吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2006/04/04◆Bチームの現場。
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そう言えば、昨年のいま頃も当直明け強行突破で岐阜隊を観に行った====ThisIsTheErrorMessege====のである。「“復活の長良川放送”が謳えるか?」と勢い込んで行った試合で、ゴリ様もいらっしゃるってんでテレビクルーまで来ていたんだった。しかし「なんだかなあ、でも先は長いし」と無理やり納得させて帰宅したような内容で、結局は社会人ブロック決勝でコーガンズに敗れ、5月にして天皇杯への道を断たれるテイタラク。やれやれ、だ。

で、既に今年も天皇杯予選の季節である。先週も東京の社会人予選を観に行った。地域リーグや県リーグが始まる前にカップ戦の予選をある程度片付けてしまうのは、珍しいことじゃない。今年も岐阜隊がこの予選から始動する。昨年と違うのは、AとBの2チームを登録してきたこと。天皇杯の詳細なレギュレーションはわからないが、少なくともこの県予選社会人ブロックに於いては、Bチームの選手は途中でAチームへ登録変更してもAで出場することは出来ないだろう。つまりは、このチームで予選を戦っていくことになる。会場は未踏の地・八百津蘇水グラウンドだ。20時間の当直明けなど、関係ない。


さて、八百津。数年前まではレールバスがたらたら走っていた====ThisIsTheErrorMessege====町だ。いまは明智から代替バス====ThisIsTheErrorMessege====になる。時間1本は鉄道時代と変わらないだろう。雨の中、乗客はぼくを含め3人。対向車もロクに来ない田舎道。兼山町って可児市の飛び地になったのね。『旧役場前』====ThisIsTheErrorMessege====というバス停が、わびさびわさび。
会場の蘇水公園の最寄りバス停は塩口。かつての八百津終点駅前、市街地は橋の向こう。実は八百津線は市街地まで行ってなかったのだね。坂を下っていくと、橋のすぐ手前に蘇水公園の入口があった。入口に近いところには野球場があり、雨が降る中で試合中。ご苦労様です。
と思ったのはサッカー場に着くまでだった。そこは第1試合が終わったばかり。しかし、目の前に広がるのは、ピッチとはとてもじゃないが呼べない、掘り起こされた泥田だった。野球場は外野に芝があり、内野もそんなに水はけが悪いわけではなさそう。しかし、隣のサッカー場、実は補助野球場兼多目的広場は草1本生えていなくしかも水びたしの泥だらけなのである。こんなところで天皇杯予選が戦われるのか。ピッチがそんなだから、観戦者用の設備などあるはずもなく、ぼくらは低いフェンス越しに観戦応援することになった。

ぼくら。そう、こんな環境のこんな試合にも、岐阜隊のサポは10名も結集していた。濃緑の大旗もちゃんといた。雨を吸い込んで、重いだろうなあ。どうやら昨年までの岐阜隊メンバーがBに揃っている模様。他には、どうやら高木和正や遠藤雄一もこちらにいるらしい。対戦相手は、テクノ渡辺。戦力からカテから====ThisIsTheErrorMessege====して、凌駕しなければならない相手だ。

のはずなのだが、岐阜隊は攻めあぐねる。これはピッチ状況がかなり影響していると思われる。出したパスはすべて止まってしまうのだから、パスワークで崩すなんてことはまったく出来ない。となると放り込んで勝負しかないのだけれど、渡辺隊DFは上背があって空中戦は向こうに分があった。また、GKが大当たりでなかなかゴールを割れない。逆に、渡辺隊の綺麗なカウンターがはまってシュートがポストを叩いて助けられるシーンもあった。前半はスコアレス。
ハーフタイムにサポさん達と話をした。翌日の月曜日に新ユニの発表会がある。ということは、この試合が濃緑の現ユニ着用で行われる最後の公式戦ということになるのかもしれない。新エンブレムは既に発表になっているのだけど、第3セクター鉄道会社の社章みたいな感じでどうも好きになれない。ユニはどんな風になるのだろう。
後半も押し込む岐阜隊に鋭いカウンターの渡辺隊という図式は変わらない。半ば過ぎ、渡辺隊のFW14番が抜けだそうとしたところに岐阜隊DFがファール。14番君は動けなくなってしまった。観戦してた岐阜サポ連からも「あれはレッド出なきゃいけないんじゃないか」なんて話が出る。これで岐阜隊が1人少なくなってたら試合の行方はまったくわからなかっただろうが、結局は後半35分頃にようやく先制点兼決勝点が入って、岐阜隊が次のステップに進んだ。試合終了後少しして、可茂の救急隊====ThisIsTheErrorMessege====がかけつけて来た。おそらくは14番君だろう、大事にならなければいいのだが。テクノ渡辺、いいチームでした。


さて、岐阜隊の次の試合は来週だ。なのだが、サポ連は悩んでいた。というのも、来週は同時刻にまったく別の場所で岐阜隊Aチームの予選も始まるのだ。どっちに行く?太鼓所有者は2名とも「俺はBに行く」と言ったので笑ってしまった。
しかし、気持ちはなんとなくわかる。こんな天気の中こんな遠くまで、しかも県予選の2回戦にまで来る連中なんてのは当然だがかなりの古株であり、だとするなら元Jリーガーの揃ったAチームよりBにつきたくなってしまう、というのもわかる気がするのだ。「ほら、Aの方は他にもいっぱい観に来るでしょう」なんて話も出る。
しかし、Aチームの試合に太鼓隊が誰もいないのはまずいのではないか?という話になると「じゃあ太鼓だけAの方に1つ置いておこう。『ご自由にお叩きください』とか書いて」なんて言うものだからまた笑ってしまった。サポ連はいい方向に進んでいるな、という感じ。まだまだ規模も小さいし、もっと強くなってもっと上のカテゴリーに行けばもっといろいろ起きるのだろうけど、それはそうなった時に考えればいいのだ。

順調に勝ち上がれば、岐阜隊AチームとBチームは県予選社会人ブロックの準々決勝、4/23の13:00からメドウで対戦することになる。その時、太鼓隊はどっちにつくのだろう。ぼくはその日は予定があって観戦できないが、なんとなく愉しみではある。


再びバス停まで歩いて戻った。両チームの選手達が公園内の四阿で着替えていた。もっといいピッチで、もっといい環境でやってほしいと心から思った。雨の影響で試合が15分遅く始まったために時間1本のバスに乗れなかったのだが、上記の旧・八百津駅前に喫茶店が開いていたのはラッキーだった。暖かい部屋でゆっくり昼食を食べた。八百津駅舎は解体されて跡形もなく、跡地は宅地として分譲されていた。わびさびわさびも何もあったもんじゃない。

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