吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2017/04/12◆4月のノーサイド、そしてプレイバックPART3
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この雑文も岐阜隊のことだけ。最近、他にネタがなくてね。申し訳ない。

第5節
東京V 1-0 岐阜

DAZNで観戦。新横戦で感じた閉塞感はだいぶ減ったと思う。コーヤと違って「まずは前を狙う」難波さんの起用により、攻撃面は確実に厚みを増していた。今季の岐阜を象徴する「パスまわし」にしても、新横戦までとは縦パスの意識がずいぶんと違っていた。その分、相手に奪われてしまうことも少なくなくて、ライターさんによっては「ボールを大事にしていない」とかの感想を書いている方もいる模様。けれど、これまでの岐阜隊を観ていて、ボールを大事にしていれば自動的に1点入るのか?という疑念を抱いていたので、その感想には同意できない。
試合は0-1で負けたけれど、超堅守で鳴る今季のヴェルディだから、結果はしょうがない。過程も納得。今季になって初めて「期待が持てる」感じだった。

第6節
町田 0-1 岐阜

これもDAZNで観戦。ようやくの初勝利。とりあえず、よかったよかった。
勝因は、ピッチの状態を考慮したのかもしれないけど長いパスの多用(当社比)と、難波さんがキチンとFWの仕事をしてくれたこと、そして何よりビクトルの神セーブ連発。大木さんも試合後に「負けてもおかしくない試合だった」と言ってたけれど、というより普通に負けるでしょこの内容なら(笑)。この日のビクトルはマグネット・コーティング====ThisIsTheErrorMessege====が施されていたんだ。たぶん(笑)。
この試合でも、町田の選手から「岐阜に(ボールを)持たせているという心理状況で臨めていた」とのコメントがあった。その中で、焦れずに自分たちのサッカーが出来ていた。というか、現時点ではそれしか出来ない。これからも「我慢比べ」な試合展開が続くのかなあ、とも思った。

第7節
岐阜 2-1 水戸

この日の話は長くなる。愉しかったからね。

ここんとこ、鋳造の『ガルパンおじさん』化が進んでいる。というより激しい。というより著しい(笑)。晩飯のセッティングをしている時のBGVはいつもそれだ。警備日誌にも書いた通り、PCデスクにT-34/85のキットを置いて『カチューシャ・カスペルスカヤ』と名付けたりもしている。
先日、『しまむら』で「カメさんチーム」の長袖シャツ====ThisIsTheErrorMessege====を見つけてしまった。もともとの定価は3,000円なのかな?それがセールで1,500円に値引きされ、さらにこの店では900円で投げ売り(笑)されていた。Lサイズだったからちょっと怖かったけど、まあ900円ならダメでもしょうがない……と買ってみたらOKだった。最近の鋳造は少し痩せ傾向なのでね(ホントです)。
で、このシャツを入手してから初の岐阜隊観戦がよりにもよって水戸戦とは。これはもう、着ていくしかないでしょ(笑)。

『アニ×サカ』恒例、のうりん×ガルパンのコラボグッズを今季も買って(『のうりん』ユニは値段的に回避、申し訳ない)、それからガルパン側の売店に行ったらこれまたスゴい行列で、「ちょっと待ちなさいよ!」(園みどり子)という感じ。コラボグッズなわけじゃないんだから、そんなの水戸で買えばいいじゃない……と思ったのだけど、なんでもこの日が発売開始のグッズもあったそうな。アニメ系な皆さんの行動力購買力は恐れ入ったぜ。しかし、そんな行列に普通に並ぶ白鳥センセ(笑)。気づいた皆さんが集まって撮影会。でかるちゃあああああ(笑)。天気もよくなかったので、ヴィーゼル空挺車模型やゲーフラ撮影会は回避して試合に臨む。


試合の注目点は、この重馬場ピッチでそれでも岐阜隊が細かくつなぐサッカーをやってくるか?だったのだが、普通にやって来たのでびっくり。「マジっすかあ?」(ペパロニ)。しかし、ヴェルディ戦や町田戦で顕れた「縦への意識」は、この試合でもはっきりしていた。新横戦までとは明らかに違う。
それでも、やりたいサッカーは水戸の方がはっきりしていたし、このコンディションならその方が有効だ。それはズバリ「ヘニキの裏に長いの」。前田大然との駆けっこはすぐに勝負アリでヘニキに警告。そのままドカンドカンとアウトレンジから長いのを撃ちこまれ続けたらヘニやん退場もあり得るか?とビクビクものだった。しかし、前半なかばから大然のマーカーをタモさんに変えたのもあったのか、水戸がヘニやん裏への集中砲撃をかけて来なかったので、ヘニやんは最後まで生き延びた。ここを我慢出来たことが大きかった。ヘニやんはDAZN週間ベストイレブンにも選ばれている。
後半になると、岐阜のボールが綺麗にまわり出す。雨が止んだからだろうか。ハーフタイムに、大木さんから選手へ「後半の方がボールまわるんじゃないか」と指示があったという。さすが、試合開始前の練習時間に自ら吸水ローラーを押してただけのことはある(笑)。古橋の先制点も永島の追加点も、ラストパスはシシから。さすがのパス・コントロールだ。

すぐに庄司のオウンゴールで1点差にされるものの、「同点に追いつかれる」という恐怖感は抱かなかった。危険なシーンはそれほどなく、そのまま試合終了。前節の初勝利に続いて今度はホーム初勝利。連勝ですよ奥様。まさか、後半がこんなに余裕の展開になろうとはね。
しかし、これはさすがに書かざるを得ない。ぼくもそれなりに長い間サッカーを観ていたという自負はあるのだけど、スローインでオフサイドの旗が上がったのは初めて視た。====ThisIsTheErrorMessege====さすがに主審が「違う」と手を振って笛は吹かなかったけれど。とはいえ、DAZN観戦組に拠ると、この主審もなかなかのクセモノだった模様。大木さんが試合終了直後のインタビューで「レフェリーに試合を壊されかけた」と発言しているし……。


さて。開幕から7試合のDAZNのデータをまとめてみた。実際、ボール支配率もパス数も減少傾向にある。

GAMEボール
支配率
パス数
(成功率)
シュート数
(枠内)
1節:山口戦71%800 (85%)12 (4)
2節:名古屋戦58%707 (84%)10 (3)
3節:松本戦71%925 (88%)9 (1)
4節:新横戦69%830 (87%)10 (1)
5節:東京V戦60%785 (86%)14 (3)
6節:町田戦64%642 (79%)11 (3)
7節:水戸戦58%510 (69%)11 (4)

試合映像とかを視ていて感じたこと、「新横戦まで」と「ヴェルディ戦から」で試合内容が変化したことが、ある程度は数字に出ていると思う。名古屋戦の支配率は「大僧正さんもボール支配のがっぷり四つに来た」ってことだから。
で、水戸戦。パス数が劇的に減っているが、これはピッチ・コンディション『だけ』が原因なのかな?ぼくは違うと思うんだ。「縦に急ぐところは急ぐ」という点がはっきりしてきたことの顕れでもある。そんな気がする。
ようやく「パスまわし」が『手段』化してきた。今後は、FWが落ちてきて空いたスペースへの両サイドからの飛び出しが成功したら、そこはしっかりシュートを狙ってほしい。古橋にしても晃平にしても、GKと1対1なのにシュートを選択しない場面があった。そこであなた方がフリーになるための「パスまわし」なのだ。特に晃平は「スクールに戻って反省してこい!」と言いたくなるようなプレー・チョイスだったぞ(苦笑)。

もう一つ。この勝利が岐阜隊のJ通算100勝だったそうで。いやあ長かった(大苦笑)。では、こちらもデータにまとめてみよう。

対戦相手HOME勝利AWAY勝利通算勝利
札幌
山形
水戸10
栃木
群馬
千葉
東京V
町田
横浜FC
湘南
松本
富山
金沢
磐田
京都
C大阪
神戸
鳥取
岡山
山口
讃岐
徳島
愛媛
北九州
福岡
鳥栖
長崎
熊本
大分
合計5644100

ホーム戦の方が勝利数が多かったなんて(苦笑)。しかし、水戸に10勝ってのは傑出していますね。相性の良さが今回も出た、ということでしょうか。あと、岡山に7勝というのも目を引きます。たしかに岡山が昇格してからの2年間は成績も低迷していましたが、その後はずーっと岡山の方が好成績を残しているのでね。ちなみに、リーグ戦で対戦しているものの未勝利なのは、仙台・大宮・柏・FC東京・甲府・清水・名古屋・G大阪・広島です。長良川ホームではなんとしても名古屋に勝ちたいところ。アウェーでは勝っているけれどホームで未勝利なのが金沢・山口・福岡。レノファ戦はもう終わっちゃってるので、来季に期待。
あと、これは皆さんご承知でしょうけれど一応。岐阜隊より前にJ加入したチームはすべて既に100勝を達成しています。同期の熊本も2年前に通過。岐阜より後にJ昇格を果たした中でも岡山はすでに100勝達成。ぐぬぬぬぬ。


昨年も岐阜サポ・水戸サポの『アニ×サカ』親睦会に外野として混ざった====ThisIsTheErrorMessege====のだけど、今年も同様。もちろん、鋳造は上記のごとく「カメさんチーム」のシャツを着ているのだから、ここは角谷杏・生徒会長よろしく「連勝いいねえ~♪」と言わざるを得ない(笑)。

それからいつものCに移動して岐阜サポ仲間と歓談。幸せなひとときを過ごし、さて帰ろうかと神田町に出ると、『アニ×サカ』組がまだやっている。どれどれ……と覗いてみると、なんとなんとカンテレ====ThisIsTheErrorMessege====の演奏が始まろうとしているではないか。親睦会の参加者が持ってきたのだ。なんだこれすげー(笑)。カンテレという楽器はギターやバイオリンのような「共鳴箱」がないので、それ自体が大きな音を出すことが出来ない。ぼくは演奏者さんから借りて耳元で爪弾いてみた。いやあ、いい音色。
最後に、店を出たところでゲーフラ掲げて記念撮影(もちろん通行の方には気をつけています)をして、解散。実に見事な“ノーサイド”だ。水戸ホームの試合は9月だ。さてさて、どんな試合になるのかな。


この夜、一緒に行動したサポ仲間が、神田町界隈を歩いている時にまったく知らない男性から「今日、勝った?」と試合結果を訊かれた。それも2回も。ぼくの中で、22年前、1995年9月9日の浦和駅前の映像が、空気感が、あの時の昂ぶりが、プレイバック。====ThisIsTheErrorMessege====

「いいモノを視たと思った。サラリーマン氏の笑顔じゃない。普通の、熱烈サッカーファンにはとても見えない紳士が、ユニで固めたサポに試合の結果を自然に尋ねる、その光景。」

その光景が、自分の街で視られるようになったのだ。ようやく。とてもとても、幸せな一日だった。

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