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travelnotes : domestic
地域CL@富山(前編)
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もとから「1次ラウンドは行くなら富山」と決めていた====ThisIsTheErrorMessege====ところ、水島・刈谷・女川・東御という願ってもない“激戦区”になってくれた。観戦し甲斐があるというものだ。新幹線効果からか『週末の富山の宿』がベラボーに高い====ThisIsTheErrorMessege====ので、金曜の夜遅くに高岡泊。せっかくなんで駅前でラーメンを食べたけれど、これは『富山ブラック』ではないな。スープはたしかに真っ黒だったけれど、『富山ブラック』の特徴である「コメ!コメ!コメがないと喰えない!」という“塩辛さ攻撃”が出てこない。

2016年11月12日

高岡に泊まったからには、ルートから富山新港渡船をはずす自尊心は持ち合わせちゃいない(笑)。
初発の電車に乗りに高岡駅へ……「何があった?」。まるでヨーロッパのような光景。“無料試合のS”君から「万葉線の高岡駅が移転して駅近くまで入ってくるようになった」とは聞いていたけれど、ほとんど“構内乗り入れ”じゃないか。高岡駅前の再開発計画でしっかりねじ込んだんだね。GJです。
とはいえ、さすがにそこは万葉線(笑)。吉久や伏木のあたりの“枯れっぷり”は相当なモノ。いや、ホントに万葉線は15分間隔でがんばってると思うよ。

終点・越ノ潟に着くと、すぐに渡船が出港する。日本では稀少な「橋がなくなったから出来た渡船」====ThisIsTheErrorMessege====は健在だ。歩行者や自転車に「あの橋を使え」ったって無理だわなあ……。
ぼくはこの渡船はもう十数回は利用している。しかし、実は大型船の入港に遭遇したのは初めてだった。船頭さんに訊くと、ロシアから入ってくる定期貨物船だそうだ。そりゃ、渡船場の案内も「日本語→ロシア語→英語」の順になるはずだね。しかし、乗船の注意書きに『裸で乗船しないこと』とあるのは、過去にどういう経緯があったものやら(笑)。

対岸の堀岡で少し待つと呉羽駅行のコミュバスがやって来た。試合まで時間があるのに万葉線の初発に乗ったのは、ひとえに富山地鉄の運賃の高さ。遅い電車でも地鉄バスで富山駅に出ることは出来る。でも、土休日は1日1本のコミュバスを利用すると新港東口→富山駅で半額近くになる====ThisIsTheErrorMessege====のだ。
富山駅。新幹線が出来てからはの利用は初めて………「何があった?」。まるでヨーロッパのような光景。ここでも、路面電車が高架駅の真下まで入り込んでいた。そうか、全面高架後は北の「ライトレール」と結んで直通運転するって話もあるんだっけ。どうせなら「あいとや線」「富山地鉄」「ライトレール」「万葉線」の4社でGTPTE(富山版“GMPTE”)でもやればいい====ThisIsTheErrorMessege====のに……とか思ったものだ。

富山駅でマツヒラ君と合流したので、まずは“恒例”の電鉄富山駅の運賃表地図にご案内。「ほとんどの人が驚く」よね。====ThisIsTheErrorMessege====富山地鉄はがんばってると思うよ。思うけど、ね。朝飯に『ますのすし』のメーカーの小箱を買って、運動公園行のバスで現地へ。
着いて、いきなりのカウンターパンチを喰らう。「屋台があるじゃん!」。まさか、1次ラウンドの会場でラーメン屋台がいるとは思わなかった。これは貴重な情報。でも、一応確認のために「明日も来ますか?」と訊くと「明日は来れないんですよー」との悲しいお返事。ラーメンの他におでんや酒類の販売もあったので、この日はかなり繁盛していた(写真は第1試合と第2試合の間に撮影)。

富山県陸。メインスタンドから観るのは初めてだ。しかし、翌週にはカターレの最終戦があるのに、なぜ「3日連続で合計6試合」なんて激しい大会を組み入れたのだろう。かなり芝が痛むと思うのだが……。1次ラウンドだったら岩瀬や高岡コアでいいような気がしたのだけど。

水島 1-0 女川

とにかく、最前線で張る水島FW高瀬の動きを視てるだけでカップ日本酒を前後半で1本ずつ呑めるという感じ。水島は4-4-1-1で、1トップの高瀬には相手DF2人がマークにつく。それでも、水島が最終ラインとか中盤深くとかでボールを奪って縦に出すと高瀬が勝ってしまう。これは、高瀬のスピードももちろんだけど、高瀬の“位置取り”に拠る部分も少なくない。彼は、絶えず真ん中で張っているわけではなく、左右に動いて相手DFと駆け引きをしながら、水島の守備陣がボールを奪えそうなポイントからそのまま直線(サイドラインに平行)で出せばいいところで待つ。守備陣は、ボールを奪った瞬間に高瀬を探さなくていい。ただ前方に蹴り出せば、そこで高瀬が走り出しているのだ。そして、高瀬が「自分は飛び出して決める」仕事だけで済むように、フォアチェックなどの前線での献身的な仕事は宮澤が“黒子”になってこなしている。
先制された女川は、後半に切り札・成田を出して勝負に出た。水島も、連戦の疲れもあって受け身にまわる時間が増えた。試合全体で、女川のシュートがバーやポストに嫌われること、3回。決して、水島は「勝つべくして勝った」わけではない。それでも、結果は水島の1-0。女川の“全国区”への挑戦は、ここで終わった。


さて、ウチの予想大会で圧倒的人気を集めた刈谷は、水島の勝ち点6を受けて「2連勝してしかも最終日に水島が東御に負けて6-6-6-0の得失点差で1位抜け」しか可能性がなくなった。攻めるしかない。

刈谷 0-1 東御

予想通り、刈谷が攻める。悪くない。しかし、東御の「最後だけは割らせない!」というしっかりしたDFにゴールを奪えない。東御も、半田を起点に相手ゴールに迫る。前半はがっぷり四つ。どっちにも転ぶ。
気になったのは、刈谷が全体的に絶えず攻めているけれど「攻めることが“目的”になってしまっている」ようにも感じられたこと。水島の高瀬のような「“一点突破”的脅威」がない。それは中野の仕事なのかもしれないけれど、東御がしっかり抑えている。このままだと、やがて刈谷に“攻め疲れ”が起きてくるだろう……と思った。予想通り、後半終了近くになると刈谷はチーム全体の運動量がガクッと落ちた。東御の攻撃陣から「私はこの瞬間を待っていたのだ……」という声が聞こえた====ThisIsTheErrorMessege====ような気がした。後半のアディショナルタイム、東御の人数をかけた攻撃にしっかりついていける刈谷DFはいなかった。終了間際の決勝点。東御 1-0 刈谷。

「もしかしたら2日目を終えて3-3-3-3かも……?」と思っていた富山県陸は、まったく予想外の6-6-0-0。最終日の第1試合、水島vs東御が“決戦”になった。試合終了後、失意の刈谷サポと話をしたのだけど、「今季の東海1部には“カウンター・サッカー”を研いで臨んでくるチームがいなかった」。なるほど、たしかに。ならば、やはり刈谷は『愛媛全社』に出られなかったのが痛かったね。あと「ウチは“本命視”されると弱い」。これは東海帝王閣下ほかに対する“ご挨拶”か(笑)。


さて、せっかくなので晩飯は……『富山ブラック』?それともやっぱり『回転寿司』?いやいや、富山にはもっと恐ろしい「食文化」が存在していた。その名も『イミズスタン』。
浅学につき、まったくノーマークでした。射水地区にパキスタン料理店が多いなんて。でも、ぼくとマツヒラ君を案内してくれた“とれぱん先生”が連れて行ってくれたのは、射水とは逆方向の水橋にある『ハムザ・レストラン』。

もちろん、ここまで来て「普通のカレー」を選ぶような自尊心は持ち合わせちゃいない(笑)。「スペシャル・メニュー」を持ってきてもらうと、そこには「マトンバロチ」「マトンビリティ」「チキンカラヒ」などの文字が並ぶ。“マトン”とついている料理はマトンを使っているのだろう。“チキン”とついている料理はチキンを使っているのだろう。そして、そこから先の情報がまったくない(爆笑)。料理の写真もないから、何が出てくるかわからない。なんなんだ、このスリル(笑)。マツヒラ君は「マトンバロチ」、ぼくは「マトンビリティ」にした。主食は食べ慣れたナンではなくロティ====ThisIsTheErrorMessege====で。
で、出てきた「マトンビリティ」……。うん、間違いない。これには、いままで口に入れたことのない香辛料や香草が入っている。なんとなく生姜系の味はわかるが、日本の生姜と同じかどうかはわからない。“謎”なんだが旨い……というより、旨いんだが“謎”だ(笑)。
とれぱん先生が追加で頼んだ「プラオ」は、インディカ米のピラフ。それ自体はあっさりしていて、「バロチ」や「ビリティ」でメガ粒子砲の直撃を喰らった我々にはありがたい……のだけれど、この「プラオ」にも“タルタルソース”に似た感じのソースがついてきた。一口、舐めてみる。例によっていままで口に入れたことのない香草を刻んだものがヤギ乳に入っていて、それをヨーグルト風に発酵させたもの、だろうか。最初はさわやかで数秒で「酸っぱカラい!」感じになる。日本人なら「コメに合わせる」という発想は間違いなく出てこない。こわいよこわいよ、パキスタン料理こわいよ~と思いつつ、なぜかアタマの中はふわ~……っとして、ニック・ホーンビィが『ぼくのプレミア・ライフ』で書いていた「ソフト・ドラッグがキマッたような感じ」って、これか?(笑)

この地域は、きときとな『回転寿司』や『富山ブラック』だけでは足りない!生ぬるい!とばかりに重兵器まで用意して迎撃態勢を整えている。『でかるちゃあああああっ!』なんて“安易な表現”は使っちゃいけないような気がしてくる。恐るべし、恐るべし『イミズスタン』。恐るべし富山。あまりの恐ろしさに、ますます「J3には落ちたくない」と再認識した鋳造であった(笑)。


とれぱん先生のクルマで魚津まで送ってもらう。なんか、無性に「日本の味」が恋しくなって(笑)岐阜サポの呑み仲間に紹介してもらった店に行ったら、閉店時間が近いこともあって入れず。仕方なく、投宿してから「一応は『地域リーグ・エンスー』だから、旨い酒場は直感でわかる」大好きな本====ThisIsTheErrorMessege====から表現を勝手に引用して、ホテル近くの『徳利』へ。ぼくはカウンターの一番端に腰掛けたのだけど、隣のご夫婦の奥様とご主人そっちのけで旅行の話で意気投合。奥様がかなりの美人だったこともあって、実にシアワセな時間。日本酒『立山』を3合もいただいてしまった。深海魚「ゲンゲ」の唐揚げもホクホクで美味。「沖縄産も有名だけど、これは勝てる」と女将が太鼓判の「魚津産もずく」と味噌汁を“おまけ”で出してもらって。“魚津産もずく”は、沖縄産と違ってコリコリしている。いやあ、いい店にたどり着いた。まだまだ勘は鈍っちゃおらんな。気持ちよく沈没。

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