cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2006/11/29◆FOOTBALL egal MILITAIRE ECHEC(サッカー=軍人将棋)
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まずは予想大会を総括しておきましょう。結果は以下の通り。

 AグループBグループCグループDグループ
運び屋A氏神戸長崎静岡YSCC
無料試合のS氏神戸長崎岐阜YSCC
Sun'sSon氏岡山JSC静岡大分
おくだ隊長閣下神戸長崎静岡TDK
あさい氏神戸長崎岐阜TDK
紫光SDたろう氏神戸長崎岐阜TDK
吉田鋳造神戸JSC岐阜TDK

岡山を的中させたSun'sSon氏は見事でしたが、的中がそれだけというのもまたお見事(苦笑)。今年度チャンプは、3グループ的中のたろうSD氏とあさい氏となりました。


鋳造は土日のみ春野張りつき参戦となったのだけど、土曜日の第1試合・静岡×びわこは両チームのプライドから何からが全部ぶつかりあうベストバウトでしたね。この試合を制するために全精力を使い果たした感のびわこ隊は、ターンオーバー制を敷いて最終日に臨んだ岐阜隊のタコ殴りにあって轟沈してしまうのだけど、将来に十分期待を抱かせるものでした。

我が岐阜隊は、巷で言われているようにすべてがいい方に回った予選ラウンドだったのではないかと。

  1. 初戦が静岡相手ということでそこにピークを持ってこれた
  2. 2戦目が讃岐だったので戦力調整が出来た
  3. 上にも書いたように3戦目の相手・びわこ隊は消耗しきっていた
  4. 4チームのグループに入ったために「層の厚さ」も勝ち抜けに大きく影響した

ただし、この組み立ては決勝ラウンドでは成り立たない。土曜に岡山・日曜に長崎と強敵を相手にするし、じゃあ金曜の仁賀保は手を抜けるのかというとそんなことは全然ない。決勝ラウンドに相応しい4チームが揃ったと思う。ああっ、金曜も会社休みたいっ!(←無理です)


と、決戦はこの週末でもあるのだけど、予選が終わった段階で、これまた巷で言われていたというかぼくの周囲では定説だった、地域決勝に纏わる言い伝え====ThisIsTheErrorMessege====を総括しておきたい。
言うまでもなく、ぼくはその定説の信奉者だった。「サッカーは軍人将棋ではない」というのがぼくの基本的な考えだからだ。

軍人将棋という遊戯をご存知だろうか?将棋の駒に似た形の駒にそれぞれ「少尉」「中佐」「大将」「地雷」「砲兵」「軍旗」「タンク」などの名が書かれており、プレイヤーはそれを伏せた状態で専用の盤上に並べ、駒を動かして敵総司令部の占領または敵戦力の全滅を目標に争う。すべての駒種について「どれと戦ったらどちらが勝つ」という優劣が予め決まっていて、戦う両者の駒が1つのマスに入ったときに審判役が両者の駒を見比べて勝った方を再び伏せた状態で盤上に戻す。敗れた側は、盤から排除された自分の駒から相手の駒を推理して勝てる駒をぶつける。といった按配。
つまり、強い駒を揃えれば絶対勝てるというのが軍人将棋なのだ。もちろん、実際の軍人将棋は駒の種類も数も決まっているので、どこにどの駒を配置してというのが戦略になる。しかし、もし駒が他にも外部にあって、好き勝手に替えられるとしたら?

もし、サッカーが軍人将棋のように駒の優劣が絶対的なものであるなら、岐阜隊は浦和レッズに絶対勝てない====ThisIsTheErrorMessege====日本代表は未来永劫ブラジル代表に勝てない。でも、そうではない可能性がサッカーの魅力だといまでも信じているのだけど、今回の地域決勝では、戦術のフィットやチームバランスやモチベーションといった1年間リーグ戦を戦って培われたチーム資産を無視したような直前補強が複数のクラブで行われ、そしてそうしたチームが勝ち残っている。まるで「サッカーって、軍人将棋だよ」ときっぱり宣言されているかのようで、ベタな地域リーグエンスーからしたらどうも面白くない。

しかし、実際に予選ラウンドでの岐阜隊と東海リーグ時代のそれを見比べると、チームが強くなっているのは明らかだ。岐阜隊と一緒に直前補強に突っ走った長崎隊にしても同様で、日曜に島原で観戦した“無料試合のS”君が、直前補強戦力のあまりのフィットぶりに驚いたと言っていた。
新規戦力が入ることによって戦術のフィットやチームバランスが崩れないのなら、駒が強いに越したことはない。モチベーションの問題は、「“プロ”の世界では当然」と割り切ってしまえるものでもあるし。
つまり、「“直前補強”が悪い」のではなく「過去の“直前補強”がうまくなかった」だけなのかもしれないのだ。成功例が出た以上、来年以降の地域決勝もこの傾向が続くことは、まず間違いない。さて、成功例が稀有なのか、失敗例が稀有なのか。


消化試合となった日曜の第2試合・静岡FC×カマタマーレ讃岐を雨が降りしきる中で観戦したけど、2点目だったかな?清野がゴールを決めてもまったく喜ばないのを視て、これは厳しい環境で観続ける試合ではないと思ったぼくはハーフタイムで会場を後にした。
もし岐阜隊が同じ状況で最終戦を迎えても、選手は誰も喜びを表したりはしないだろう。地域決勝というのはそういう大会だ。得点0・失点12の完全な力負けで終わった釜玉隊のサポ達は、そんな試合でも最後まで声を出し続けただろう。地域を制した、その先の惨敗。しかし、この悔しさは絶対に財産になるし、財産にしなければならない。地域決勝というのは、そういう大会でもある。

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