吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2007/04/17◆こんな出会いもある、地域L(のハシゴ)
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岐阜隊がアウェーの時はピッチ原理主義に殉じる。となると岐阜隊が富山遠征の4/15は観戦ピッチの稼ぎ時。ここんとこ週末は上京しているわけだし、関東リーグの開幕節で2つも塗れるとあっては原理主義者の血がたぎるというものです。


電車を乗り継いで大宮駅へ。西口のバス乗り場はすぐに見つかった。ほぼ15分に1本あるのでありがたい。『秋葉入口』で降りたのは、ぼくと細身でお美しい20代と思われる若い女性の2名。さて、秋葉の森公園はどっちだろう。案内図がまったくないので、とりあえず秋葉神社と書かれている方へ歩き出す。
しかし、なんか不安になって来て携帯GPSで調べてみると、危うく曲がる角を過ぎてしまうところだった。と、そこへ後からやって来たのは先程一緒にバスを降りた女性。小さな地図を片手に彼女も不安そうだ。これは彼女も目的地は同じなのではないか?声をかけてみると、やはり目的地は同じだった。というわけで、急遽2人連れで秋葉の森公園を目指して歩き出すことに。彼女のお名前もいただいたので、Kさんと表記させていただきます。
しかし、Kさんはお一人で4部の観戦とは、選手の関係者?と訊くと、埼玉隊18番FW山下の友人なのだとか。「去年は一度も観れなくって。」ということは一昨年は観ているのね。鹿サポ本山ファンとしてサッカー観戦に入り、その時の鹿サポの知人が『上から下まで観に行く』ひとで影響を受けたのだそうだ。その“上から下まで観に行く”鹿サポさん、Good-Job!

試合開始時間も近づいていたけど、携帯GPSのナビのおかげで、もちろん作為的に道に迷うこともなく(笑)キックオフ前に秋葉の森運動公園に到着。そこには素晴らしい状態のピッチが広がっていた。会場の隅には埼玉サポが数名。Kさんはサポ達と一緒に観るのかと思ったらなぜかぼくの隣に腰掛けた。長らくサッカー観戦しているとこういう出会いもあるのかしらん。


さて。Kさんイチオシの山下選手は小柄なスピードタイプ。なるほど、本山とかぶる。しかし、相手のTFSCがスペースもつぶすし当たりも厳しいしで、自由にプレーをさせない。少ないシュートチャンスも自分で打たずに後ろを使おうとしたりして、もう少し思い切りが欲しいかな。一方のTFSCはダイヤモンドの4-4-2だと思うのだけど、攻撃になると左右のサイド沿いをワイドに張った中盤もSBもガンガン上がってきて、もう内容的には圧倒的にTFSCのペース。そこで埼玉隊は早めに動く。SBを交代させて右サイドを活性化。しかし右に張った17番北原は寄せられると切り返してかわすクセがあるようで、ベンチから「なんで後ろ向いちゃうの!前へ仕掛けろ!」と盛んにゲキを飛ばされていた。

そう、この試合のポイントは埼玉ベンチ。監督・コーチ陣が傍観者というか観戦者というか、もう出てくるセリフが愉しいのなんの。大きなサイドチェンジが決まった時など「おおおおおおおおっ!」とまるでサポのような感嘆の声を挙げる。内容的には完全にTFSCが凌駕しつつもスコアレスで前半終了。Kさんは、目立った活躍が出来ない山下に残念そう。

ハーフタイム。試合中は観戦者モード発言の監督さんも、さすがに指導者だ。件の切り返しがクセの北原には「あんなプレーをしているとこれからのお前はダメになる」と厳しくも愛のある指摘をする。“逃げるな”ということなのだろう。

後半。左SBを勤める3番近河が確変状態に入って好パス好プレーを連発。そして6分、その近河が左サイドでがんばってキープしライン際に縦に流すと、追い越した9番古市からファーサイドに高いクロス、ゴール前で張っていた山下の後ろにいたのは件の北原。ボレーで合わせて埼玉先制。
ここからしばらくは明らかに埼玉隊の時間だったのだけど、バランスを意識して攻め上がらなくなったのか近河の確変は20分くらいで終了。そして隣でKさんが寂しそうにつぶやく。「交代だし。」残念、山下はここでお役御免。厳しいけど、今日のパフォーマンスでは交代やむ無しかなあ。
後半残り半分を過ぎても“独自色全開”の埼玉ベンチはさらにテンションも高く。北原のプレーには「また切り返しやがったあのヤロー」攻められた時間帯には「古市!1回落ち着かせて!深呼吸くらいさせて!」これには、ぼくらのさらに右で酒盛りモード観戦の方々と笑ってしまった。そして、確変の終わった近河に替えて30番上村を投入。「かみー!」とアップ中の上村を呼んだあとで「すまん俺がこの試合を壊すかもしれん、この采配で」。いやはや、そんなこと言う監督、いるかあ?

ところが、山下に替えて投入した29番宮島も近河に替えて投入した上村も、途中交代にしては運動量が少なくスピードもない。ベンチからは「お前ダッシュも出来ないの?!登録抹消するぞ」との厳しいお言葉。おまけにロスタイムに入って「コーナー!キープ!」とのベンチからの声も無視して中途半端な攻撃をしかけてはTFSCの逆襲を喰らう埼玉隊。結局1-0で埼玉勝利で終わるのだけど、いやなかなか愉しい試合でした。選手が揃ってサポさん達のところで応援のお礼。サポさん達がんばってたと思うよ。けど、ごめん印象薄いの。とにかくベンチの印象が強烈過ぎで、申し訳ない。
観戦を終えたKさんは「こんなに近くで観戦することなんてないから」とかなり新鮮だったご様子。そりゃJのスタジアムではまず体験できない“臨場感”だもんね。でも、この埼玉隊ベンチは下部リーグでもかなり特殊だから、誤解しないように。

帰りも大宮駅までKさんと一緒のバスだった。「これから岐阜に帰られるんですか」と訊ねるので正直に「6時過ぎから新横浜で5部を観ます」と応えたら、当然だけどかなり驚かれた。わははははは。でも、対戦カードを話したときにKさんから「マーカス落ちたんですか?!」と即座に反応があったのにはこちらもびっくり。前回観た埼玉隊の試合の相手がマーカスだったのだそうだけど、いやいやKさんあなたは4部オタクの素質十分です!大宮駅で我々は別れ、ぼくは湘南新宿ラインで渋谷へ。Kさん、これからも下部リーグをよろしくお願いします。


大宮駅で電車を待つ間に知った皐月賞の結果はスルーということで。スルーしてくれない?しょうがないなあ。普段zeppelin伯爵====ThisIsTheErrorMessege====絡みのメアドなどを使ってるくせにサンツェッペリン買いませんでしたわさ。一番初めは考えたんだよ、1着フサイチ3着ゼップの3連単総流しでもしようかって。でもあまりにあまりの支持率なもんで見切っちゃったのさ。やれやれ、飯塚オートの教訓====ThisIsTheErrorMessege====をまったく生かしていません。実は1着から3着まではハナ差だったそうで、もし1着フサイチ3着ゼップで決着してたら鋳造は大宮駅ホームで発狂していたと思われます。くわばらくわばら。


渋谷から東横線の特急で菊名、ここで乗り換えて新横浜へ。駅から横浜国際に向けて歩き出す。ここんとこ毎週のように新横浜から八王子方面の電車に乗ると右側に見える照明施設がしんよこフットボールパークだと信じていたのだけれど、案内図によるとそこにあるのは駐車場。あれれれええっ?でもあれは駐車場じゃないよなあ…と思いながら信じる箇所へ歩いていくと、現れたのは紛れもないサッカー場でした。やれやれ。でも、weblogに後からあったご指摘では場合により駐車場になることもあるようで。周囲をすべてネットに囲まれ、さながら“デスマッチ”会場の様相。
ここでご一緒するのはお久しぶりの“謎の運び屋”A氏。氏は横浜国際南ゲートの橋の上からの観戦を考えていたようだけど、疲労気味の鋳造は反対側の土手に座っての観戦を提案。選手の番号の把握しにくさは同じくらいだろうけど、ベンチと反対側なんで監督の指示とかは聞きにくくなっちゃったね。申し訳ない。
降格組の厚木マーカスと昇格組の与野蹴魂会の対戦。マーカスは氏家====ThisIsTheErrorMessege====ついに引退かあ。と思ったら驚きは21番左SBの松田翼。マーカス事情通のA氏に教えてもらってぼくも驚愕。こいつ、昨年は背番号1でGK登録ではないか。GKからSBへのコンバートって、ありか?ありなのか?

さて試合。しかしまあ、どっちもどっかーん走れぇーっ以下同文。中盤の組み立てって何ですか喰いモノですかうまいんですかそれ、って感じで試合が進んでいく。うーむ、これが5部の現実かあ。と、序盤にして与野のFWが故障してしまったようで選手交代。A氏によると、与野はこれでFW登録の選手がピッチにいなくなったらしい。それからしばらくすると救急車がやって来た。大事に至らなければいいのだけれど。やがて、マーカスは縦1本に走り込んだ11番須田が飛び出してきたGKを交わすループシュートを決めて先制して前半終了。とにかくマーカスDFラインの高さが印象に残った。
しかし、よのしゅーはこちらの情報====ThisIsTheErrorMessege====によると「縦に速く前線へ」「キープせずにパスをつなげ」との指示が出たらしく、後半はもう『速けりゃいいってモンだ!』の超高速パスサッカーを展開。ピンボールみたいに、とにかくボールが落ち着かない。そして選手が走る走る。これでペースをつかんだよのしゅーは右からのアーリークロスをゴール前で綺麗にトラップして蹴りこんで同点に追いつくと、その数分後には左からのミドルをGKが弾いたところにちょうどよのしゅー選手がいて押し込み逆転。
A氏によると有名人らしいマーカス寄りのご婦人の金切り声(失礼)が響く中、マーカスも攻めに転じる。両チームの選手が活性化した分子運動のように走り回るのでそこらじゅうで選手が激突。でも悪質なファールじゃないからカードも出しにくいよね。試合はそのまま2-1でよのしゅー逆転勝ち。なんか、サッカーじゃないゲームを観たような気もするけど、これはこれで面白かった。でも、こんな試合を日曜夜にやって、特によのしゅーの選手の皆さん明日の仕事は大丈夫ですか。……って、勝てば元気も出るよね。


試合が終わったのは8時近く。かくいう私も明日は朝からちゃんと仕事。指定を確保した“のぞみ”まで少し時間があるので、横浜に来たからには!とすき家で牛丼を食べる。そういえば、初めて長崎でちゃんぽん食べたのも思案橋のリンガーハットだったよなあ。電車を乗り継いで、帰宅したのは22時半過ぎ。風呂も入らずに轟沈でありました。

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