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鹿児島全社(2)
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10月13日

ホテルの朝食は7時からなので食べられず。天文館のマクドで2日ぶりの珈琲を飲んで、バスで加世田へ……の前に知覧へ……の前に天文館のバス停で同類に発見されるという(笑)。
バスは1時間半かけて知覧まで。薩摩半島は東側に南北に連なるそこそこ高い山脈があるので、知覧へ行くにも加世田へ行くにも枕崎へ行くにも峠越えがある。鉄道利用の場合、鹿児島から指宿・山川へ行ってそこから西に向かって山脈を避けるように枕崎になるのであまり影響しないんだけど、いやこれは結構なかなかな峠越えだ。あと、トンネルを開けないのは地質の関係だろうか。

知覧に到着。九州はもう何度も何度も来ているけれど知覧は初訪問。まずは武家屋敷を散策。地元の方に伺ってわかったのだけど、武家屋敷集落はいまでも普通にひとが住んでいて、そのうちの7軒が有料(案内所でパスを買う)で庭園の見学を許している。それ以外の家は「私有地なので入らないで」との看板がある。なるほど。7軒の6軒をまわったけれど、最初に入った森さんちの庭が一番良かった。池があったからかな。

旧・知覧駅跡にはほとんど遺物がなく。ここから20分ほど坂を上って歩くと特攻平和記念会館。ここは行っておきたかった。というのも、ぼくの親父が「戦争があと半年か1年長かったら特攻隊になっていただろう」と言っていたのでね。とはいえ、親父が知覧から突っ込んでいくことはおそらくなかった====ThisIsTheErrorMessege====んだけどね。

記念館の展示規模はそれほど大きくない。しかし、メイン・コンテンツともいえる佐藤新平中尉の手紙は訴えてくるものがある。特攻隊員に3度目の志願でようやく通り、両親に「見事に戦果を挙げてくるから楽しみにしてろ!」とばかりの喜びの手紙。遺書など書かぬ!とアドレナリンどばどば状態だったのだけど、いざ荷物をすべて実家に送り「これより出撃します」の最後の手紙には荷物のどこに遺書があるのかが書かれている。
「これが正しい」とされた世の中がいまからまだ100年も経っていない近い過去にあったと知る意味で、訪問の価値はある。

バスで知覧市街地に戻り、コンビには遠かったのでAコープでおにぎりを3つ買い、加世田行きのバスで西へ。加世田大橋で降りて、運動公園に上ってガッツだぜ!の階段をぜえぜえ言いながら上がりきると、加世田運動公園がある。ぜえぜえ、ぜえぜえ。

第1試合
FC刈谷 1-0 栃木シティ

関東を2位で終え勝負駆けの栃木シティと、最終節で優勝を決めて権利持ちの刈谷。あれあれ。勝たねばならぬ栃木シティが受け気味?刈谷が仕掛けている?この展開は予想外。BL風に言うと攻めと受けのキャスティングを逆にしちゃったような……と思ったのだけど、違った。
栃木シティは奪って速く攻めるのではなく、奪ったら手数をかけてじっくり、ラグビーのフェーズのように攻めていく。攻め切る自信があるからの手法。アクセントは左の関戸。前半はスコアレス。でも、栃木は12ラウンドかけて刈谷をノックアウトするプランで来ていて、このままだと刈谷のライフは後半途中にゼロになる。なるほど、賢明な攻め方だ。逆に、刈谷はどこかのチャンスで先制して栃木のプランを塗り替えないといけない。しかし。
後半途中の藤田祥史→レオジーニョの交代ですべてが変わった。レオジーニョの抜け出しにパスが届かないと何も始まらない単調なサッカーに変節。こうなると、「大きくは勝てないけど確実に勝つ」刈谷のゲームだ。栃木シティはジョン・ガブリエルも交替で入ったルカンも孤立。刈谷は途中交代のルアンがゴールラインぎりぎりでがんばってクロスを入れると中野裕太のヘッドは浮き気味にファーネットへ。これが決勝点。
ぼくには、栃木が勝てるゲームプランをわざわざ捨ててモメンタムを相手に譲り渡した最低の試合に見えた。これで勝負駆けに失敗した栃木シティのJFL復帰はなくなった。はっきり言うけど、まずは赤帽さんのところから手をつけるべきだろう。

加世田会場のおふるまいは早生みかん。これでは腹もくちくならないので、出店で売ってた加世田そばをいただく。そばは美味しかったけれど、おっそろしいまでに蕎麦が切れる。十割そば?いやいや、田舎そばの十割ならもっと真っ黒のはず。ツナギに何を入れたらここまでツナがらなくなるのか「私、気になります!」(笑)。
賢明な読者諸兄諸嬢はお気づきだろうか。「お前、知覧のAコープでおにぎり買ってただろ!」。はい、その通り、おにぎり3個は第1試合のハーフタイムに喰っちゃった。当たり前のことを当たり前に指摘するけど、Aコープおにぎりはコンビニおにぎりより圧倒的に美味い。いや、当たり前なんですが。

第2試合
アルティスタ浅間 0-0(pen.2-3) バンディオンセ加古川

なんでも兵庫県協会がユーチューブ実況をやっていたそうな。すごい世の中だよなあ……と思う。のだけど。
試合は結構ハデに地味だった。基本的に受けていくスタイルの加古川は権利ナシでもあるしこんなもんだと思うけど、北信越2位で勝負駆けの浅間はこの試合運びでいいのか?ってくらいの低調感。スコアレスでPK戦に入ったけれど、2-3で加古川の勝ち上がり。なんか、浅間の淡白さがどうにも腑に落ちなくて。PKを外した22番が挨拶の前も後も大号泣だったんだけど、浅間サポは彼を励ましてあげられなかったのかなあ……と、いろいろと気になる試合だった。

加世田駅跡まで歩いて、バスで鹿児島まで戻る。たいていは16:10発の準急でサクサク帰る。よね。でも、ここで九州系同類の海松(みる)君から「16:20分発の鹿児島行きがヒドいルートを走る」との情報があり、そうなりゃ選択はそっちだ、なにせ読者はネタを以下省略(笑)。
少し時間もあるし、旧駅舎の裏にある南薩鉄道記念館を訪問。入場料は200円だったけど受付には誰もいなかったので1人200円を置いて入った。うーむ、これは鹿交南薩線の備品を積んでいるだけだな(笑)。とはいえ、聞いたことないお店の名前が広告に入った駅名短冊とかは貴重な資料だ。ちなみに、記念館を出るときも受付には誰もいなかった(苦笑)。

さて、問題の1日3本の大坂経由鹿児島行き。いやあ、これはヒドい(誉め言葉)。大型バスを入れちゃダメでしょこんな道に。あまりに道幅がヒドくて(誉め言葉)喜んじゃったので薩摩白川駅の跡を撮れなかったじゃあないかどうしてくれる。ここからの峠越えも相当なヒドさで(誉め言葉)、ようやく峠を越えたかと思ったところでバスが急ブレーキ。前方を小動物が逃げていく。犬?猫?いや違うぞ……「ウリ坊だ!」。いやいや、ちょっと待ってくださいよ。久しぶりに徹底してヒドいバス路線(誉め言葉)を堪能させていただきました。海松君、ありがとう。

終点の金生町は山形屋前。上海・外灘が似合うルネサンス調に復元された建物が特徴。日本全国で地方資本の百貨店が軒並み大苦戦している中で異例の大健闘。どのフロアーもびっくりするくらい客が多い。中央駅周辺の活性化が目立つけれど、まだまだ鹿児島の商圏の中心はいづろ・天文館なんだね。
山形屋にはいまどき珍しい大食堂があるというので、そこで晩飯にした。大食堂は団体貸切だったけれど、一部が解放されたようでありがたいことに個室でなく大広間でいただくことが出来た。いかにもデパートの食堂って感じで懐かしかった。

同類さん達と天文館で別れ、ぼくはホテルに戻り入浴用品だけ持って鹿児島市内の温泉銭湯めぐりを。せっかくSUNQパス持ってるのに、もったいないじゃん。

訪れたのは鹿児島駅近くの2軒、『滑川温泉』と『かごっま温泉』。滑川は設備の老朽化で来月に閉館してしまうんだって。行ってみてわかったけど、たしかに古いわ。目の前に桜島がある立地だからかもっと熱いと想像してたんだけど、そうでもないのね。『滑川』も『かごっま』も館内はド演歌の流しっぱ(笑)。そういう客層なのか。この日はラグビーW杯の日本vsスコットランドをやってて、『かごっま』での入浴を終えて汗を拭いている時にスコットランドが2つ目のトライを挙げたので「あ~これはドーハのパターンだ鋳造が視ていると負けるというヤツだ」と割り切って、三島村役場と十島村役場====ThisIsTheErrorMessege====を確認してから鹿児島駅近くの1パチ屋で湯ざまし(笑)。それでもやっぱりラグビーが気になるので、試合終了5分前からは店内の休憩施設で地元のおっちゃん達と視てた。
いやいやめでたい、4連勝はめでたい。これは呑みに行かねはばっ!……と思ったんだけど、考えてみたらこの日は知覧や加世田や鹿児島市内で結構歩いたんで疲労が厳しい。コンビニでハイネケンのラグビー記念缶があったから部屋呑みに。

10月14日

最終日。国分。SUNQパスの機動性を活かして天文館から空港バスでまず鹿児島空港に行って、荷物をコインロッカーに預けてから行動開始。ロビーで「私はイングランドからではなくウェールズから来ています」日本語Tシャツを着た兄ちゃんを発見して嬉しくなる。そうかウェールズは昨夜は熊本で試合だったんだ。====ThisIsTheErrorMessege====「豊田でジョージア戦を観てましたぜ」と話しかけたかったけど、彼はすぐにどこかに行ってしまった。
空港から鹿屋行のバスで国分に行くときは霧島市役所で下車、みたい。歩いて30分くらいで国分陸上。11年ぶり。

第1試合
FC刈谷 2-3 ティアモ枚方

攻撃力は枚方が上。でも刈谷はいつものように受けるサッカー。どっちも自分たちのサッカーが出来ている……ように見えた。すると前半のうちに刈谷先制。枚方GKのミスをかっさらってゴールゲット。ここから前半終了まではの中盤がピヨっちゃってどうなることかと。逆に言えば、ここで追加点を奪えれば刈谷の試合に出来たかもしれない。でも、西原がバテた後のゲーム設計はこの時点で気になっていた。
後半開始早々に刈谷は追加点。枚方は中盤でほぼ負けてるからセットプレーが欲しいよなあ……と話していたら、ここで枚方は一気の3枚替え。全員DF登録の選手だけど、190cmの野原を入れての大作戦は効いた。CKから1点差。そして刈谷は試合開始から前線でひたすらボールを追いかける第1守備で貢献していた西原からルアンの交替が裏目に。まあ、ルアンは西原ではないのだからしょうがないのだけど、ルアンはプレスにほとんど参加しないので枚方は後方から出し放題になってしまう。同点にされ、さらに枚方の押せ押せに耐える刈谷だったけれど、ラストプレーのCKでやられて試合終了。

でも、どっちもWin-Winの試合だったんじゃないか?という気もする。枚方は勝負駆けに成功して全社枠をゲット。刈谷は権利持ちで3試合を戦えて、栃木シティや枚方といった骨のある相手と公式戦が出来た。あとは、本番だ。

国分のおふるまいは『げたんは』。なんと、観客席まで持って来てくれた。ありがとう。下駄の歯、が名前の由来らしいお菓子。うん、これは濃い目で苦めの緑茶が合うぞ。

第2試合
常葉大浜松 0-4 いわきFC

クラーケンいわきは、やっぱりどうしても全社東北でのガンジュ相手の鬼畜エロビデオ・サッカー====ThisIsTheErrorMessege====が頭から離れなくて。だから、この試合では若いピチピチの男の子たちが同じように嬲られたあげく「や…やめろ……やめろぉ…………」とむなしく抵抗する中でああされてこうされちゃうような試合になっちゃうのかと思ってたけど、違いました。

この試合、いわきはとにかく両サイドの高めにどかんどかんと砲撃を加えてそこから仕掛けるという課題で臨んだような。カラダにまかせて無理やりにの中央突破をほとんどしない。それでも前半を2点リードで折り返すのだけど、後半アタマに3枚替えをしたら途端に攻撃が窒息状態になって常葉の反撃を受けることに。といっても、常葉には反撃になりうる高速戦車が杉本マテウスしかいない。『ガルパン』で言うと練習試合の聖グロ戦の四号みたいな。かくして試合は膠着。まあ、いわきとしたら手の内を明かすよりはこれでいいんだろうね。

これで鹿児島全社の観戦終了。地域決勝の出場は決まってたけど「全社枠?輪番枠?」が問題だった徳島====ThisIsTheErrorMessege====が負けたんで「輪番枠」で確定。これで「輪番枠」は綺麗に1周したから、来年のレギュレーションで手を入れられる余地が出来た。


帰りの飛行機は鹿児島を夜8時過ぎ。まだまだ時間もあるし、風呂に行こう。昨日は桜島系温泉だったから今日は霧島系温泉。国分から空港方面のバスが日当山温泉郷を通るので、姫城温泉で2つハシゴ。こっちも予想してたよる温めだった。鹿児島市内の温泉銭湯はド演歌だったBGM、こっちはアニソンでびっくり。『3月のライオン』のオープニングだったな、これ。

空港に着いたら土産を買い求める。じゃからんはテッテ的なチーズ好きなので伊佐牧場のカチョカヴァッロ====ThisIsTheErrorMessege====を買って行ってあげよう。岐阜サポの呑み助どもには伊佐錦のパック酒を。瓶じゃないからスタにも持ち込めるし。
それからレストランでじっくりと呑む。はじめは鶏皮ポン酢とキビナゴの刺身。もちろん、鶏飯バイキングもオーダーして「鶏飯で呑むひと『おけいはん』」。不測の事態に備えて普段は空港ではあまり呑まないことにしてるのだけど、この天候なら気流の悪化で機内で即日開票ということもなかろう(笑)。
飛行機はほぼ定時に飛んでくれたおかげで、ちょっとがんばって歩いたけど、常滑機場から岐阜への青みうに乗れた。23時半には帰宅出来た。


では最後に、問題のSUNQパス南九州版のモトは取れたのか?の回答。

桜島桟橋→桜島港(船)200
桜島港→垂水港730
垂水港→志布志1,250
志布志駅→国分山形屋1,310
国分山形屋→天文館800
天文館→知覧武家屋敷930
特攻観音入口→中郡140
中郡→加世田大橋510
加世田→金生町1,030
天文館→鹿児島駅前160
鹿児島駅前→金生町160
金生町→桜島桟橋190
鹿児島駅前→天文館160
天文館→鹿児島空港1,300
鹿児島空港→霧島市役所410
国分山形屋→姫城温泉140
隼人温泉病院→鹿児島空港340
合計9,760

やったあ、8,000円オーバー!鹿児島県内だけの移動でモト取りました!まあ、こんだけ動けばね(笑)。

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