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travelnotes : overseas
【KOREA-06】 2007/09/19 炭川運動場でACLを観る
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宣陵から公社盆唐線で一本、野塔に着く。駅前には商店街。PC房もある。交渉してみるか。それより何か喰わねば。もう6時近くだけど、考えてみれば昼前に讃岐うどんを1杯食べたきりだ。おっ、ロッテリアもある。メニューを一つずつ差して、あとは「ここで食べたい」と身振り手振り。通じない。困った。カウンターの向こうのバイト女子高生が英語らしき単語を吐くが、こっちはパニックスタートしてしまい、そのまま退散してしまう。すごすご。

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ああ、結局コンビニ飯かあ。と思いながら競技場に向かって歩いていくと、今度はマックがあった。そう言えば。さっきのバイト女子高生は、もしかして「TakeOut?」と訊いていたのでは?ああ恥ずかしいテイクアウトすら聞き取れないとは。いやいや、彼女の英語が韓国訛りだったんだきっとそうだ、でえええいっそうに決まってるわ!
マックで再挑戦。今度は店に掲示されたセットメニューで。上海スパイスチキンバーガーにしよう。No.6。で「NotTakeOut」。ああ、この一言を言えばよかったんだ。ごめんよロッテリアのお嬢さん。でもぼくは今後も韓国ではマックにするだろうな。ぼくがカウンターを離れると、今度は軍服を着たお兄さんが注文している。休暇なのだろうけど、当たり前に兵役中のお兄さんが街にいるんだよね。
さあ食べようと席について、「あれ?」上海なんたらじゃない。これ、ビッグマックじゃん。ぼくはちゃんと「No.6」と言ったのに、用意してくれたのは隣の「No.5」だったのだ。もういい、会計も済ませているし交渉する元気もない。ビッグマックが世に出て40年だそうで、ぼくがビッグマックを知ってからも当然何十年も経つが、初めて食べるのがソウル郊外城南市野塔駅前店だとは。食べ終えて、西へ数分歩く。橋の向こうに陸上競技場が見えてきた。城南炭川運動場。

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チケット売り場で最高の「特席」を購入。だって、10000Wだよ。どうやら本日「特席」を買ったのはぼくが2人目らしい。城南一和のグッズブースもあるけど、別に欲しいものもないので入口へ。ところが、特席の入口はスタジアムの反対、メイン側だという。はいはい。結局、スタジアム正面から堂々と入ることになった。この辺は、韓国でのサッカー初観戦となった水原総合と変わらない====ThisIsTheErrorMessege====ね。VIP席と書かれた通路を通り、指定された席は……屋根がない!席があまりに前過ぎるのだ。困った。しばらくは傘を差しつつがんばっていたが、これはだめだ身が保たない、とギリギリ屋根の下になる最後列の特席に移動。しかしどうよ、この客の入り。両ゴール裏も、バックスタンドも、誰もいない。城南側G裏には一応ダンマクが出てはいるが。サポ族は雨でみんなどこかに避難しているのかな。
しかし、このVIP席は飲料の自販機もないし少々観戦にはキツいぞと思っていると、クラブスタッフらしき人物が話しかけてくる。どうやら「ここは雨で濡れるので2階席へどうぞ」と言っているよう。ぼくも出来ればそうしたい、と荷物をまとめて特席より安い2階席へ。入口の案内状に「雨で避難してきた」と身振りで伝えるとすんなり通してくれた。ああ、こっちの方が絶対にいいや。見通しもいいし、大きな屋根のおかげでとにかく濡れない。そして売店があるではないか。警察らしき若者が数名、カップ麺を買ってお湯を注いでいた。ぼくはミネラルウォーターを1000Wで購入したら、半分以上が凍っていた。その方が冷たいのが飲めるんで、いいか。売店で視ていると、この2階席スタンドに女子高生がどんどんどんどん上がってくる。さて、試合開始も近いし、スタンドに戻るか。ACL準々決勝、城南一和×アル・カラマ。
ああ、増えてくる。どんどん増殖してくる女子高生。揃いの制服で、黄色いチアスティックを膨らませて。メインスタンド2階席の客の2割程度は彼女らだ。選手が出てくる。きゃあああああああああっ!すごい、すごいよ。まだサッカーの現場でもオッパ部隊は健在====ThisIsTheErrorMessege====だったのか。でもこれ、ACLだよ。気がつくと、城南側G裏にも十数名のサポが結集していた。太鼓隊もいるようだ。

試合は、序盤から城南がゲームを作れている。一方のカラマは中東のサッカーよろしく、しっかり退いてカウンター。そのカウンターが効いて、前半9分にCKからシュートの跳ね返りを押し込んでカラマが先制する。城南は別に慌てる時間帯じゃないけど、このまま粛々とサッカーやられちゃうとつらいかもしれない。しかし、ぼくはこの城南炭川の試合会場でACLを視ながら岐阜サポの話を思い出していた。


岐阜サポの何人かは「まだ我々はスタジアムの空気を作れていない」と悔しがる。一般論として、ちゃんとサポ族がいるのに彼らがスタジアムの空気を作れない理由としては「メインの客のノリが悪い」と「そもそも他に客がいない」が考えられるが、この夜にぼくが城南炭川で遭遇したのは、そのどちらでもない。「メインにまったく別の勢力がある」。

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城南の女子高生部隊が発するのは基本的に3つだ。
(ちゃんちゃんちゃちゃちゃん)「そーんなみるふぁ!」
(ちゃんちゃんちゃちゃちゃん、ちゃちゃちゃちゃん)そんなむ!」
「きゃあああああああああああああああっ」
試合途中にはG裏部隊も30人以上にはなった。ぼくの前には、持ち込んだ酒の勢いで欧州サッカー系チャントを歌う数名の男達がいる。後ろでは立ち上がり腕を組んで睨みつけるように戦況を見つめる数名の男達もいる。でも、ぼくの知っている「スタジアムの空気」は、作れていない。
ぼくは記者席の隣に座っていたのだけど、PCを持ち込んでいる記者の何人かはストリーミング放送の浦和×全北戦に興味がいっているようだった。翌日、ぼくは駅のスタンドでスポーツソウル紙を買ったのだけど、そこにはほぼ片面半分を使って浦和戦の記事があった。負けたものの최진철のゴールで全北はアウェーゴールを挙げ、浦和に圧力をかけた状態で第2戦のホームを迎える。となると写真は최진철のゴールシーンを使うのが普通だろうけど、ソウル紙が載せたのは浦和ゴール裏の圧倒的なサポの写真だった。大見出しにデカデカと「浦和、“赤い”応援で機先制す」。中見出しでは「競技場内外すべて赤い波/一方的応援に全北守勢」。小見出しで「浦和レッズの“赤い”自負心」「ホームグラウンドの利点」。記事の中にも「PRIDE OF URAWA」「アジアのマンチェスター・ユナイテッド」などの単語が見える。これを書いた記者はかなりの衝撃を受けたのかも知れない。
代表戦では圧倒的応援を見せる韓国サッカー。でもクラブレベルでは『サポーター文化』を作る状態にはなっていないのだろうか。もしかしたら城南だけがそうなのかもしれないが。


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試合は3枚目のカードを切って勝負に出た城南一和が、カラマの脚が止まったチャンスをついて鮮やかに逆転。ようやくサッカー場らしい雰囲気になった。実際、城南一和は相手の脚が停まり出してからもスピードが落ちずにスピーディなサッカーを続けた。もし、日本勢が対戦する時は、序盤で勝負をつけるつもりなら本当に勝負をつけないと厳しいかもしれない。試合が終わると、ぼくの前の城南サポはマフラーを高々と掲げて選手を迎えた。女子高生達は逆転勝ちに高揚するでもなく帰路に就いていく。ぼくも競技場を出て野塔駅に戻った。

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