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益田道楽三昧(2)
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益田では、地方競馬大好きのモノレール男====ThisIsTheErrorMessege====と合流することになっている。しかし駅前に彼の姿はない。東京から飛んでいくと言っていたので、すでに競馬場にいるのだろうか。と携帯電話を鳴らすものの、出ない。これは日和られたかもしれん。
益田競馬では増収策の一環として、駅構内に場外馬券売り場を設置している。しかし、これは競馬場に行く客を減らしているだけなのではないか?競馬場に向かう。実は競馬場行きのバスは、ない。競馬場が指定した定期バスに乗って競馬場最寄りの緑ヶ丘卸団地バス停で降りた場合のみ、運賃は競馬場が負担するという構造になっている。降りた客は数名。バス停前に競馬場の職員が待っていて乗客から整理券を回収している。この枚数で負担運賃が決まるのだろうが、人件費のかけ方を間違えているような気もする。
バス停から徒歩数分。踏切を渡るとようやく競馬場だ。せっかくなので特観席にした。¥400。指定された席はゴール板のほぼ正面だった。ありがたい。1レース出場馬がパドックを巡り始めたので降りていく。

しかしまあ。JRAの競馬場しか知らないファンが来たら、あまりのパドックの小ささにフリーズしてしまうのではないだろうか。なにせ最大出走頭数が6枠8頭なのだから、この程度でいいのだ。とはいえ。新聞に目を通しても見るが、他競馬場から転厩になった馬も多く、実力がつかめない。おまけにもって騎手がいない。益田登録の騎手は9人しかいない。とてもじゃないが9人でまわしては行けないので高知とかから3人がレンタルでやってきている。しかし1Rの売上が78万円かあ。1着賞金が10万5000円だから、これは厳しい。実に厳しい。賭博場として機能していない。====ThisIsTheErrorMessege====結局、モノレール男は日和ってしまったので一人で挑戦だ。

6枠連単ということは競艇と同じなのだが、しかし当たらない。まるで当たらない。裏も食えないなんて。一度「これはパドックで馬を見ないほうが当たるのではないか?」と新聞だけで馬券を買って食堂でラーメンを食べてたら3万馬券が飛び出したりして、もう私のことは好きにしてちょうだい。はじめのうちは晴れていたのだが、最終が近づくに連れてどんどん雲行きが怪しくなって雨まで振り出してきた。場末の雰囲気ここに極まれリ、だ。結局最終10Rまで打って回収率100%である。馬券の。
帰りのバスは無料にならない。緑ヶ丘のバス停で市内バスを待ち、駅から少し離れたところのホテルに投宿。屋上ではビアガーデンをやっていたが、雨がぽつぽつ降っているし何より一人でビアガーデンってのもなあ。で、ホテルの1階にパチンコ屋があったのでふらふらと入ってみるとこれが大正解。競馬場の負けを全額取り返してお釣りまで来た。これで堂々と呑みに行ける。駅前の「養老の滝」で景気づけに軽く生ビールを呑んでから、駅の南側の呑み屋街の活魚料理店に。今日は何がお勧め?と大将に尋ねると、アジとアゴ====ThisIsTheErrorMessege====がいいよ、というのでそれと、ちょっと見栄を張ってエビスビール。たいへんおいしくいただいて、ご機嫌で宿に戻って、朝が早かったのでそのまま轟沈してしまう。

翌日。ホテルでうだうだして、駅まで歩く。バス乗り場そばのビルに「中国リーグ・石見FCを応援しよう!」とのビラが貼ってあって嬉しくなってしまう。10時頃の久城方面のバスに乗って総合運動場へ。バス停からちょっと歩くと「益田運動公園」の看板があるのだけど、そこからサッカー場までが遠い遠い。要するに設備充実の大運動公園というわけで、いやいや税金を投入してますなあという感じ。サッカー場は、七ヶ浜を山の中に移設してメインスタンドを立派にしたような感じで、JFLだって十分開催できる。あとはここを根城にする石見FCが強くなればいい。
のだけど、いやいやしかし強いじゃないの石見FC。40番なんてデカい番号をしょっているFW伊藤選手がもうすばらしい。すーっと下がってきてポストプレーをしてだーっと上がって決定的チャンスを量産。地域リーグに昇格したてのクラブにこんな選手がいたとは。近くにいた地元のおじさんに尋ねると、さも当然だという表情で「石見は強いですよ」と、きっぱり。「でも昇格したてですよね」とぼくが突っ込んでも「いや、それでも石見は強いですよ」とまったく意に介さない。会ったことはないが、まるでずーっとConference暮らしでNationwideDivision3に昇格したばかりのクラブをガキの頃から応援し続けていたENGLANDの爺さんのような感じで、いいなあ石見FC。環境に問題はないのだから、あとは強くなるだけだ。伊藤が交代で下がったら途端に凡庸な地域リーグのクラブになってしまったのが気になるが、がんばってほしい。聞いたところでは、SC鳥取の影響でここもJFLの夢は持っているようだ。

市内バスで益田駅に戻り、駅前の場外売り場で最後にもう1回馬券に挑戦したけど、当たるはずもない。ま、とりあえず益田競馬では初負けだけど益田市のバクチでは3連勝ということで。駅から空港まではバスですぐ。開港当時は東京・大阪線が1本ずつで成り立つんかいなと思ったけど、いまは東京線は2本になった。萩・津和野ツアーが組みやすくなっただろうな。もっとも、防長交通の益田=空港=萩の急行バスはガラガラの空き空きだったが。大阪まで飛んで、素直に新大阪までバスで出て帰ってきた。もう一度益田に行くとしたら、石見FCがJFLに昇格してからか、益田競馬が本格的に廃止決定の時か。

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