吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2006/08/30◆うどんと蹴球と麦酒の日曜日
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はじめは山に行くつもりだった職場の若い衆たちが、天候不順で断念。その代わりに急遽「うどんを喰いに行こう」という話になってしまったようで、出発前日にいきなり店のレクチャーを求められた。事前に言ってくれれば完全攻略本を用意したのにと思いつつ何軒か紹介したところ、翌週に聞いたところだと、そのうどんツアーに同行した奥様が「もうアタシ、地元でうどんが食べられない」とこぼしているんだとか。ああ、こうして不幸なひとがまたひとり。なんて話を聞いていると、自分も食べたくなってしまうではないか。ちょうどいいところに、天皇杯岡山予選が未踏ピッチの福田公園サッカー場である。もはや退路は断たれた。


朝5時に起きて、岐阜駅に単車を置いて電車で羽島へ。そこから新幹線で岡山。マリンライナーで早島まで行くと返し馬マルホン師が待ってくれていた。師のクルマで海を越えるが、車中で「坂出山下は今月は全日曜が休み」と知らされる。ショック。「そんなわけで、最初はここでいいんじゃないですか」と言う彼のカーナビにはしっかり宮武うどん店へのルートが表示されているのであった。はい、まったく文句はございません。
宮武に着いたのは9時10分だったのだけど、おいおいすでに行列かよ。たしかに日曜にうまいうどん喰おうとすると選択肢が異様に狭まる====ThisIsTheErrorMessege====のはしょうがないが。ぼくらが並んだ後もどんどん列は伸びていく。結局、ぼくらがひやひや====ThisIsTheErrorMessege====の大にありつけたのは40分後だった。今度の行程も考え、ここで天ぷらを3枚食べて食物繊維も補給。====ThisIsTheErrorMessege====
あの時間で宮武であの行列なら、他も行列なんだろうなあということで琴平おがわうどんは諦め、短期決戦で長田香の香に行く。しかしここでは待ちも全然なく、冷やしの大をいただく。時間があまった。ここから手軽に行ける店は、善通寺山下だ。すげえ、我々は時間つぶしに善通寺山下に行く人間になってしまったのだった。ぶっかけの冷をいただき、腹も時間もちょうどいい頃合。

再び瀬戸大橋を渡って水島で降り、ちょっと行くと福田公園だ。公園東側の駐車場はいっぱい。それではと公園北にあるライフパークの駐車場に停めると、おやおやサッカー場だとこっちの方が近いじゃないか。
で、到着したサッカー場に、幻滅。屋根はおろかスタンドもない。ピッチが近くて木蔭があるだけ熊谷補助よりマシというレベルだ。すでにこの時点で、第2試合まで居続けるモチベーションがドライアイスのように蒸発していく。しかも、ここにいるのはぼくとマルホンだ。「第1試合が終わったらP屋に離脱動議」はなんの問題もなく満場一致で可決された。

第1試合の新日石水島と作陽高校の試合。作陽高校と言えばあの誤審====ThisIsTheErrorMessege====で一躍有名になった高校で、日石水島は今でこそ県リーグだが、一度は地域決勝にも出たことがある====ThisIsTheErrorMessege====古豪。まあ、しかし真夏の灼熱の環境ではまず間違いなく社会人が先にバテるだろうとの我々の読みは実にその通りで、後半もなかば過ぎると中盤の競り合いでまったく勝てなくなり高校生のやりたい放題。ただ、作陽はシュート力に難があり、ゴール前の詰めはかなり甘い。応援に駆けつけたご父兄から出た「次に当たる三菱水島には酒を送っておかないといかん」という冗談は、たしかに買収行為をはたらかないと突破は厳しいかなと思わざるを得ない。昇格1年目の天皇杯でのデンソーを見たときに思ったのだが、負け続けたとしてもやはり全国リーグを戦うことで得られる経験値ってものすごいものがあるのだ。
第2試合はNTN岡山と川福====ThisIsTheErrorMessege====の対戦だけど、上にも書いたように我々は軟弱に離脱。茶屋町のP屋でサイフも少しだけ涼しくして、ぼくは茶屋町から電車を乗り継いで名古屋に向かった。

JR枇杷島。初めて降りるのだが、駅前に何もないというか、新幹線高架下の薄暗い駅舎には健康的な香りがしない。もう8月も終わり近く、午後6時を過ぎれば薄暗いのは当たり前なのだが。ゆっくり20分近くかけて歩くと、キリンビール名古屋工場がある。ここに隣接のレストランで、19時からFC岐阜のサポーターミーティングが開かれる。キリンビールがスポンサードしてくれてるのだよね。携帯へのメールで、今日の午後に行われた天皇杯岐阜予選の準決勝で笠工を苦戦しつつも下しているのは知っていた。サポも安心して呑み倒せるだろう。
鶴さん====ThisIsTheErrorMessege====が一足先にクルマで到着したので準決勝・笠工戦の感想を訊いていると、意外と早い時間にバス組が会場に到着。だいたい70~80人くらいだろうか。集まった方ではないだろうか。なにせまだ地域リーグなのだから。
試合を終えた選手達がぞくぞくと入ってきて、19時。本来なら司会をするはずのCCN====ThisIsTheErrorMessege====市橋さんが未到着なので、急遽ベージュのオサーン氏====ThisIsTheErrorMessege====が司会で開会宣言。挨拶に立ったキリンビールのひとは工場長さん?こんな盛大な会を催していただいて、こりゃあしばらくはキリン以外は呑めないなあという気にさせてくれる。

キャプテン北村選手の乾杯で、あとは選手もサポも料理に群がる。腹減ってるよね。某“重戦車”CB氏は始まる前から料理の蓋開けて中を覗いていたもんな。
ぼくはまず勝野さんに挨拶に行って、それからコジコジにビール注いで、あとは西濃時代の仲間と『嫌なオヤジ』よろしく若い衆を前に昔話。「梅田が大分最古参になったからといって“ミスター大分”と呼ばれるのだとしたら許せねえ!」とか、「右SBが我を忘れて攻めあがるのは西濃以来の岐阜の伝統だから中尾も気にするな」とか。そんな盛り上がりの中、「ページ読んでますよ」と何人かの方に言っていただいたのには感謝。今後もよろしくです。
中日新聞の記者さんがいたので「地域決勝には是非取材に来てください」とアピール。そして地域決勝の面白さと難しさを話したのだけど、うまく伝わっただろうか。
やがて市橋氏も到着して抽選会。ぼくはサッカーに縁のある『11』番だったのに見事にスルー。ま、こんなもんです。そうそう、鶴さんに「いいなあCCNが視れて」としみじみ言われたんだったっけ。ぼくの居住環境だと電波障害で地上波が映らないので最初からケーブル線が敷いてあっただけなんだけど、言われてみればぼくが享受しているFC岐阜関連番組の視聴は地元クラブを応援しているからこそ、なんだよな。ちょっとだけ、優越感。
締めで戸塚監督が挨拶したのだけど、「こんなに注目していただいてありがたいことです。選手の中には注目してもらわないと真面目にやらない小島のようなのもいまして」と言うので大笑いしてしまった。最後に、監督が提唱した締めの拍手、そしてサポがFC岐阜コールをして大盛り上がりで終了でありました。ぼくは挨拶が終わった監督のところに突撃し、『酔臥居』に何度か行った話をしたら監督から「話は聞いています。ありがとうございます」と丁寧にお礼を言われちゃんと握手してきました。感激。
いやあ、実に愉しかった。ただ、これはウチの新館日誌からリンクしている長良川放送網weblogのほとんどで同様の意見が書かれているのだけど、こんなアットホームな雰囲気のサポミはもう開けないかもしれない。もしJFLに上がれたら注目も増えるしサポも増えるし、そうなるとクラブ運営上の問題だって増えてくるはずだ。


ぼくは帰りだけバスに乗車。22時過ぎに岐阜に着いて、ふらふらになって帰宅した。讃岐でうどん+倉敷で観戦+枇杷島で宴会を1日でこなすのはやはり大変。翌日は「朝から閉店」と言われても仕方なく、で月曜夜にニンニク大量摂取で局面打開は成功したものの職場に異臭を撒き散らしたのであった。申し訳ない。

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