吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2013/09/29◆浅中の一日
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ついに岐阜隊が浅中でホーム戦を打つ。JFL時代のソニー仙台戦以来だそうだ。あの時は喫煙コーナーで“テンパイタバコ”風のチョイ悪さん====ThisIsTheErrorMessege====を見つけてちょっと話をしたら、地域決勝で予定されてる松本戦に関する衝撃の発言を聞いて後日にその発言の内容を思い出して大戦慄した……という思い出。

以前からずっと、「どうして雉さんは津山で打てるんだろう」と思っていた。ホーム戦はホームタウンで。当然だ。でも、Jリーグでは『ホームタウンは県内全域』という結構豪快なプランを許容している。だとしたら、多少のスタジアム構造は大目にみてもらっても……と。今回、「特例措置」として浅中開催にJからOKをもらったようで。社長が替わってから西濃財界には多額のお世話になっているし、これはクラブフロントがグッジョブ。でも、浅中開催には制約も多い。それをクラブとサポがどう乗り切るか。そして、肝心のサッカー、対戦相手はガイナーレ。勝ち点で並ぶドベとドベ2。残留をかけた直接対決の大一番でもある。


ぼくの自宅から浅中だと単車か自転車が圧倒的に便利なんだけど、電車で。西岐阜から大垣へ。ふと隣をみると綺麗なお嬢さん。あれ、どこかで視たことあるぞ。そうだ、スカパの岐阜戦でピッチレポーターやってる結ちゃん====ThisIsTheErrorMessege====ではないか。駅を出たとこで「放送スタッフの方ですか?」と声をかけたらやはりそうだった。その隣には松井アナも。
しかし、これはJリーグ大垣開催の現実的障害の発現でもある。「とにかく圧倒的に駐車場が足りない」というのは聞いていたが、放送スタッフ用の駐車場も用意出来ないというのは相当なモノだ。

で、養老鉄道・大垣駅。この日のために作った「大垣=大外羽」の往復乗車券の写真はハットさんとミオ君。この2人しかないよね(笑)。試合の日付入り・大外羽駅キーホルダーもよく売れています。養老鉄道はこの日のために帰りに臨時電車を出してくれるとのこと。ありがたいです。
この日の養老鉄道ではもう一つのイベントが。サポ発案の「なんとなく集まって電車でスタジアムに行こう」という企画にクラブ側も協力してくれ、なんとマスコットのミナモが一緒に電車で会場に向かうというのだ。これはもうエクストリームにグッドな企画。クラブもよく動いてくれました。ぼくは『岐大通』配布があるので、ミナモが乗る電車の1本前で大外羽へ。降りると、うう~ん懐かしい“カントリー”のカオリ(笑)。西濃を追っかけてた頃によく嗅いだモンよ。

浅中で『岐大通』配布。シーチケでもメインとバックで入場ゲートが違うので、おそらく初の“分離配布”。30分でハケてしまった。あとはサポ達と歓談。西濃レプユニを着ているひとも何人かいたけど、「西濃関係者で現在もっともJ1に近い男」村上さん====ThisIsTheErrorMessege====の現役時代のユニを持ってきた猛者もいて。
選手バス到着。まずはガイナ隊。大きな声でチャントを歌うガイナサポの横で選手を激しくブーイングで迎え撃つ岐阜サポ。うんうん、正しい迎え方だ。この光景、欧州のサッカーメディア関係者が見たら『Jリーグの安全性』に驚愕するんじゃないか。両チームのサポの間に警備員が列を作って壁になってるわけでもないのに、両者で暴力行為とかにまったくならないのだ。====ThisIsTheErrorMessege====

選手バスが着いてサポが散ったころに、タレコミ情報が。「グッズ売店にヒデキ====ThisIsTheErrorMessege====がいる」。はい?で、確認に行ったヤツがみんな何かしら買って帰ってきて「いやあ、ヒデキすごい商売人だ」(笑)。「グッズはだいたい持ってます」と応えても即座に「じゃあ2周目はどうでしょう?」と攻撃を畳み掛けてくるのだとか。恐るべし。しょうがねえなー視るだけ視に行ってやるかとグッズ売店へ。目が合った瞬間にヒデキが発したのは「いらっしゃいませ!」ではなかった。

「ありがとうございます!」

……まだ買ってねーよ(笑)。しかし、今回の夏補強の功労者との噂もあるヒデキGMからいきなり「ありがとうございます!」と言われて何も買わないというわけにはいかない…とタオマフを購入。かくしてぼくも「ヒデキ被害者の会(仮称)」の仲間入り。恐るべし、その豪腕(笑)。
そんな愉しい『お祭り』な雰囲気も、試合開始時間が近づくとすこしずつ消えていった。西濃ユニを着ていた友人も緑シャツに着替えていた。「これからは、闘いだから」。

J2
岐阜 2-1 鳥取

やはり鳥取はアタマから仕掛けてきた。ウチの守備がバタバタなトコをマチャオ====ThisIsTheErrorMessege====や久保が狙ってきたけどゴールにはならず。つまり、「試合開始早々の時間帯にやられてペースを掴めない」岐阜の欠点はそのまんまだった。相手が決め切れなかっただけ。しかし、2トップの戦闘能力はウチの方が圧倒的に上だった。ユーキとスティッペのコンビはかなりいい感じ。1点目もユーキはちゃんとDFを何人か引き連れて1人はカラダでブロックしてるし、2点目は後ろから適当にどっかんとクリアしただけのボールだけど「相手DFがボール処理を誤りそうだ」とユーキがわざと突っ込むタイミングを遅らせ、そこにスティッペがしっかり絡んで奪う。
でも、その直後のCK。一緒に観戦してた返し馬マルホン師匠と「このセットプレーを乗り切れば試合の主導権は獲れる」と話してたトコでやられてしまう。あとはソメのバカなファールでの退場で10人になってしまい30分間のタコ殴られ。ソメは「自分がこの審判にマークされている」ってわからないのだろうか。でも、これでミッションが明確になったし、交代で入ったバージェも「この局面で自分が何をするべきか」完璧にわかっている。ホントにウチの攻撃陣は頼もしくなった。
あと、やっぱり敵将にも助けられた感はあるよね。30分のアドバンテージ・タイム。20分はシュートなんかなくたってよかった。ボールをつないパスで崩したりゴール前を横断するクロスを何本も通してウチのDFを左右に振り回して消耗させれば残り10分で2点は奪えたと思う。けど、選手が焦ってアーリークロスばかり選択するようになって。これではウチの新井が「跳ね返していればいい」と見切ってしまうのも致し方がない。試合はこのまま終了した。歓喜に包まれる中、審判団が引き上げる時はメイン側から大ブーイング。まあ、だわなあ(苦笑)。
ガイナの選手がサポに挨拶に行った時の光景にちょっと違和感。拍手で迎えたのは3割くらいで、あとは黙って腕組み。最下位との直接対決に負けて自力での脱出が不可能になったのだから、今後のミッションを考えたらこの局面は「“否定”ではなく“鼓舞”」だ====ThisIsTheErrorMessege====と思うのだけど、鳥取には鳥取の流儀があるのだろう。


J加盟後初の大垣浅中開催。『成功』か『失敗』かで「旗の上げ下げ」をするなら間違いなく『成功』だ。しかし、果たして「浅中はJ開催に相応しい器か?」となると、間違いなく答は『No』。それは開催前からわかっていたことだ。だからこそ、浅中で開催するために何をするべきなのか、クラブもサポもみんな考えた。少しずつ知恵と行動を出しあい、それが集合してこの日の『祭り』になった。天候に恵まれたことが大きいのも事実だけどね。
でも、もちろん『失敗』の部分にも光を当てる必要がある。もっとも大きな『失敗』は入場券だろう。当日券は完売。そのまま帰った方も少なくないと聞くが、試合中のバックスタンドの芝生席には空席があった。あと100人は入れただろう。大垣には岐阜隊のスポンサー企業も多いので、クラブが招待券を用意したのは想像に難くない。長良川だともともとのキャパがあるので招待券使用率の読みのズレは大きな傷にはならないけど、浅中だとそうはいかない。もし浅中の次回開催があるなら入場券に関する考え方は再考してほしい。
この試合、大東チェアマンが来ていたと聴く。再来年からのJ1リーグ方式変更で明らかになった“頭打ち”感。マーケットを広げることが求められている中で、『器』に関する制限にどこまで殉じるべきなのか。今回の浅中開催をその試金石として活用してもらえるなら幸甚だ。

せっかく養老鉄道が動かしてくれた臨時電車は利用しなきゃね。往復乗車券も好評、キーホルダーも売り切れ。後日の岐阜ローカルニュースで「いつもの日曜の何倍もの利用規模だった」とのこと、養老鉄道さんご協力ありがとう。
大垣駅のドトールで休憩して時間つぶして、夕方から呑み放題の祝勝会。もちろん、勝利を信じて予約してましたとさー(笑)。こんなアラフィフのジジーを誘ってくれてありがとね~。愉快な宴でした。翌日が大きな仕事だったんで2次会に行けなかったのが残念だけど、ぼくも結構いいペースで呑んだから回避は正解だったかもしれない(苦笑)。


岐阜隊はこの週末に予定されてたアウェー新横戦が翌月23日に延期になったので、次の試合は再びホームで松本戦。ついに、ついに『岐大通』で岐阜隊の下にチームがある順位表を載せられる。「ボクにはまだ下にチームがあるんだ……こんな嬉しいことはない……」と試合終了後に“アムロごっこ”====ThisIsTheErrorMessege====をしてたのだけど、考えてみれば試合が1つ飛ぶのは岐阜隊だけでガイナは普通に試合があるんじゃん。ガイナが勝ったら岐阜隊は再び最下位だ。というわけで、徳島vs鳥取は総力を挙げての『ダサンダー』に俺はなるっ!(笑)。

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