吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2006/12/19◆ビッグボーナスな週末の宮崎
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例によって福岡経由の宮崎行きなので、常滑→板付はにっぺりの特割運賃。朝イチの最安と昼間の最高とでは3,000円も違う。なら、早起きは全然苦手じゃないしというわけでいつもの早朝出撃列車でお出かけとなるわけさ。

板付から路線バスに乗るのは初めてかな?飯塚・田川行に乗って原町で電車に乗り換え。その方が若干だけど安い。で、新飯塚から無料バスに乗って着いたのが飯塚オート。これでオートレース場の半分に訪問した====ThisIsTheErrorMessege====ことになる。スタンドはがらんがらんで、「土曜日の鉄火場なのに、客いねえなあ」と嘆いたのは窓口締切まで。その直後に地味な服を着た男どもがわらわらと出てくるのは、蟻塚をぶっ壊したみたいで実に不気味だった。
1Rから7Rまで打ったのだけど、戦果は例によって回収率100%。もちろん、車券の(泣)。大笑いだったのが2Rで、試走が速かったのは3番車と4番車。新聞でも×と△だったんで、これの2連複なんか面白そうじゃん?とオッズを見て仰天。1票しか入ってないではないか!しばらく眺めていると、あ、もう1票入った……って、こんなん来るわけないじゃんと見切ったら見事にワンツーで95倍もつきやがった。負師・鋳造の面目躍如。うぐぅ、ガスサポのチャントは正しかった、自分を信じていれば勝利はついてくるのだと残り5Rはオッズに惑わされることなく勝負して、1着3着がニアピン。どうせそうでしょうよ。今回の旅行の本当の勝負は今日ではない、明日だ!と無理やり自らを納得させて、7連敗で撤収。
7Rで打ち切ったのは理由があって、これから例によって太宰府参拝があるので二日市に向かうのだけど、それならめったに利用出来ない冷水峠越えルート====ThisIsTheErrorMessege====で行こう、と。気動車の単コロでゲロゲロと峠を越えたらもう原田だ。ホームにはいまだに「鹿児島・長崎方面」なる案内掲示があって旅心をくすぐってくれる。
JR二日市から西鉄駅まで歩き、西鉄駅構内の整骨院で初めてマッサージなるものを体験する。太宰府に行って参拝し、梅ヶ枝餅+梅茶のセットを味わい、薬院に移動して2ヶ月前にしこたま呑み喰いした『あんじぇろ厨房』====ThisIsTheErrorMessege====で、この日もしこたま呑み喰い。基本的に女性客向けの店のようだけど、芋焼酎も種類を揃えていて、エスニック料理といいフィット。ぼくのことを憶えていた店の兄ちゃんに「3部と4部の入替戦を観に来た」と話すと、別の若い衆が「ぼく熊本出身なんですけど、ロッソは何位で終わったんですか?」なんて訊いてくる。うーむ、なかなか。
この日の宿は徒歩数分のところなんで、へろへろと歩いてへろへろと轟沈したのだけど、その夜見た夢が壮絶だったのですよ。ぼくは週末にサッカー観戦するだけであとは自宅でごろごろの生活者になってしまっていて、両親と民生委員みたいなひとで「こいつをこれからどうしよう」とため息混じりに相談しているという夢。すごいでしょ。あまりにリアルで、深く呑んだにも関わらず朝5時に目覚めてしまいましたわさ。


決戦の日だ。日曜の朝、午前7時過ぎ。天神から宮崎行高速バス、往復割引で10,000円もする。宮崎は遠い。乗客は10人+α。さしたる渋滞もなく、4時間ちょいで宮崎駅に着いた。都農方面の電車を30分待つ。改札前コンコースを歩いている細身のおじさまは、小見幸隆さんですね。

延岡行普通は数分遅れでやって来て、回復することなく都農着。西濃組のネコさんと無料試合のS君と合流。タクシーは呼んだらすぐに来たけど、運将氏曰く「今日は藤見公園でなにかあるんですか?」とは、アクセスを考えたら地元交通機関に情報流してもいいんじゃないの?ロックさん。早い者勝ちのぜんざいも豚汁もまだ余っていたので、ありがたく頂戴するが、買収はされないぞぉーっ!(笑)。
岐阜のスタメンは、中盤に吉田&山田。アウェーだし第1戦だし、まずは失点しないことを優先という感じ。しかし、試合が始まると実はロックも同じ考えだということがわかってくる。地域決勝のTDKみたいに前からガシガシとプレスかけて奪ったらすばやく攻めるということがない。リスクを極力排除した試合運び。ロック守備陣がペナルティサークルあたりに4、5人固まることもあるけど、岐阜もミドルぶっ放したりはせずに狭いエリアを抜こうとして失敗、押し気味ながら膠着。違うのは、普段より中尾が攻め上がる機会が多いくらいか。
そんな時に事件発生。倒れこみながらボールキープしようとした中尾の腹のあたりに下木屋がケリを入れたようで一発退場。厳しい判定とも取れるけど、主審の目の前でケリが入ってしまったのならどうしようもないね。ロックはFW大脇に替えて中盤の井戸川を入れて4-4-1に。これで明らかに「この試合はスコアレスで終える」がミッションになったように思えた。前半はそのままスコアレスで終了。

ハーフタイム。岐阜サポで元西濃太鼓組“緑の小太鼓”氏を呼ぶ声がする。すると彼は喜色満面「うわあ、お久しぶりです!」と駆け寄っていく。ぼくが振り返ったその先には………

あなたは!

もしかして!

椎葉秀直!!====ThisIsTheErrorMessege====(敬称略)

選手を引退して宮崎県にお住まいだということは知っていた。しかし、まさかスタンドでお会い出来ようとは!ぼくら西濃素浪人への超ド級のビッグボーナス。ネコさんは後半開始後もしばらくは“試合に入れなかった”らしい。
大勢の岐阜サポに椎葉さんも「盛り上がってるねえ」と感慨深げ。「自分が現役の時にもこうだったら…」という思いは、もしかしたらほんの少しくらいはあるのかもしれない。けれど、そんな気配は微塵も感じさせずに岐阜の応援に駆けつけてくれる。ぼくはほんの少ししかお話できなかったけど、嬉しかったです。ありがとう。

さて後半。コジコジのCK→平岡シュート→中尾がちょんとコースを変えてゴールイン、岐阜先制。ここから岐阜隊は試合終了までにあと3点をゲットするのだけど、その原因は岐阜隊の実力だったり相手が1人少なくなったからではなく、ロックがゲームマネジメントを間違えたことに尽きる。まるでこの試合ですべてが決するかのように10人のロックが前線に3人を張らせてシステム的には4-2-3になる。なら、10人になった時になぜ大脇を下げたのか。それに、これだけ中盤を薄くしてしまえば放り込み以外に選択肢はないし、それを岐阜DFにカットされたら薄くなった中盤で片桐や交代で入った北村がやりたい放題になってしまう。
第2戦があるのだから、ホーム戦ではあるけど、この試合を落としてもロックはガチべたに引いて守るべきだったとぼくは思う。0-1、最悪でも0-2で終わらせておけば、23日は少なくとも11人×11人で戦えるのだから、希望の質も違ったはずだ。混乱するロックDF相手にキチンと3点取った岐阜隊攻撃陣は見事に仕事をしたとも思うが、明らかに第1戦はロックの自滅だ。「JFL下位の実力はこんなもん」と勘違いしては、決してならない。

4点のアドバンテージに、椎葉さんとの再会にと、まさにビッグボーナスな宮崎遠征だった。タクシーで都農駅まで戻り、列車待ちで約1時間つぶして宮崎空港に行き、例によってチキン南蛮と日向夏アイスを食べて帰ってきた。


さて、かなり有利な状況で戦える23日の第2戦。ロックは玉砕覚悟でTDKばりのプレスでボールを奪ってがしがし攻めて来るだろう。4点を埋めようとしたら、それしかないはず。だから前半は失点するかもしれないけど、それでもいいとぼくは思う。そもそも今年の岐阜隊は、相撲に例えれば切れ味鋭い掛け技や投げ技で勝つのではなく、じっくり引きつけて消耗させて寄り切りで勝つのを基本としているのだから。

引き分けだっていい。負けたって構わない。「いい試合」なんか、「愉しい試合」なんか要らない。入替戦の目的は勝ち上がることだ。昇格してくれれば、それでいいです。

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