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8月の遠征・釧路→帯広→襟裳(その2)
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週末の道東と言えばばんえい十勝!もうこれはぼくの中でははずせないマストアイテムとなってしまった。新聞は例によって『金太郎』を購入し、これまた例の“恐るべきカレーラーメン”====ThisIsTheErrorMessege====を食べて、予想開始。なのだが。なにしろ、雨が降ったり止んだりなので馬場が湿って軽いのなんの。====ThisIsTheErrorMessege====新聞の予想なんぞ、まったく参考にならない。心底びっくりしたのは7Rで、ブービー人気の7番が第1障害を越えたそのままの勢いで停まることもなく第2障害を越えると、橇を引きずりながら走り出してしまった。輓馬が、“走る”?!8Rが“十勝穂うどん杯”とかで、レース後にハズレ馬券を持っていくと音更うどん1束と交換してくれるそうで、悔しいからぜってぇ的中させてやる!と意気込んだものの2着にヘンなのが紛れ込んで来てしまい、とほほなうどん交換の行列に混ざることに。とほほ。
しかし、「これで撤収!」とばかりにメイン重賞で馬連1番人気に1点勝負をかけると、見事に的中させてなんとか勝ち抜けに成功。いやあ、めでたしめでたし。勝ち抜けたものだから、帯広駅まではタクシーをはずんでしまった。「夏は客が少ないねえ」と運将が言う。農業従事者が多いので夏は畑仕事があってナイター開催にしてもなかなか集客がよろしくない。逆に冬はやることがないのでもっと大勢の客で賑わうのだそうだ。これには驚いたが、もっと驚いたのがぼくが岐阜から来たと言うとこの運将は「笠松競馬にも大垣競輪にも行ったことがある」と言うのだ。心底驚いた。

帯広の夜は『北の屋台』。しかし、日曜夜とあって閉めている店も多い。ブラジル料理の店に入った。カシャーサという酒====ThisIsTheErrorMessege====を試してみた。「40度あるわよ」とおばちゃんは恐ろしいことを平気で言うのでチェイサーも用意してもらった。行者ニンニク入りソーセージを焼いてもらう。コーヒー味のブラジル料理店ならではのカクテルを味わったところで雨が降って来たので退散。出る間際に気づいたのだが、あの“カーリング娘”の小野寺選手が来店したことがあるらしい。

月曜日。釧路にっぺりよりは満足出来そうな朝食をいただいて、バスターミナルへ行く。車内精算でもいいのだろうけど窓口で乗車券を買うとなななんと硬券が出てきた。広尾まで2時間以上かかる。「車内でのタバコはご遠慮願います」の車内放送されて驚く。途中、幸福駅から旅人な兄ちゃんが乗ってきた。しまった、その手があったか。====ThisIsTheErrorMessege====その後、車窓は典型的な北海道の田舎国道のそれになり、ウトウトしながら広尾に着いた。
広尾線の駅舎がターミナルになっている。とは言うが実際には単に待合所。ここから南はJRバスの管轄になる。1日3本しかないのだが、庶野でえりも町=日高支庁管内なんだから、しょうがないのかな。しかし、このバスがバスカード対応だとは予想してなかった。労せずして200円節約。====ThisIsTheErrorMessege====崖っぷちの厳しい道を南下すると、先の方にレーダーサイトが見えてくる。襟裳が近づいてきたのだ。各地を旅してまわって20年以上になるけど、襟裳は来たことがなかったのだ。岬が近づくと、ほとんど高い木がない高原のような景色になる。かつては“えりも砂漠”====ThisIsTheErrorMessege====と呼ばれたものらしい。

襟裳岬。バス停のそばにはおなじみの観光レストハウスが並ぶ。その先に、南に歩いていくと展望台があった。しばし、この展望台で過ごしたのだけど、とにかく驚いたのが天候。東の十勝側も、西の日高側も晴れている。両側は雲一つなく晴れているのに襟裳岬の上だけ曇っているのだ。薄曇りとかではなく、キチンと曇っている。少し経つとその雲はあっという間になくなってしまったのだが、あれはいったいなんだったのだろう。
バスまで時間があるので、レストハウスで“えりもラーメン”を食べ、観光みやげ店で日高昆布と海苔をセットで買った。どうせ様似にもあるだろうし、そっちの方が安いに決まっているのだけどね。

襟裳から様似行のバスには西洋人娘が6人ほど乗っていた。バスの運将氏が何人か訊ねると、イタリア人だそうだ。運将氏もサービス精神旺盛になり、車窓から野生のエゾシカが見えると指して教えてあげたりしていた。もっとも、現地のひとにとってエゾシカは増え過ぎていまや害獣なんだそうだけど。様似着。イタリア人の口から「さまーに」なんて言われると、イタリア語に聞こえてしまう。ドマーニ、みたいな。
いやしかし、昆布を襟裳岬で買っておいてよかった。駅前、何にもないやん。土産物屋どころかコンビニもない。イタリア娘達も待合室のベンチで転がっている。遠くに見えるAコープまで歩いていってビールを買った。
様似から苫小牧まで普通列車で3時間半近くかかる。北海道は広い。海と牧場と。浜辺では昆布干し。牧場には、ホントに馬ばっかり。初めのうちは喜んで写真をバシバシ撮ってしまったが、やがて新鮮味も薄れてしまった。シカが列車と併走した時は嬉しかったけどね。途中からの利用客もパラパラあって驚いたけど、浦河や静内や門別で地元のひとは降りていく。ちゃんと地域の交通機関として機能しているのだ。通しで乗るのは観光客だけの模様。
苫小牧の駅前で“ほっき節しょうゆ”を大量に買い込み、『北斗星』を見送ってから新千歳に向かう。旅も間もなく終わりだ。翌日からは遅番といえども普通に勤務。で、何気に携帯でにっぺりサイトを覗いたぼくは固まった。本当に、フリーズしてしまった。20時発の最終・常滑行が90分のディレイとなっている。90分だぞ!常滑着は23時過ぎ。岐阜まで帰れないではないか。
ぼくの千歳→常滑はマイレージ特典航空券。空港で空席があれば前の便に変更が出来る。南千歳駅でゼロ分乗り継ぎを成功させ、新千歳でにっぺりカウンターに飛び込んだ。「変更、間に合います?」しかし、お姉さんの返事はつれないものだった。「お客様、既にキャンセル待ちが32人……」

すごすご。

カウンターで1000円の食事券をもらってラーメンを食べ、8時半に閉まるカードラウンジでトマトジュースを何杯も飲み、その間に冷静に帰宅の手段を考えてみた。名古屋まではなんとか行ける。しかし、その先がない。名駅のホテルか。しかし旅行中に発生した衣類の洗濯がしたい。再び、カウンターへ行き、どうしましょうと相談する。すると、にっぺりでは既に名古屋=岐阜のタクシー料金を深夜割増で計算済みだった。なるほど。遅延の原因がにっぺり側にあるなら、しょうがないよな。
常滑行は残念ながらやはり90分遅延で出発。ぼくは荷物が機内持ち込みだけだったので、『正規の』金山行最終特急に乗れた。にっぺりの話だと、名鉄に依頼して臨時の金山行を仕立てたそうな。それでも、金山で乗り継いで名古屋着はほぼ0時。せっかくなのでタクシーで1時間かけて岐阜まで帰った。やっぱりホテルに泊まるべきだったかなあ。

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