吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2009/12/11◆松本のこと、米子のこと、刈谷のこと。
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おい、知ってるか?
夢を持つとな、
ときどきすっごい切なくなるが、ときどきすっごいアツくなる。

………らしいぜ。

(『仮面ライダー555(ファイズ)』第8話より)


白状しよう。個人的には、FC刈谷とJFL入替戦で戦う相手は松本山雅を希望していた。金曜のアルウィンを観てからは、特にそう思うようになった。恐いんですよ。松本山雅というクラブを観ていると。

ひきずりこまれそうな気がして。

ぼくは、niftyserveのサッカーフォーラムで日本電装/デンソー会議室のボードオペを担当していた。今回の入替戦は、相手がどこであろうと刈谷につく。どこであろうと、だ。そしてぼくは、松本山雅というクラブとは明確に『叩くべき敵』として対峙する立場に身を置く必要があると感じたのだ。秋田にて、天皇杯で岐阜と戦ったときは、そうではなかった。地域決勝・松本ラウンドを観て、認識が変わった。


はじめは、ぼくも今年の地域決勝の決勝ラウンドは埼玉県熊谷市開催という風に聴いていた。それが松本アルウィンに変更に。長野県協会としては「成功しろ、という命令を出してある」(フリーマントル『消されかけた男』)状況。にもかかわらず、直接のライバルにキッチリと叩かれ、北信越リーグでは低迷。『勝負駆け』====ThisIsTheErrorMessege====の千葉全社では延長戦やらPK戦やら====ThisIsTheErrorMessege====を乗り越えて結果を出し、そして一気にJFLの扉を開ける。まさに出来過ぎだ。
出来過ぎであるがゆえに、叩くひとも多いだろう。判定が偏っていたとか。すべて協会のシナリオ通りだとか。ぼくには、特に判定が偏っていたとは見えなかったけど。もっとも、もしおかしいと思えるようなシーンはあったとしても、そんなの地域決勝では“織り込み済み”なはずなのだが(苦笑)。

決勝ラウンド第3日第2試合。なんて、なんて幸せなスタジアムの光景なんだ。そんな中で、キッチリ先制点をもぎ取る日立栃木UVA。試合前には「日立栃木は昇格をすでに決めているんだから本気でやらない」なんて解釈もあったようだけど、どうしてどうして。もっとも、1-2と逆転されてから森田に替えて五十嵐が投入された段階で“ときめき”が消失してしまい、ぼくも正直言って“萎え”てしまったというのはありますが(苦笑)、でも試合終了直後の日立栃木の主力のヘコみ方を視て、それでも「日立栃木は本気でやらなかった」って言い切れるのなら大したモンだ。そういう斬新な視点は大事にしてください。
表彰式後、JFL昇格バナーを掲げてピッチを横断する山雅の選手に日立栃木の選手達が拍手を贈っていた。吹っ切れたように見えた。いい光景だった。それもまた“幸せなスタジアム”の一例。


その1週間前。ぼくは米子東山で「すっごい切なくなる」光景を見ていた。鳥取が勝ち、りざがソニーに勝つ。その2つが重なった時のみに結果が出る、そんなミッション。米子東山陸上競技場にはユニを着た県知事までやって来た。
そんな中、ガッチガチにカタい選手達、鳥取の特にDF陣。攻撃は、左サイドの鶴見の突破ぐらいしか起点がなさそう。綺麗なカウンターから先制されて、こりゃこのままかも知れんと思った。
しかし、後半はその鶴見が突破だけでなく前線に顔を出すようになって途端に攻撃が厚くなって3得点。あれで一気に崩れてしまう長崎のDFもどうしたものかという気もするけど。鳥取の選手はミッションを完遂した。JFL最終節・鳥取3-1長崎。七北田の結果が望むものではなかったために、鳥取は来年もJFL。====ThisIsTheErrorMessege====ただ、この状況を招いたのは自分自身でもある。長いリーグ戦を戦う意味ってのは、そういうことだ。
経済的な面をはじめとして、内部事情はいろいろあるだろうけど、外野からこの試合のサッカーの内容のみで判断するなら、ヴィタヤ監督はそろそろチェンジなのではないかと思う。攻撃面でのコーディネートされた部分が少な過ぎる。もっとも、この試合は攻撃の指令塔というかキーパーソンがケガなり出場停止なりでいなかったのかもしれない。そのあたりはよくわからない。1試合観ただけだからね。

一方、少人数ながら声量の面では鳥取サポに決して負けてなかった長崎サポ。試合前には、メインスタンドのおとなしい一般観客に盛んにウェーブを仕掛けていた。「相手(鳥取)を萎えさせるためには『ソニーがリードしてるぞ!』と叫んでやればいい」という人もいたけれど、現場の長崎サポはそんな姑息な手は打ってきませんでしたね。


今年、山雅を観たのは4試合。岐阜戦を観ているからだろうか、山雅というチームの攻略はそんなに困難なミッションではないような気がする。だからこそ北信越リーグでは抜け出せなかったのかも。あと、構成を考えると山雅隊は「強いトコとやった方がやりやすい」というのはあるかもしれない。これ、文字通り「強いトコとやった方がやりやすい」という意味であって「自分達(山雅)が強い」という意味とイコールじゃないですからね(笑)。

さて来年。おそらくクラブスタッフやサポが想像する以上の負荷がかかるのは間違いない。ホームゲームの運営は倍以上の17試合。北は秋田から南は沖縄までの移動。試されるのは『戦力』だけじゃない。
そして、この山雅というクラブに対して、ぼくの中の“自己防衛本能”が敏感に反応している。このクラブには『近づき過ぎない方がいい』と。だから、来年のJFLでも「鳥取や町田や長崎と同じく、Jを目指すクラブの一つ」として接しようと思っている。ぼくも「試されている」のかもね。


というわけで、予想大会の総括。

 Grp:AGrp:BGrp:CGrp:D
Sun'sSon氏YSCCJSC松本洲本
無料試合のS氏札大栃木山口金沢
おくだ隊長閣下盛岡矢崎松本金沢
紫光・豊浦監督YSCCJSC松本洲本
仕事中の人・P氏盛岡JSC松本洲本
吉田鋳造札大矢崎沖縄洲本

「なんで鋳造は換金できるわけでもないのに穴を狙うかなあ」と一部で話題になっていたらしい。好きなの。性分なの。というか、おっかしいなあ、このサイトによくいらっしゃる方ならご存じだと思うのだけどね。「読者はネタを求めている」って(***sigh***)。
優勝は栃木をピンで当てたS君で問題ないと思います。日立栃木は昇格を決めたし、山形も残留したし、最高の1年でしたね(←大袈裟)。


入替戦。地域決勝では、Zは春野で1試合と松本で2試合視ている。その中で「ああなるほど、ここがこうだからこうなのね」と感じた部分はある。けど、それはここでは書かない。
繰り返す。今回の入替戦は、相手がどこであろうと刈谷につく。どこであろうと、だ。ぼくがここで書いたことをZ関係者が読んで修正するかも…なんておこがましいことは微塵も考えてはいないけど、それでも「敵を利する行為」に近いことは間違いない。だから、Zについては何も書かない。明確に『叩くべき敵』として対峙する立場に身を置くことにしたのだ。

刈谷には十分勝機がある。たかが観戦者のぼくにも「ここがこうだからこうなのね」と感じた部分があったのだから、松本に視察に訪れていたらしいアマ爺さんには丸わかりだろう。Z攻略のポイントを一つだけ書き記すなら「Zを恐れないこと」だ。刈谷は刈谷のサッカーをやろう。恐れず下がらず、前向いて走れ。それが『刈谷流』だろ?

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