cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2006/05/29◆“復活の長良川放送”宣言
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予告通り、この週末はおとなしく。土曜日は11時近くにスーパーに買い出しに行って、あとは昼寝をしてJ2をスカパでザッピング観戦して、夕方から早めの晩飯を食べて、あとは総合テレビで読売×ロッテの試合を視て終わり。どうよ、普通でしょう(笑)。で、日曜はこれまた予告通りに大垣浅中に行ったわけだ。


早めに昼飯を食べて正午過ぎに自宅を単車で出る。浅中には20分近くで着いてしまう。大垣インターの先から西に向かう道を走るに従って、ここ最近のサッカー観戦では体感していない内分泌物の存在に気づく。この状態は、なんなのだろう。酸っぱい緊張感が会場に近づくにつれて高まる。

試合開始30分前着。余裕だな、と思ってスタンドに入って思った。いや、これは余裕があり過ぎるぞ。全然客が入っていないではないか。確認するまでもないのだけど、一応メインスタンドで旗を立てているおじさんに訊いたところ、果たして試合開始は14時でありましたとさ。うぐぅ、あと1時間何してればいいんだ。そこに岐阜サポ連が通りかかった。今日はメインスタンド隅ではなくゴール裏で展開するのだとか。潔く、そちらに混ぜてもらう。

ちょうどサポ連が段幕を張っている時間帯だった。いつもの「国士無双小島宏美」の隣に

『聖地浅中』

の段幕がある。これが、今節の目玉段幕だそうで、岐阜隊が創設されたのが大垣。岐阜隊GMの勝野氏も「あれ以来だなあ」====ThisIsTheErrorMessege====と感慨深げだったのだそう。8年半が過ぎたのだ。この段幕については書きたいことがあるのだけど、それは後ほど。

時間もあるので、話題の『ゴリサンド』を買ってみた。サポ連曰く「これ一品で瑞穂に勝った」と宣言できるレベルのものなのだそうだ。提供しているのは、岐阜駅南口のトルコ料理店「スルタン」。====ThisIsTheErrorMessege====出店を出しているのだ。包み紙からして激しいオーラを放っているし、いやいやこれはなかなか他ではないお味でないかい?ほくほくの出来たてをいただくとさらによし。500円は十分コストパフォーマンスを得られる一品とみた。

さて、本当に試合開始30分前になったけど、メインスタンドの両隅には全然客が居ない。これなら騒ぎ組もゴール裏で耐えることはあるまい、とメイン隅にぞろぞろ移動。移動が終わる頃にメンバー発表。あれ、コジコジいないの。なんでも前日の練習で故障したらしいのだけど、今日は東京優駿に笹川賞。わざとかコジコジ?なんてそれは悪い冗談。コジコジじゃからん嬢との会話で「相手サポが『小島、ダービーは2-17でどうだ』ゲーフラとか、スポーツ紙の麻雀クイズみたいに『小島、この局面で何を切る』ゲーフラとか出したら集中が切れて危険」というネタが出たのだけど、試合に出ないんじゃしょうがない。しかし、これではコジコジの確変がいまどういうステータスなのかわからないではないか。コジコジの替わりは酒井、顔面骨折の大輔====ThisIsTheErrorMessege====には替わって高木和正。
試合開始近くにはメインの屋根下はほぼ埋まるくらいにはなった。「鋳造さん、8年半前はもっと入ってた?」と訊かれ「スタンドはほぼ埋まってた、最終戦だったからね」と応える。実際はどうだったかな、そうだったと思うのだが。だいぶ記憶が薄れている。


試合開始。いきなり2分過ぎに中京大が大チャンス。右からのシュートをGK曽我部が前にこぼしてしまいGエリア近くでフリーでシュート、しかしラ式と間違えたかのような大ふかしをしてくれる。これが入ってたら試合の流れはわからなかったとは終了後のサポ連の意見で一致。前半は片桐のFKを相手GKがファインセーブで弾き出したりと見せ場もあったもののスコアレス。サポ連からは「格上相手だったらよくて0-2、0-3ぐらいにはされてたかも」という冷静な指摘も。同感。前半序盤はシステム的には4-4-2ながら右SB中尾が岐阜の伝統を忠実に守ってものすごーい高い位置取りをする3-4-3とも受け取れたけど、途中から自重しておとなしく。おかげで守備破綻は減ったけれど攻撃オプションも減ってしまった。また、不安サクサクだったのがCB小峯で、明らかに太め残り。サポ連の「“重戦車”だから」とのフォローはフォローになってない。止め切れれば大丈夫なのだが、交わされるとまったく対応が出来ないのだ。

後半は、右SB中尾の上がりはまったくと言っていいほど影を潜め、左SB平岡の攻め上がりで打開を図る。中京大のFKがポストの角を叩く幸運もあったが、一進一退。しかし、今後を考えるとここでドローだとかなりのディスアドバンテージになってしまう。ここで、ゴリ若頭と酒井に替えて田沢と天杯予選ではB登録だった松江を投入。これが大当たり。幸運という意味でも大当たりであって、左からのクロスを相手GKが弾いて後ろにそらせてしまったところに偶然あったのが松江の頭。いい写真を撮る秘訣はその場所にいることであり、ゴールを上げる秘訣もゴールを奪える場所にいることなのだが、さんざん苦労した先制点がこんな形で入るとは。相手GKのへこみはかなりのものだった。
こうなると中京大はリスク承知で上がり目になるしかなく、その後松江がGKと1対1になるシーンもあったがこちらもラ式よろしくバーの上。試合終了間際の中京大の猛攻をなんとかしのいで、左からその松江がファーに上げたハイクロスを田沢が逆側にヘッドで戻して高木和正がフリーで蹴りこんで追加点。これで勝負あり。2-0で岐阜隊がなんとか勝利した。
試合終了後のサポ連は、しかし勝利に酔うでもなくぐったりと疲れていた。そりゃそうだ。間違いなく余裕で勝った試合ではなく、ホントに開始2分だかの中京大のラ式宇宙開発がちゃんと入っていたら試合はどうなっていたか。

スタジアム内のゴミ拾いを手伝ってから帰路に就いた。帰りながら、考えたことがある。試合中にも考えていたことだ。『聖地浅中』の段幕についてだ。果たして、浅中は何にとっての“聖地”なのか。


大垣浅中陸上は“FC岐阜”の聖地なのだろうか。確かに創設は大垣かも知れないが、浅中陸上でのリーグ戦開催は西濃運輸の1997年以来。“西濃運輸サッカー部”の聖地なら、まだ話はわかる。しかし、それと“FC岐阜”は関係がない。たとえチーム創設に元・西濃運輸の勝野氏が深く関わっているとしても、西濃運輸サッカー部とFC岐阜は、関係がない。
しかし、試合中に思っていた疑問は、帰り道にはなくなっていた。ぼくに「8年半前はもっと入ってた?」と訊いてきた岐阜サポ氏は、ということはあの時のことを知らない。しかし、いまの岐阜サポが全員リセットされたわけではもちろんなく、西濃太鼓隊のうち一人は運営に参加しているようだし、同じ太鼓隊の一人は岐阜サポ組でも太鼓を叩く。ぼくだって、リセットされることなくこうして岐阜隊の試合に行く。
全国リーグのクラブの運営経験者がフロントにいて、全国リーグでのサポ経験がいまのサポ連の中にキチンと記憶資産として残っている。これは、過去に全国リーグのクラブを持ったことのない街のクラブに対して重要なアドバンテージになり得る。そう思える光景を、ぼくはこの8年の地域リーグ行脚で何度か視てきた。

そう考えると、件の『聖地浅中』が何にとっての“聖地”なのかが見えてくる。それは“FC岐阜”の聖地でも“西濃運輸”の聖地でもなく、“岐阜に生き、岐阜のクラブを愛する人々”にとっての聖地なのだ。

ぼくに8年前の試合のことを訊いてきたサポ氏は、こうも言った。
「鋳造さん、“長良川放送”復活させてもいいんじゃない?」====ThisIsTheErrorMessege====

ぼくもそう思う。行きがけの、浅中に向かう際に血液内を循環した酸っぱい緊張感。ここ最近のサッカー観戦では体感していない内分泌物。当たり前だ。西濃がなくなって、ぼくにとっての“ぼくのクラブ”は封印されていたのだから。いまこそ、封印を解除する時だ。レリぃーズっ!(←違います)


時はいま、来たれり。ここに“長良川放送”の復活を宣言します。これから、岐阜隊について書くことが多少は増えるのではないかと思われますが、よろしくおつきあいください。

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