吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2007/01/27◆冬のウチナの観戦の一例
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九州各県と東海社会人が重なったので島原遠征は見送ったのだけど、九州リーグ最下位の海邦銀行と各県2位の延岡の入替戦====ThisIsTheErrorMessege====が1/21に一発勝負で糸満西崎で開催と知ったとたん、体内の旅行観戦アドレナリンがわらわらと。その週末の直前からNHがマイルキャンペーンを打っていて、通常は2片道15,000マイルのところを12,000マイルでOKということもアドレナリン分泌に拍車をかける。
ところが、その週末は土曜の午後4時から7時半過ぎまで研修会参加で拘束されてしまう。しかも、日曜朝の常滑→那覇のマイル枠はすべて満席。ここで普通は「縁がなかったな」と諦めるのだろうが、鋳造は一度スイッチが入ってしまうとその場で自ら退路を断ってしまう傾向が強くあり、Pで勝ったこともあって、マイル切りは佐野→那覇→常滑で設定し、土曜日の研修会が引けたらその足で大阪に止まって前泊するというプランを確定させてしまった。


研修会を予定通りの時間で離脱して、土曜の宿は天王寺なので久しぶりに近鉄アーバンライナーで西へ。缶ビールを呑みながら買っておいた雑誌やら新書やらを読み散らかしていたらサクサクと鶴橋に着いてしまった。疲れもあったのでとりあえず天王寺で宿にチェックインし、それからラーメンでも喰いに行くかと思っていたのだが、知らなかったのだが天王寺駅南口ってそういう店が全然見当たらないのだね。探すのも面倒になり、投宿したら向かいのコンビニで適当に買いこんで部屋であもあもと食べて轟沈。

日曜日。疲労感が濃いので目覚ましを6時にセットしたのだが、目覚めたのは6時15分。どうやら時計は合わせたのにアラームのスイッチをOffにしたまま寝てしまったらしい。がくがくぶるぶる。一風呂浴びてから天王寺駅に駆け込むと、阪和線ホームのそば屋はすでに営業を開始していた。駅そばを食べたい欲求に激しく駆られるが、昨夜コンビニで朝飯を買ってしまっていたので見送り。今年も長居2とかで観戦====ThisIsTheErrorMessege====することもあろう。機場行の快速の車内で握り飯を食べた。阪和線の高架化工事は完成していたのね。
関西空港から上がるのは、何年か前の香港旅行以来かもしれない。少しだけ時間があったのでラウンジでコーヒーでも一杯、と思ったら営業開始は7時だそうで、使えねえ。100円インターネットで時間をつぶし、手荷物検査を通過したらもう搭乗案内の時間は近づいていた。
上がって淡路島上空を通過したらあとはずっと雲の上。機長からの挨拶でも「那覇の天候は小雨」とのこと。天気予報で覚悟はしていたが、いい感じはしない。沖縄に近づくと高度を下げて、雲の下へ。あら、嘉手納ラプコン====ThisIsTheErrorMessege====はまだ返還前だったか。どんよりとした雲の下をゆっくりと那覇に近づく。

さて、読者諸兄諸嬢が「沖縄」と聞いて連想するイメージは?石垣に挟まれた小径、どこからか聴こえるサンシンの調べ、真っ青な空に白い砂浜、今日のワタシちょっと大胆。こんなもんかな。
でも、この日のぼくのアタマにずっと鳴り続けていたのは、空模様のせいかそんな明るいイメージから来るメロディではなくて『ウンタマギルー』====ThisIsTheErrorMessege====のオープニングテーマだった。“活劇”のフリをしているが、この映画で描かれていたのは「オキナワの鬱屈」とでも呼べる世界で、上野耕路====ThisIsTheErrorMessege====によるメロディはその世界に完璧にマッチしていた。『ウンタマギルー』のテーマが鳴り止まないなか、どんよりとした雲の下、雨が降り続く那覇空港に着陸した。機場の建物の外に出るとそこはざんざかさんで、これのどこが小雨だよ。未踏の糸満西崎に屋根があることを祈る。


モノレールで1駅行けば赤嶺。====ThisIsTheErrorMessege====着いた頃には雨はざんざかから普通の降り方に変わっていた。バスに乗り換えてさらに南に向かった。那覇=糸満線の89系統は南方面の基幹路線らしく、本数も多い。中には西崎運動公園まで直通するのもあるけど、今回は時間合わず。やって来たバスは那覇市中心部からやって来たのに乗客1名、なんだかなあ。その1名も途中の翁長で降りて、ぼくも次の阿波根====ThisIsTheErrorMessege====で降りたのでバスはカラになった。降りた時には雨は上がっていた。
少し戻ったところにエンダー====ThisIsTheErrorMessege====がある。ここでハンバーガーのセットをテイクアウトで買い求めたが、驚いたのは店内ではクーラーが動いていたことだ。海の方向に約15分歩くと運動公園。雲の切れ目から日が射すと暑いくらい。陸上競技場は刈谷のメインスタンドを古くして屋根を真ん中以外取り払ったような感じ。ぼくが着いたのは開始50分前だったけど、スタンド入口の鍵はまだかかっていた。海邦銀行のサポさん達も到着したばかりで、管理人さんに鍵を開けてもらう。
天気は忙しく変わる。晴れ間があれば蒸し暑く、降り出せば冷たい雨がざあざあで、強い南風だけは変わらないと思ってたら時々風向きが変わったりもする。ピッチはかなり水含みで、明確な水溜りも2~3ヶ所。開門時には一般客はぼくともう一人だけだったが、試合開始時には数十人の観客がいた。海邦サポも10名程度。一発勝負の入れ替え戦、試合開始。

開始早々、海邦は右手前からファーサイドに長いクロス、ヘッドで落としたところにFWが飛び込む。これはだめだったが、開始3分に右深いところからのFKがやはりファーに行くとフリーでヘッドどっかん。あっさりと海邦先制。30分にも、右CKからやはりファーでフリーのヘッドどっかん。2-0。入替戦まわりが決定していた海邦銀行はスタッフを九州各県に送り込んで偵察していたのだろうか、ゴール前を横切って行くハイボールの際にマークを見失う延岡の欠点を確実に突いて得点を重ねた。攻め込まれて自陣深くで相手ボールを奪った際の対応も違った。センターサークルあたりから押し上げていく海邦と違って、延岡はとりあえずどっかんクリアーばかり。両者にはかなりの差があるように思えた。

しかし、前半終了間際に同様にセットプレーからヘッドで今度は延岡が1点返したことで、試合はわからなくなる。後半開始早々、30m近くあろうかという豪快ミドルが左上隅に決まって延岡が同点。「どっかんクリアでなく、つないでいく」意思統一が出来たのか、これから15~20分は明らかに延岡タイム。後半10分にして両チームとも中盤スカスカの叩きあいになるが、ここで逆転まで持っていけなかったことと、結局は前に述べたDFの欠点が最後まで延岡の足を引っ張ることになる。左サイドからファーに長いクロスを通されて、今度はヘッドで折り返したところに小柄なFW新田====ThisIsTheErrorMessege====が競りながらもがんばってヘッドで流し込み海邦勝ち越し。延岡も残り10分で縦ポン一発を永里ががんばってモノにして追いつくが、その3分後に左CK→ファーでヘッドで戻す→真ん中で走りこんでボレーという、このパターン何回見せられるんだという感じで海邦が再勝ち越し。このまま試合は終了した。

残留を決めた海邦は選手もサポも当然だが大喜び。一方の延岡は、敗戦のショックをかなりひきずっている感じだった。また宮崎県リーグを優勝しなければならない。その後の各県決勝で少なくとも2連勝しなければならない。県リーグにはサン宮崎がいる。延岡にはブルノスの動きもある。そう簡単に「また来年」とも言えないのだ。一方の海邦。サポさん達も以前に那覇奥武山で観た時よりはサポとしてこなれてきた感じ。「弾けよう、西崎~、負けるわけーはなーいーさっ♪」なんて歌ってた。でも、一緒に観戦した九州リーグ関係者と意見の一致をみたのは「今年は残留はきついぞ」という一点。11チームで行われる地域リーグ。下2チームは自動降格でドベ3の9位が入替戦だ。ぜえぜえ残留の海邦にも、落ちてきたロックにも、厳しい戦いが待っている。


再び15分近くかけて阿波根のバス停に戻ってきた。途中のコンビニに立ち寄って、いつもの牛乳売場チェックをするが、やはり1000mlパックは並んでない。====ThisIsTheErrorMessege====バス停近くの吉野家でタコメシ====ThisIsTheErrorMessege====が喰えるとのことだけど、今回は見送って、バスで赤嶺に。運転台横に『踏切必ず一旦停止』の標語====ThisIsTheErrorMessege====が貼ってあって微笑ましい。
少し時間があったので、赤嶺駅前の24時間営業スーパーを視察した。“ふーちばーじゅーしー====ThisIsTheErrorMessege====のおにぎり”とか“グルクン====ThisIsTheErrorMessege====の天ぷら”とかが並んでいて、ここで食料を確保してから運動公園直通のバスに乗るのも手かもしれない。
モノレールに乗って、最南端の駅から最西端の駅へ、1区間。機場の土産物屋でいろいろと買い込み、いつもの沖縄そば屋で定食を食べた。そばにじゅーしーにピリ辛ゴーヤにもずく酢。検査場を通ったところで“山羊ミルク”なんてのを売ってたけど逡巡している間に搭乗時間になってしまった。まあ、また沖縄に来ることもあろう。未観戦ピッチはまだいくつかある。西原町に恩納赤間。有料開催可能なところでは、北中城の県陸上にまだ行っていない。岐阜戦で使ってくれればありがたいのだが。あと、次に来るときはせめて1泊はしたいなあと素直に思う鋳造でありました。

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