路にスイッチオン(笑)。お願いしてツーショットを撮らせていただく。うわ、うわ、うわうわうわうわうわ。最近はドンコ====ThisIsTheErrorMessege====もご無沙汰なんですけど久しぶりに行きたいと思います。移転の話====ThisIsTheErrorMessege====もありますしね。

で、レストランで昼飯。「社長」が呑むのは理解の範囲内として、昨日あんだけベロンベロンになった「単位さん」が普通にビールを呑み出すのは、やはり彼はヒトデナシという動物なのか、人間に一番近い機械なのか(笑)。帰りの飛行機も宮下瞳騎手と一緒だったけど、さすがに臨席ということはなかった(笑)。羽田から品川までエアポート快特に乗れたので2本早い『のぞみ』に乗れる幸運。というわけで、個人的にはすべてにおいてうまくいった旅行だった。これで今季のショッパいJ3も戦える……かもしれない(大苦笑)。

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