吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2009/01/21◆シーズンの終わりとシーズンの始まり
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1月ってのは基本的にサッカーはシーズンオフで、天皇杯決勝と高校サッカーが終わるとサポは移籍や加入情報をもとに次シーズンの我がクラブの希望と妄想でデコレートされた躍進に想いを馳せる、のが普通なのだが、そんな中でも試合は行われている。シーズンの終わりとしての昇格トーナメントと昇降格入れ替え戦、そしてシーズンの始まりとしてのカップ戦の1次予選。


●九州各県決勝大会

九州Lの昇格レースは各県1位の8チームでトーナメント。今年は長崎とロックがJFLに昇格するので決勝進出で地域リーグ昇格が決まる。九州Lの独特なところは、とにかく10位以下は落とす!という方針にブレがないこと。九州リーグに参戦するチーム数が奇数になろうが知ったこっちゃないのだ。この点を現地・八代で熊本県協会の方にお伺いしたところ「落とさないと下位がダレる」きぱっ。実にはっきりしている。

そんな今年の九州各県だけど、福岡の七隈トンビーズは福大の同好会のはずだし、宮崎のMSUはその名からすると宮崎産業経営大の流れにいそうだし、大分からはその名もずばり九州総合スポーツカレッジ。この傾向はしばらく続くんだろうなあ。
ぼくは土曜日の1回戦のみの観戦。第1試合は八代の多目的でトンビーズ×九州総合スポカレ。序盤から引き出しの数と中身の違いを見せつけるスポカレだが、「一瞬の隙を衝いて」という表現があるけど、ホントに一瞬、右からのクロスをスポカレDFが見送った先にいたトンビ11番がGKまでかわして流し込み先制。これで試合は面白くなったかな…とは思ったけど、やはり手材料の差はいかんともしがたくスポカレが逆転。2点目のダイレクトボレーは見事でした。その後もどんどん技を繰り出しトンビDFを翻弄するスポカレ。しかし、トンビの左サイドにいた11番は一人「ラベルが違う」って感じで、DFと競りながらもドリで持っていって同点ゴールを叩き込んでしまう。近くで観戦していたトンビな若い衆も「やっぱタクシさんが違う」「男として何か持ってるね」。そりゃ男なんだから大抵は持ってるものは持ってるでしょうって、違いますね。申し訳ない。延長はなしでPK戦へ。これでトンビが勝てばドラマなんだろうけど、そうはならなかったですね。

第2試合は陸上へ、でもその前に肉うどんを。なにが凄いって。こんな大会で売店が出ていたんだよね。寒い中、たいへん助かりましたです。どうやら売店ではたい焼きまで焼いてたみたいで、恐るべし。

第2試合は海自大村航空基地とダイナマイツ八代。いやあ、いいわあダイナマイツ。一言で言うなら『サポのし甲斐がある』クラブ。相手関係もあるのだろうけど、攻めてる時はどんどんチャンスになり、守ってる時はだいたいが大ピンチになる(笑)。海自大村はしっかり守って前3人のカウンターしかないんだけど、それだけで先制してしまう。それでも、「そんなつなぎを九州各県クラスでするなよなあ」って感じの中盤の見事なパスワークで崩してすぐさま同点にすると、後半に勝ち越しゴール。地元のこども達による「ダイナマイッ(ちゃちゃちゃ)ダイナマイッ(ちゃちゃちゃ)」との即興応援まで始まり、終了後の彼らは大喜び。ホントに攻撃は観ていて愉しい。けど、正直言ってこれだけ隙がありまくりの内容だと昇格は厳しいだろうなあ。それでも、まさに「いいモンを観た」といった感じではある。


●東海社会人トーナメント

翌・日曜日は長良川で岐阜隊連中とまったり観戦。第1試合は中京FCと静大クラブ。中京大の3軍と静岡大の2軍か?申し訳ないけど、観戦してて全然気持ちが乗らない。大学下部が地域の社会人リーグに参加することが悪いわけじゃない。でも、ぼくの気持ちが乗ってこないのはしょうがない。
そうこうするうちに、ぼくらのいるメイン左側に第2試合の伊勢ペルソナの太鼓武装隊がやって来てセットアップ開始。対戦相手は地元・岐阜の長良クラブ。なんでも前日は本田浜松相手に、mixi仲間の表現を借りると『アルゼンチン風味のバルサ』なサッカーをやってのけたのだそう。周囲の岐阜サポ連中にもだんだんアドレナリンがチャージされていく。そうかそうか、ペルソナさんはこっちね。では我々は反対側に移動しよう。

で、右側に行くと、今度は別のペルソナ応援組がタオマフ配ったりで応援準備を始めてしまう。もしかして、君たちは左右両サイドで応援をやるつもりか?さすがにそれはないでしょう、とタオマフ配布部隊に話をする。結局、太鼓武装隊が右側に移動することになり、我々は左側に戻る。その一連の過程で、だめです。鋳造はアドレナリン保存容器の蓋がはずれてしまいました。どんどん体内にチャージされていく。
試合は2-1でペルソナ。長良は、ペルソナの早めキツめのプレスでサッカーさせてもらえなかったですね。11番は調子落としてたのかな。ドリで仕掛けるでもなく、単純に“玉離れが悪いだけ”になってしまってたのはどうしたことか。
ペルソナは3年連続で三重県を制したものの、過去2回はともに三重2位に先に昇格されるという屈辱だったが、今回は三重2位が土曜日に負けていなくなったのが大きかったか?(笑)とはいえ、3年連続で三重県から東海2部に送り込んだわけで、おそらくこれで三重1部はかなり弱体化しちゃうでしょう……って、違いますね。KMEWとホンダ鈴鹿が揃って東海2部から落ちてくるではないか。
今年、岐阜セカはついに岐阜県1部、東海社会人の手前まで来た。けど、その前に県1部にはまずは同期昇格のおりべもいるし、発動すると『アルゼンチン風味のバルサ』を披露する長良クラブ相手に2位以内を取れるか。なんか今年は岐阜県1部が面白そう。


●全社奈良予選

次は、シーズンの始まりの話。もう09シーズンは始まってます。天皇杯の千葉予選なんざJ1勢が登場した11月2日にはもう翌年度の1次予選をやっているのだ。で、全国社会人の奈良予選があるってんで行ってきた次第。これでようやく奈良が赤く出来る。

いまは近鉄電車は中川で急行の接続をやってないのね。激早起きもきつかったんで八木まで特急利用。まだ1月なもんで、伊勢神宮参拝の皆さんで車内は結構混んでました。ちょい早く着いたんで、こちらも橿原神宮で参拝。ヤタガラスちゃんもいました。
橿原公苑の陸上に来るのは雨の高田×新横以来だけど、メインからの眺めは普通の観戦環境でした。ポルベニルカシハラと奈良高専OB。ポルベニルは県3位の実力クラブで、実際にその順位に相応しい内容を見せてくれたが、まあとにかくシュートが枠に行かない。徹底的に枠に行かない。しかし後半になると、ポルベニルの8番が存在感を見せ始め、後ろに前にとまさに王様。結局、彼がエリア内でドリで切れ込んだところを倒されてPKとなり、たぶん彼が自分で決めて、これが決勝点。点差以上の実力差があった試合。カップ戦だから勝てばいいんだけどね。

橿原神宮から大和新庄への移動だったら、ヘンに電車を乗り継ぐよりタクシー使った方が絶対時間も早いし得策、と呼んだらルートを間違えるとかされて2000円オーバー。それでも新庄の第3試合の開始前に着けたのはよかった。県5位の大和クラブに、県3部ブロック優勝のKZMが挑む。しかし、こちらは実力差がいかんなく点差に反映されてしまいました。後半なかばからは大和クラブが両サイドでやりたい放題。KZMは一矢報いただけよしとしなければならないかも。しかし、冷たい雨が降り続く環境は実に厳しい。風が弱くて助かりました。

『のびのび』シーズン恒例の京都や米原での椅子取りバトルに参戦する元気はないので、近鉄竹田から京都深草まで歩いて岐阜行の高速バスをつかまえました。京阪藤森の方が近いけど、近鉄竹田から歩いても10分くらい。で、とにかく焦ったのがバス停に岐阜行の時刻表が見つからなかったこと。廃止になっちまったかと思ったぜ。

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