cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
travelnotes : domestic
2008地域決勝・石垣島(1)
 home  index  prev next 

平成20年11月27日 木曜日

なぜか旅は南海汐見橋駅から始まる。


午後4時30分過ぎ、既に石垣に乗り込んだ観戦族、それも複数から呑みの誘いのメールが来る。「申し訳ない、まだ汐見橋で、今夜は那覇泊」と返事。「意外なところにいるなあ」とのリアクションはしごく真っ当なもの。そりゃそうだ。
名古屋を出て関西空港から上がるのなら、近鉄で難波→南海で機場が普通。ぼくだってそのつもりだった。しかし、保険をかけていたこの日の半日年休が思いのほかサクサクととれたおかげで時間に余裕がある。なら、由緒あるこの駅名であるうちに====ThisIsTheErrorMessege====利用しておこうかと。しかし、ほぼ終日30分ヘッドなので、さすがに余裕があるとはいえ1本逃すと30分待つのは厳しい。発車ギリギリに到着だったので、ちょっと走ってしまった。岸里玉出で乗り換えて、堺で区間急行に乗り換えて、さらに泉佐野で普通に乗り換えて。ラウンジで軽く時間をつぶして、機内へ。那覇までの2時間、めっちゃくちゃヒマ。ハッピーフライトだかいう映画の宣伝ばかり。これは、おそらくタダ券もらっても行かないだろうなあ。
那覇機場からは単軌。県庁前で降りて国際通りを歩くこと数分、ホテルに着いた。安いだけのことはある。ま、どうせ寝るだけだし、いまから呑みに行くんだし。那覇に泊まるなら行ってみたかった、「カンプノウ」====ThisIsTheErrorMessege====へ。
店内ではUEFA-CLのスポルティング・リスボンとバルセロナの試合を放送中。ミックスナッツをつまみにビールとジンカクテル。マスターは常連さんに「週末はいないぞ、武蔵野行くから。終わったら味スタに直行だ」と宣言。レキオの最終戦かあ。マスターは「観光で?」とぼくに訊いてくる。石垣に地域決勝を観に来たと話すと、なんでも昇格を果たしたら長崎のサポMDPから広告の依頼が来ているのだそうだ。「俺はありきたりの祝辞なんて載せないよ。『ぶっ潰してやる』とだけ」と笑う。大丈夫、おそらく向こうも「カンプノウ」には甘いメッセージは求めてない。マスターの口からはマイナーサッカーの話がどんどん出てくるが、しかし「以前は京セラの仁田尾====ThisIsTheErrorMessege====をいじって遊んだもんだ」なんて話まで出てくるとは。長居をすると際限なく呑んでしまい翌朝の飛行機に乗れなくなりそうな気がして、キリのいいところで撤退。帰り際にマスターが「風邪引かないように」って言ったんだけど、どういう意味だろ。
ホテルに戻る。なんか暑いな、と窓を開けると国際通りの喧噪がダイレクトに室内に入ってきた「沖縄の夜は長い」とは言え、これは困った。と思いながらも普通に沈没。

平成20年11月28日 金曜日

那覇から南へ約1時間。初めての八重山は、曇っていた。そして、めちゃくちゃ寒かった。なるほど、昨夜マスターが言っていたのは、これか。
東運輸のサイトでバスの時間は調べておいたのだけど、あれ?米原キャンプ場方面のバス停がない。やって来た空港線の運将ちゃんから、まずは5日間パスを1800円で購入====ThisIsTheErrorMessege====してから訊くと、キャンプ場方面のバスは空港入口しか通らないのだとか。「パスをお持ちなんで、全日空ホテルで乗り換えるといいですよ」と教えてくれる。
この運将、髪を後ろで束ねた眼鏡っ娘さん。「あかんまでサッカーの何かがある」というところまではご存じだったので、“地域決勝”なる大会について、彼女がドン引きにならない程度の説明を。「てっきりキャンプかなんかだと思ってました」とのこと。ちょっと広報不足か?>沖縄県協会(笑)。
運将ちゃんのご教示の通りに全日空ホテルで乗り換え。ここでもドアガールの姉さんと話をするが、「今日は寒いです」ときっぱり。やれやれ。やって来た米原方面行バスには、新潟全社で知り合いになったガスサポ氏が乗っていた。

しかし、これは予想よりかなり遠い。市街地を出ると、ひたすら原野というか草原というか。しかし、さすがに植生がまったく違うんで北海道には見えないね。約1時間かかってようやく到着。第1試合の長崎の選手達が練習ピッチでストレッチ中、それを見つめるサポさん1名。まさに「俺はいま、お前達に気合いを注入しているっ!」といった感じで、いいねえ。
観戦環境は、最悪とまでは言いません。ちゃんと土手があるんでアットザピッチというわけでもないし。でも、雨が降ったら最悪な状況になるのは必至。3日間、大丈夫だろうか。そして、いかにも村の運動会といった感じのBGMが、これがまた。昨年の熊谷で地域決勝の世界に入ったライターさんとかは腰が抜けてしばらく立てないかもしれない。
九州開催の大会でよくお会いする熊本のFさんと挨拶。この大会用のスタッフ・ウインドブレーカーを着ている。そんなの作るんだ…と思ってたら、観戦仲間が「売ってたよ」。どれどれ……と臨時開設のテント売店に行くと、そこには最後の1着が。しかもXLサイズ。しまった、退路がない(笑)。

第1試合・ホンダロック×Vファーレン長崎。ロックサポは全員『JFL』ロゴ入りのユニを着ている。対する長崎サポは、水田とか佐野とか、いまは長崎を離れた選手のチャントを歌い続けている。「お前達の作ってきた歴史の上に、新たな歴史を刻む!」との決意だろう。どちらも悪くない入り方だ。
試合は長崎が5-0で圧勝。まず、前半はFW福嶋がいきなり確変に突入。「あの福嶋がコンスタントなら岐阜に欲しい」と思ってしまう。長崎はロックを知り尽くしているというか、非常にやりやすそうにサッカーをしていたように見えた。でも、それでも5点差がつく実力差ではなかったのは間違いないところなんだけど、では後半のロックの崩壊はというと、2年前の入替戦でロックを観ている岐阜サポなた想像出来るかも。個々の攻撃能力で打開を図ることが出来ないロックの場合、挽回しようとするとどうしてもチーム全体が上がり目になるのでカウンターの直撃を受けやすい。しかし、それにしても5点は取られ過ぎ。特に5点目は致命的なミスから奪われたもので、実はこの5点目が最終日にモノを言うことになる。

第2試合。町田2-0山口。山雅にはいなかった石堂が町田にはいたってことでしょうか。でも、10分経たずに2点を取った町田が残り時間を流しにかかったように見えたのは気になった。ぼくが今年のリーグ戦で町田を観たのはアウェーの東チタ戦だけで、この試合がもうどうしようもなく「なんとなくやればなんとなく勝てるから」って雰囲気だったのだけど、それの延長って感じ。もし、この入り方で土日を迎えるなんてことがあったら。地域決勝を知り尽くしているはずの戸塚さんだから、そんなことはないと思うけど、とにかく今年は「いい町田」を視ていないので。ただ、町田が緩く試合を締めたおかげでレノファは2失点で済んだ。これも最終日にモノを言う。

ぼくは試合終了をピッチの隅っこで観た。あかんまから市街地へ戻るバスは2時間半も待たねばならない。反対に、観光地・川平湾方面のバスは会場をダッシュで出れば間に合う。果たして、ぼくと同じようにこのバスで川平に向かう観客は数名いた。考えることは同じだね。

終点の川平公園。とりあえず、浜に降りてみよう。グラスボートがたくさん停泊していて、観光客を乗せると沖に出て行く。ヤローの一人旅でグラスボートも寂しいんで浜辺をウロウロしたのだけど、しかしなんなんだいったい。この海の青さは犯罪だ。
浜辺を十分に愉しんでから、小腹が空いたんで八重山すば====ThisIsTheErrorMessege====を食べよう。観光施設にも食堂はあったけど、それよりは民家の離れでやってる店にそそられるのは、これはもう讃岐うどん族として当然の選択。しかし、そのお店「なかもと」は『営業中』の札を下げているものの中には見事に誰もいない。無人の店内にラジオが鳴りっぱなし。いやあ、のどか。隣の母屋を覗いてもしもぉーし」と声をかけるとお母さんが出てきてくれた。そりゃ午後4時過ぎだもん、客もほとんどいないよね。出てきたすばは一見すると塩ラーメン?でも、もちろんちゃんとした沖縄すばでした。シンプルなお出汁がいい感じ。あとは川平の集落を徘徊して時間をつぶした。石敢當====ThisIsTheErrorMessege====も当たり前だけどちゃんとあった。

午後5時過ぎのバスは海沿いに石垣市街地へ戻っていく。だいぶ眠いのでウトウトして過ごした。途中、名蔵のあたりで見かけたのはヒルギだろうか。京都紫光氏からメール。「気温はどう?」「めっちゃ寒いぞ、コート持っておいで」。日も傾いた頃にバスターミナル着。中心地の交差点は「730記念碑」====ThisIsTheErrorMessege====という名前がついている。もちろん、シンボルマークの描かれた記念碑もちゃんと存在する。実はここが国道390号の起点だそうで、でもそれに気づいたのは帰宅してからだった。迂闊。
夜7時過ぎ。バスターミナルに観戦族が数名集まり、焼肉屋へ。うまい。それに肉が厚い。ビールから泡盛に速やかにシフトして会話が弾む。ぼくの席には偶然にガスサポが集まったのでその方面の話で盛り上がるが、韓国Nリーグの観戦経験のある兄さんがいたのには驚いた。

さて、2次会突入グループと別れて、ぼくは単独行動。行ってみたい店があったからだ。『メンガテー』という。
ネット情報とかから「見つけにくいのでは?」と思ってたけど、すんなり見つかった。中ではおばあとお姉さんで店を切り盛り中…ではないね、客は誰もいないのだから。とりあえず、おでん1人前と地元の泡盛を注文。請福、だったかな。
出てきたおでんを視てびっくり。なんですかこの量!てびち====ThisIsTheErrorMessege====がどどーんと入ってて、ダシ汁もとろーんとした感じで、東京風のすっきりダシおでんを想像すると一発でノックアウトになる。八重山ではおでんに青菜をつけるのが常識らしい。いやあ、それにしても。これを喰いきるには泡盛1杯では足りない!とロック3杯。食欲魔人の鋳造をもってしても、とてもじゃないがすばまでたどり着くことが出来ず、すごすご。久しぶりに千鳥足だあああああああ。ホテルまでの道のりは、とにかく海沿いを歩かないように気をつけた。ホテル正面玄関のガラス扉までは記憶にあるが、次の瞬間は翌朝だった。見事に沈没したものだ(笑)。

 top  prev next