吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2017/11/28◆パルチザン宣言の朝
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平成29年11月25日

金曜が2試合ともPK戦で決着という異例の展開。いつ以来だろうね。ちょっと記憶にないや。土曜もまたPK戦決着になると、4チームが勝ち点3で並ぶ恐ろしい展開になるやもしれん。可能性は十分あると思った。

女川1-1 (Pen.8-7) 市原

池田の結構びっくりな左足ミドルが決まって女川が先制するも、市原はレナチ-ニョのFKが決まって====ThisIsTheErrorMessege====追いつく。ぼくは、先制逃げ切りのプランが崩れた女川は保たないんじゃないかと思った。しかし、女川はその引き出しにまだ別の戦い方を用意していた。ちょっとびっくり。東北リーグは、そのレベルから考えて多くの戦い方を用意する必要がない。たぶんそれは間違ってないと思うのだけど、当然だけど「用意する必要がない」と「用意しない」はイコールじゃない。再びPK戦にもつれこんだ試合は、市原の8人目・土屋がバーに当ててしまい失敗して決着した。前日のPK戦で5人目で登場してフカしてしまった(それで市原は敗れた)レナチーニョは蹴らなかった。

これで、勝ち点は女川=4の市原=2。市原にとって最悪の展開は、次の試合でアミティエが90分勝ちすることだ。宮崎=1、アミティエ=5。最終日の第1試合は女川vsアミティエ。女川がPK勝ちのときは女川とアミティエが勝ち点6となり、勝ち点2の市原と勝ち点1の宮崎は届かない。

宮崎 2-1 アミティエ

デカモリシ====ThisIsTheErrorMessege====が目立つチームは、やっぱりデカモリシが目立っていた。物理的にだけど(苦笑)。元Jの選手にありがちなんだけど、判定に対してまぁスネるスネる。その体躯もあって、「ジャイアンとスネ夫の合体か?」とか「デカメーター(DEKA-METER)とか作って1回スネるごとに『1スネ』『2スネ』とか掲示するの」とかのネタが(苦笑)。アミティエは前半の終わり近くにこぼれ球を井ノ内が蹴り込んで先制するが、テゲはデカモリシにロングボールを当て続ける。有効なポストプレーはなかなか出来なかったものの、ただただ愚直に相手ボランチやCBにフィジカル・ダメージを与え続ける。それが奏功したのが後半32分、35分の連続ゴール。ようやくデカモリシのポストが活きた。一気の逆転を果たすと、あとはしっかり時間をかけて乗り切った。


土曜の試合を観た感じでの4チームの印象は、女川=キレイで一生懸命。アミティエ=キレイで走る。市原=キレイでスマート。宮崎=よくわからない(苦笑)。勝ち点は女川と宮崎が4、アミティエと市原が2。最終日は両カードとも勝ち点4vs勝ち点2になったので、どちらの試合も「勝ったほうが昇格」「90分で決着しなければすでに勝ち点4の方が昇格」と、実にわかりやすい展開になった。第1試合の結果が第2試合に影響を与えないのもいい。特に市原は2連続PK負けながら「自力での昇格」が残った。まさに天佑というべきか。

平成29年11月26日

女川 1-0 アミティエ

とにかく風が強い。メインからみて右から左。やはり疲れてくる後半に風上に立ちたいだろうから、コイントスも大事。女川が勝ったようで、前半はアミティエが風上。
90分で勝たないといけないアミティエが風上で攻める前半。これまでの女川にはない戦いが求められたが、「守る」というよりは「受ける」と言った感じで45分をしっかり凌いだ。そして後半、風上の女川は縦に速くつないでいくいままでのサッカーにシフト。これはもう完全に女川が作っているゲームで、乱れは起きないように思えた。と、そこに大アクシデント。前半に警告を受けていた國分が後半5分でシミュレーションを取られ退場。警告持ちにしては、あまりに軽率。これで、攻めないといけないアミティエの圧力に40分以上耐えないといけなくなった。試合の流れは大きくアミティエにシフト。観戦仲間が「女川は東北リーグで『相手に支配される』という状況を経験していないのでは」という危惧を指摘していた。全社も不出場の女川はこういう状況に対応できるか、そこが鍵だった。

ひたすら攻めるアミティエ、しかしゴールは奪えない。そして後半35分。アミティエは自陣右でファールを犯す。FKのボールは風の影響かGKはキャッチ出来ず、こぼれたところにいた髙橋が落ち着いて蹴りこんだ。これでアミティエの昇格には2点が要る。10人とはいえ、キチンとオーガナイズされた女川相手では重過ぎるミッションだった。

女川 1-0 アミティエ。とにかく驚いたのが女川の“適応力”。自分たちのサッカーはちゃんと作り上げた上で、「受けるモード」も用意し、シーズンで1度も使ったことがないかもしれない「耐えるモード」もその場でしっかり自分のモノとして運用してしまった。
アミティエにも勝機はあった。いっぱいあった。だから、女川の勝利が必然の結果だとは思っていない。「コイントスで女川が後半の風上を選べた段階で勝負あり」だったかもしれないし、「『運命は浮気者』の言葉通りに浮気が発動して女川に転んだだけ」だったかもしれない。以前も借りた形容だけど、それはドーナツの穴のようなもの。ドーナツの穴が存在なのか空白なのかは形而上学的問題であってドーナツの味は変わらない。====ThisIsTheErrorMessege====この試合もそう。どちらであっても、女川が勝ったという事実は変わらない。

ぼくは震災1年後に女川に行ってぶちのめされてて、====ThisIsTheErrorMessege====あの女川が全国区ですかと感無量。万石浦がああいう形をしていなかったら====ThisIsTheErrorMessege====コバルトーレはとっくに廃部になっていただろう。お祝いに通販で高政のかまぼこセットを買っちゃったよ(笑)。いまはもう線路もつながったし、女川にはもう一度行きたいね。でも、女川には現時点でスタがない。近所で有料試合が可能なのは、おそらく石巻サッカー場くらいしかない。なでチャレを隣のふれあいグラウンドでやってるらしいけど、定常的には無理でしょう。石巻市との調整がいる。近江さん====ThisIsTheErrorMessege====の腕のみせどころ。町長もガチサポらしいから、行政面でもかなりのサポートをしてもらえるだろう。グッド・ラック。

宮崎 1-1 (Pen.7-6) 市原

デカモリシのさすが元Jという柔らかく優しくしかも正確なクロスを樽谷が見事なコントールのヘッドで先制。しかし後半43分に市原がPKで追いつき、観戦者として一番望んでいた「勝ち点で優位の側が先制して、終了近くに追いつかれる」展開になった。PK戦でもいい優位側(宮崎)は絶対に気持ちが守りに入る。そのギリギリの戦いが観たかった。実際、追う側の市原はあと一歩のところまで行った。行ったのだが。

でも、ちょっと退いて考えると、ぼくがこの試合で気になったのは市原の引き出し。全社や地域決勝1次ラウンドではメンバーをかなり入れ替えて戦って、それでもかなりの強さを見せていたという聞く。ぼくはその点は観ていないのでわからない。でも、この宮崎戦に関して言えば「レナチしかボールが出せないからレナチを2列目で使う」「レナチを最前線に上げると誰もボールが出せない」という、戦い方の“狭さ”を感じた。「誰が出ても同じサッカーが出来る」のは強いメリットだけど、「誰が出ても同じサッカーしか出来ない」となると話は違ってくる。宮崎は、その点をしっかり分析して対応したのかもしれない。
この点は栃木の1次ラウンドを観ている観戦仲間は違う見解で「鋳造が栃木ラウンドを観ていて同じ言葉が言えるか視てみたい」とまで言っていた。たしかにフィジカル・コンディションの問題かもしれない。試合後のゼムノビッチ監督のインタビューも、その点についてのボヤキ節は相当なモノだった。けれど、今回は出場12チームでは栃木→臨海と市原が最高に環境に恵まれていたのは事実だ。東北から鹿児島→市原と動かされた女川からしたら「おま言う」かもしれない。3連戦にしたって、4チームとも3連戦で戦っている。「環境が悪い」と嘆くのは「ウチは環境への適応力がないから適応力を問われない大会にしてくれ」ということに他ならない。なんかOKDなんとか言うひとも似たようなことをボヤいてたっけ。まあね、OKDなんとかさんは権力をお持ちでいらっしゃいますから。これについては、この後に続く(苦笑)。


ただ、ゼムさんのボヤキに65536歩譲るとするなら、厳しい厳しい厳しいAグループになったことで、かなりのピークを1次ラウンドに持ってこなければならなかったというのはあるかも。ものすごい話になるけど、今年はCから来た2つが昇格した。昨年はAから来た2つが昇格した。共通点は……どちらも「1次ラウンドのグループに北海道1位がいる」。あ~あ、言っちゃった。でも、ゼムさんの主張を認められるレベルで是とするなら、この点は避けて通れないのかもしれない。つまり、この大会を『チャンピオンズリーグ』にするなら、一部の地域には大変失礼な話になるけれど「1次ラウンドの前に予備予選をしなければならない」ということだ。その勇気が、全社連にありますかどうか。

『地域CL』の改革案。まあ、エンスーの数だけ答があると言ってもいいかもしれない。けれど、「決勝ラウンド・トーナメント案」には説得力がある。UEFA-CLもACLもトーナメントなのだ。となると、ぼくのアイディアは「JFLと地域Lの入替を基本3チームにする」。決勝Rは現在と同様のセントラル開催、4チームでトーナメント。土曜と日曜の2日に2試合ずつ。日曜は土曜に負けた者同士、これが3枠目決定戦(この試合で負けたチームは昇格できない)。勝った者同士、これが優勝決定戦。====ThisIsTheErrorMessege====まあ、「土曜と日曜」じゃなくて「金曜と日曜」でもいいんだけど、3連戦はキツいけど2連戦ならいいでしょ?上に書いた予備予選をやるならそっちでも選手も運営さんも仕事を休みにしないといけないかもしれないし、なにより週末開催じゃないと両方を観れないじゃん!という自己都合(笑)。


ごめん、テゲのこと書いてなかった(笑)。よくわからないテゲは、よくわからないままで2位になってJFLへ行く。気になったのはサポの少なさ。興行を意識しているサッカークラブで、全国リーグに上がれる大会にしては、という印象。九州リーグと違ってJFLは有料になる。しかも有料開催可能なスタジアムは限られるし、それらをホンダロックと調整して使っていくことになる。ロックの方法論は企業クラブだからアテに出来ない(と思う)。プロフェソール宮崎の事例は参考になるのかな。地元では総括は済んでるのかな。

関西の『ダサンダー』は目論見が外れてレイジェンドは2部に落ちるしディア奈良は県に落ちる。関東の『ダサンダー』も、VONDSがいるままでウーヴァとベッカ浦安が落ちてくる。鬼の棲み家というよりもはや鬼しかいない魔境ではないか。東ユナと23は大丈夫か。JFLでも、びわこの『ヨサンダー』ことユッケ。東北が4回に九州が3回。「遠征費がっ!遠征費があああああっ!」と目を押さえている……のかもしれない。


土曜の夜、千葉駅近くでいつもの宴会。鶴見緑地で地域決勝をやっていた頃に鶴橋の焼肉屋で派手に焼いて喰って呑んだのが始まり。以後、岡山でも淡路でも石垣でも長崎でも開催した。さすがに昨今は構成メンバーの高齢化(笑)で焼肉が厳しくなって居酒屋に。メンバーも少しずつ変わって、いまではぼくは上から2番目の年寄りになった。3年ぶり?に幹事をやったけど、オーダーを整理するのも面倒なので(笑)ノミホ、にしては日本酒が『浦霞』『八海山』とかレベル高いじゃないのさ。おかげでたっぷり呑んだけど翌朝は普通だった。いい酒は朝が知っているのか、ヘパハイ2本入れ効果(苦笑)なのか。

でも、この愉快な宴も今年限り、というかしばらくは開催できない。来年から、少なくとも来年は決勝ラウンドが水・金・日の開催になったからだ。これでは土曜の夜に現場に入る意味はない。入るひとも少ないだろう。「宴会やるから前泊しようぜ」というわけにも、なかなかいかない。

すべては『日本サッカーのため』。このタームの持つ圧倒的な破壊……じゃない説得力の前には、ぼくの、ぼくらの、『地域CL・決勝ラウンドの宴会のため』なんて、歴代仮面ライダー勢ぞろいの前にサーベルを振り上げる独りのショッカー戦闘員ほどのパワーもない。それでも、ぼくは土曜夜の愉快な仲間との愉快な時間のために、抵抗勢力(パルチザン)になる。『日本のサッカーのため』というタームでなんでも思い通りに出来ると考えている権力層に対して、抵抗勢力(パルチザン)になる。ツイッターのアイコンをザンクトガーレンからパルチザン・ベオグラードにすることぐらいしか出来ないけれど。

反抗期よ、永遠なれ。


では、予想大会の結果発表。

 Grp:AGrp:BGrp:CWC
1位2位1位2位1位2位
正解市原福井京都高知宮崎女川女川
ジュニア氏鈴鹿市原京都高知宮崎刈谷刈谷
コミュサカ氏市原鈴鹿高知枚方宮崎女川鈴鹿
Sun's Son氏市原鈴鹿京都高知宮崎刈谷刈谷
おくだ隊長閣下松江市原京都高知刈谷宮崎宮崎
宇都宮徹壱氏市原鈴鹿水島京都女川刈谷京都
あさぎり。氏鈴鹿市原京都枚方刈谷宮崎枚方
ナカヲ氏鈴鹿市原京都高知宮崎刈谷刈谷
無料試合S氏市原鈴鹿京都枚方刈谷女川枚方
ココジェイ龍星氏市原鈴鹿京都高知女川宮崎宮崎
関西L豊浦主事鈴鹿松江枚方京都宮崎刈谷京都
ゆっけ氏鈴鹿市原京都高知宮崎刈谷刈谷
吉田鋳造市原鈴鹿京都枚方刈谷宮崎鈴鹿

WC的中者ゼロの焼け野原(苦笑)。4マス的中はSun'sSon氏ですが、ここは連単予想ですので、3マス的中で宮崎→女川の連単を独りだけ当てたコミュサカ管理人氏の優勝とさせていただきます。おめでとうございます。

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