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山口全社(2)
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10月17日:日曜日

もちろん、ホテルで朝飯を頼まなかったのは、唐戸市場で朝飯を喰うためだ。他にない。8時過ぎの電車で下関駅に行き、バスで唐戸へ。毎度おなじみの『よし』で、これまた“よし定食”を。
食べ終わってから、ぼくも市場内を歩き回った。日曜の朝だけあって、すでに観光客も大勢いる。寿司や海鮮丼やふく汁を売る店の列。ここで買って建物の外に持ち出して晴れた海峡沿いで行きかう貨物船を観ながら食べるという家族連れが多い。ひとりだと寂しいからやらないけど、そうでない旅行だったらぼくもやりたいね。で、ぼくが探していたのは「アジ子」。通常の「いりこ」とはタイプの違う上品なダシが取れる。せっかく山口県に来たのだから====ThisIsTheErrorMessege====買って帰りたい。しかし、市場内を結構つぶさに視てまわったのだけど「アジ子」はみつからなかった。多くの種類の「いりこ」を並べていた店で訊いてみたけど、「こっちではアジ子は置かないねえ」とのこと。山口県でも東部の食文化なのかな。残念。

バスで下関に戻って、列車で長府へ。知人の草津系ライター氏と一緒になった。長府でドヤドヤ降りるお父さん達の目的地は、駅前の下関競艇。ぼくらはバス停に。で、バスの中で話したのだけど、ライター氏は草津を追いかけているクセに、博多森で福岡×草津の試合が今日あるということに「今朝、気がついた」のだそうで、おいっ(笑)。「いやぁ、アタマの中が『全社』でいっぱいで」って、それもどうかと思うが(笑)。
乃木浜会場の休憩エリアでソフトドリンクをご馳走になる。ボランティアの御婦人に「岐阜から来た」と言うと、その方はつい先日に岐阜県を旅行されたそうで、「赤いバスの運転士さんもガイドさんも親切で、最高の旅行でした~♪」と満足そうに応えてくれたので嬉しかった。「それは『岐阜交通』じゃなくて『岐阜バス』です」というヤボな訂正はしないでおいた(苦笑)。まずはスタンドのない方、Bグラウンドで観戦。


【2回戦】トヨタ蹴4-3ノルブリッツ
上記の休憩所で初めてお会いしてご挨拶したひかる氏は観戦記で「そこは戦場だった」と書かれていた====ThisIsTheErrorMessege====けど、とにかく、もの凄い試合だった。まさに、前日のおのだでマルヤス応援団が歌った『それが大事』の世界だ。投げ出さないこと。信じぬくこと。

前半はノルブリが先制。前日は延長戦まで突入とはいえ、勝ち越されたあとの延長後半の10分で3点を叩き出した勢いは継続中か。しかし、前半終了のホント間際にトヨタは左からのシュートをGK弾いたところを詰めて同点に。さらに後半5分にPKでトヨタ勝ち越し。その後は一進一退が続く。この日のトヨタのサッカーを観たら「これで優勝出来ない====ThisIsTheErrorMessege====なんて、東海2部ってレベル高いんだなあ」と思うひとも少なくないかも。
そして、この試合のポイントとなった場面がやって来る。後半24分、ノルブリが2~3mくらいの至近距離から強烈なシュートを2本放つも、トヨタGKはカラダで見事にブロック。しかし、シュートが腹に入ったか、GKは蹲ってしばらく動けなくなってしまう。これで大きなアッドタイムが生じた。

ぼくは観戦仲間と「5分ってことはないだろう」と話してたけど、アッドタイム表示は5分。しかし、2分でノルブリは右から大きなクロスを送るとなぜかファーサイドで18番が思いっきりフリー、ただ合わせるだけで同点にすると、その1分後には右から6番がトヨタ12番を個人技で振り切って蹴り込んで一気にノルブリが逆転した。大喜びのノルブリの選手達、一方の振り切られたトヨタ12番は痛恨のプレーで蹲って動けない。しかし、まだ時間は3分近くある。すると、今度はその2分後、トヨタはゴール右側でその12番がフリーになって浮き玉で蹴り入れて再び同点に。そしてその1分後、トヨタ8番のゴール左45度くらいからのFKがファーのポストに当たってインゴールに転がると、この瞬間に試合終了の笛が鳴った。

前日も延長戦を戦っているノルブリは、後半アッドタイムで立て続けに2点取って逆転したところで、キッチリと試合をクローズさせるという気持ちのスイッチが入らなかったのかもしれない。逆に、トヨタはアッドタイムにわずか2分弱で同点→逆転とまでされれば普通に心が折れてしまうところを、しっかり戦い抜いて再逆転までやってのけた。たしかに“バカ試合”と形容することも出来るだろう。でも、ぼくには「サッカーの目的は勝つことだ」という一面の真理が具現化した試合のように思えてならなかった。こういう試合があるから、現地観戦はやめられないのだ。

第2試合はスタンドのあるAグラウンドへ。すると、こちらでは第1試合のtonan前橋とヴォラドール松江が延長に突入していた。延長後半残り3分にtonanがPKで勝ち越すも、その2分後に「コイツの空中戦は注目」とS君が教えてくれた吉岡====ThisIsTheErrorMessege====がCKに後ろから飛びこんできてヘッドで叩き込んで、同点でPK戦へ。結局、PK戦でtonanが勝ちあがりを決めた。スタンド観戦のサテ組====ThisIsTheErrorMessege====が、まるで学生サッカー部の控え選手のようにスタンド最前列に飛び出してきて歓喜の雄たけび。うん、気持ちはわかるよ。


【2回戦】讃岐1-0アイン

で、第2試合。アインには社員応援団とおぼしき団体さんが20人近く。しかし、おそらくはいわゆる“応援”というものを普段からやったことがない方々なのだろう。“見よう見まね”ではない“聴きよう聴きまね”のサッカーチームのチャントはモノの見事にズレまくってて、がんばっているのは認めますが、残念。
試合は、ちょっと観戦が辛かったです。第1試合の興奮が凄かったこともあるけど、個人的に別の理由が。というのも、なぜか後半アタマから寒気がして来まして。ハーフタイムに食べたものがちょっとカラダに合わなかった…かな?なもんで、試合の流れはあまり把握していません。申し訳ない。アインも悪いわけではなかったのだろうけど…。一方の釜玉は、キッチリ逃げ切り…とは言いがたいかなあ。結構攻められるシーン多かったし。それでも、最後はキチンと守れていた。

ちなみに、この日の乃木浜では試合中にずっと上空をプロペラ機が飛び続けていた。時には4機で編隊飛行を見せてくれて、きっとどこかで基地祭をやっているのだろう…と思ったら、すぐ近くの小月の航空祭====ThisIsTheErrorMessege====だった。しかし、2年前に高川学園で観戦してたときに防府の基地祭と遭遇したのだけど、あの時はブルーインパルスが来てたんで凄い迫力だった。それと比べると少し地味め。====ThisIsTheErrorMessege====


試合が終わって、速やかにバス停に移動。やって来た下関行バスは、車内の掲示プレートを固定するのにハングル入りのテープを平気で使っているので驚いてしまった。長府→下関→小倉→博多→二日市と移動して大宰府に参拝。九州島に上陸したからには、ね。でも、さすがに夕方遅くだし時間もなくて、いつもの餅を食べている時間はなかった。楼門は「飛龍天神ねぶた」で飾られていて、暮れなずむ中で美しさを際立たせていた。韓国人とおぼしき団体さんがガイドの説明を受けていた。

大宰府であまり時間がなかった理由は他にもあって。大宰府→天神→板付と移動して全日空のカウンターに飛び込む。予約した板付→常滑の1便前に空席があったので即変更。ラッキー!これで1時間は早く帰れる。あとはゲートを通過したら中でカレーでも食べて……と思ったら、なんとなんと保安検査場が大渋滞で、変更した便に乗るのが精一杯。常滑機場でも動く歩道をぜえぜえ歩いて、なんとか岐阜直通の“青みゅう”に乗れた。22時に岐阜着。嗚呼、腹減ったよお~。朝飯が唐戸の“よし定食”で、あとは乃木浜で餅菓子2つ喰っただけ。でも、土休日ダイヤなので自宅方面の終バスは平日より30分早いとなると、駅近くのラーメン屋でずるずると啜るしか選択肢がないではないか。バスに乗る直前にコンビニでドーピングして、それでも帰宅して寝たら翌朝まで爆睡でした。

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