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大分全社(その3)
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10月15日 月曜日

長崎×金沢のヴァーリ・トゥードがなくなったので、この日は2試合とも津留の市陸に貼りつくことに決めた。となると、せっかくバスがタダで乗れるんだ。佐賀関に行こう。

と、急行バスで1時間。かつて単車で寄って“鯛のあら煮定食”を食べて大満足====ThisIsTheErrorMessege====の『道の駅佐賀関』へ。バスを降りて5分くらい歩く。食堂は9時からやっている。「すぐに出せるのは琉球丼====ThisIsTheErrorMessege====だ」とのことだけど、ここは初志貫徹で再び“鯛のあら煮”を。うまし。目玉の回りのとろーんとしたトコとか、これがまた。食べられるところは食べ尽くして、再びバスで大分市街地へ戻る。このバスに乗れれば、途中のバス停で降りて歩いても試合開始には余裕で間に合う。と、余裕で寝てしまう。
目覚める。渋滞に巻き込まれ20分延。おいおい。しかも、前1扉の観光車格下げ車なんで昇降に時間がかかる。しかもしかも、朝の10時近くだとバス利用者はお年寄りばかり。結局、大分放送前で降りてガッツかまして歩いたが、競技場の階段を上がるときにキックオフの笛を聴いた。ま、実害はなしというところか。

琵琶湖と北九州の試合。前の試合で森本が退場喰らってるからかもしれないけど、左の2列目に宮川大輔とは何考えてるんすかジョージさん。宮川もすっごくやりにくそう。で、前半終了近くには黄色2枚でご退場。終了間際には失点し、琵琶湖1点リードで前半終了。

で、まあとにかく驚いたのが後半。宮川が抜けて空いた左の前目の穴、そのまんまじゃないっすか!放置プレーですか。ジョージさん、めちゃくちゃ考えてるか何も考えてないかのどっちかだ。で、その穴から綺麗にクロス出されて2点目。ゴール前でレオ君がこれまた綺麗なワンツーパスを成立させて3点目。北九州はPKで1点返すものの鮮やかに敗退。でも、近くで観戦していた北九州ブログのKさんは大満足だ。「非の打ち所のない完璧な撤退。申し分ない」。もっとも、これが奏功するかはこれから次第ではあるが。

第2試合。アインと矢崎バレンテ。正直言います。まさかバレンテがここまで上がってくるとは思いもしなかった。で、前日のアインの戦いぶりを視ているせいもあって、アイン有利という印象をどうしても持ってしまう。実際、アインのペースで試合は進んだと思う。しかし、昨日と違ったのは、決定機が決定機のままで終わってしまっていること。矢崎がしたたかというか、ギリギリ相手ペースにさせない試合運びで膠着戦に持ち込むことに成功する。

そんな時、第1試合を終えた戸塚さんが近くにやって来て腰掛けた。ちょうど、件の北九州ブログのKさんと、長崎サポさんがネットで表明したという「諸事情により矢崎バレンテを応援します」発言を話題にしていたところだった。実際、全社4強で地域決勝出場権を確保しているのは矢崎のみ。矢崎が決勝に上がれば、その段階で決勝の対戦相手、即ち長崎と琵琶湖の勝者が地域決勝の全社枠を得ることになる。この表明に関して、Kさんは否定的な見解だった。「そりゃ必死なのはわかるけど、なんかねえ……」
そこに現れた戸塚さん。「矢崎って、東海で何位だったの?」とぼくに訊いてくる。
「2位です」
「えっ?じゃあ、もう権利持ってるんだ!ガンバレ矢崎(笑)」
あまりのタイミングの良さに笑ってしまった。Kさんの見解もわかる。でも、現場は何にでもすがりたいんだよね。

結局、矢崎はまんまと膠着戦に持ち込んだまま延長戦へ。印象に残ったのが延長後半1分、アインの選手が倒れた状態で矢崎が攻めに入っている。ボールを保持した左サイドの選手は躊躇した後、外へ蹴り出しプレーを止めた。その時、矢崎ベンチが激怒。「なんでやらねえんだよっ!」とプレーを止めた味方選手に大声で苛立ちを表した。確かに、審判が止めない限りプレーを続行しても問題ない。延長後半に入り、急激にアイン選手の脚は停まっていた。一人倒れた状態で攻め込めば決勝点が得られた可能性はそう低くない。どちらの判断が「正しい」のかはひとに依るだろう。ただ、矢崎ベンチの勝利への“執念”は十分伝わってきた。

勝ち上がりはPK戦に委ねられ、矢崎が勝利した。矢崎ベンチの誰かはすぐさま携帯電話で「勝っちゃいました」と言った。おそらく島田工場に、だろう。先ほど見せた「勝利への執念」とは真逆の一面。ここに企業チームの現実が浮かんで見えてくる。

これで準決勝のカードが確定した。沖縄かりゆし×矢崎バレンテ。そして大一番、Vファーレン長崎×Mi-oびわこ。その時、ぼくの後ろ、スタンド中央部最後列にいた体格のいい男性が声を上げた。

「おっしゃ、ガチで行くでえっ!」

と叫ぶと、彼の前方に座っていた男性に右手を差し伸べる。差し伸べた相手は、Mi-oびわこの中尾強化部長。====ThisIsTheErrorMessege====差し伸べたのは、長崎の岩本監督だろう。両者は約1秒、カタく握手をして離れた。
サッカーの試合だ。しかもトーナメント戦。引き分けはない。そして、両チームとも「負けました」では済まされないものを賭けている。まさに「絶対に負けられない闘い」。その両者を率いる者同士が、試合前日に「ガチで行くでえ!」と握手を交わす。その1秒は、ぼくが3日間この大会に来て一番「来てよかった」と思えた1秒だった。

Kさんのクルマで大分駅前まで送ってもらい、そのおかげで1本早い福岡行高速バスに乗れた。結局、概算だけど『SunQパス』6,000円で10,000円以上は利用したと思う。いや、これは便利だわ。高速バスの中では疲れもあってうとうと。夕方の福岡に当たるんで運将氏は飛ばす飛ばす。でも、渋滞に巻き込まれることはなく数分早く天神に着いた。
天神地下街の回転寿司屋で、仕事を終えたコジコジじゃからん嬢が行列に並んでいてくれた。2人で寿司をたらふく喰った。眩暈がするくらい喰った。たしかに回転寿司にしては値は張ったけど、こんな中心街でこんな寿司が喰えるなんて、何が不満だ福岡市民(笑)。地下鉄で板付に移動し、1本早い常滑行に変更してもらって帰ってきた。

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