吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2006/07/06◆地域リーグ上位対決(3)
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こないだの土曜は職場絡みのパーティーで呑んだのだけど、日曜はまた早起きして単車でGO!信州ダービーを観戦に行く。


岐阜隊も松本山雅も、昨年ギリギリで5部を通過して4部に上がってきたクラブ。地方都市を拠点にJを目指すところも同じ。偶然だがチームカラーも同じ。まったく異なるのはクラブの歴史で、出来たてペーペーの岐阜隊と違って山雅は1965年創設の古豪だ。なにせ北信越リーグ創設時のオリジナルメンバーで、その後現在まで居続けている。====ThisIsTheErrorMessege====しかし、かつては地元の普通の社会人クラブ。どうということはない普通の弱いクラブだった。というのも、ぼくは山雅は3試合観戦したことがあるからで、アルビ新潟に砕かれ、YKKに砕かれ、全盛時の上田には12-1というスコアで木端微塵に爆砕====ThisIsTheErrorMessege====されている。
その山雅が、アルウィンプロジェクトの名の下に強化を始め、「Jを目指します」と言っても信用してもらえるくらいに強くなった。「あの山雅がねえ…」と遠い目になってしまうのも事実だが、しかし今年の北信越には王者・長野以外にもJSCもいるし、失速したもののツバイゲンだっている。胸突き八丁の上位対決で連敗。山雅は既に全社ラインは断たれている====ThisIsTheErrorMessege====ので、この日のダービー長野戦で敗れればそれはすでに風前の灯火となった昇格争いの終戦を意味する。
逆に、首位を走る長野にしたら山雅はやりにくい相手だ。手負いの虎でありダービーでありアウェー。相手がかなりのモチベーションで挑んでくることは想像に難くない。アルウィンは観戦済ヴェニューだけど、遠征する価値のあるカードだ。


自宅近くでスタミナ食を摂り、降ったり止んだりのめんどくさい天気の中を出発。中山道をひたすら東へ。早く出たので高速に乗る必要もあるまい。片道200km近く、その半分あたりの道の駅・賤母まで2時間くらいで着いた。ここは越県合併で名を知られた旧・山口村====ThisIsTheErrorMessege====にある。木曽名物のおやきをいただく。本当は五平餅が食べたかったのだが屋台がまだ準備中だったのだ。ここからさらに木曽路を上る。木曽町なる町が出来ていて驚く。木祖村もまだ健在なんだよね。釧路市と釧路町って例もあるけど、紛らわしい印象はある。

鳥居峠を越えて日本海水面へ。木曽平沢に立ち寄り、生活に少しばかりの潤いを、と漆器をいくつか買い求めた。観光シーズンでもなく、宿場町は静かなもの。ぼくが器を選んでいる間に入ってきた客は2名。ひとりは道を訊ねただけで、もうひとりはピアスはないと言われて出て行った。
塩尻の街まで来ても天気は相変わらずめんどくさい。村井駅でちょっとした先行投資をし、西に向かうとアルウィンだ。最寄りのバス停から30分近くかかるが、それでも雨の中を歩いてスタジアムに向かうサポさんを何人か追い抜いた。駐輪場には視たことのない外国製のビッグスクーターが停まっていた。
さて、アルウィン。よくぞ、稼働率減少をモノともせずに陸上競技場ではなくサッカー場にしたね。その分、この器の使い道という意味で山雅に白羽の矢が立ったのも、わかる気がする。寝かせておくには、あまりにも惜しい設備だ。
メインスタンドは軍服着用ではあるが臨戦態勢ではないというタイプの山雅ファンでほぼ埋まっていた。武装サポ組は山雅も長野もG裏に陣を構える。ダービーではあるが挑発戦が行われるわけでもなく、純粋に「この試合に勝つ!」という気概に満ちているように感じられた。それは幸せな光景である。

もう一つ、幸せな光景に出会えた。襟が山吹色の山雅ユニ====ThisIsTheErrorMessege====を着たお母さんがいたのだ。なんか急激に嬉しくなってしまったぼくは、売店に行ってTシャツとタオルスカーフを買ってしまう。2006年モデルと同じデザインで白と緑が逆のパターンのがあれが最高だったのだが。売店には焼きそばもあったし、ココイチがカレー出してたし、たこ焼きカーも停まっていた。地域リーグでも、最近はこうした光景を目に出来る機会が少しずつだが増えつつある。昼食にとたこ焼き10個入りを買い求めたが、大きなタコ切れが入っていてしかもベースはあっさり風。お勧め。

さて試合なのだが。とにかく山雅のCB2枚が、それはもう、もう、もう、もうぅぅぅぅぅぅぅぅっ!すごいぜ、岐阜隊の小峯様が鉄壁に思えてしまう。もし長野に佐藤寿人級の目ざといFWがいたら前半10分でハット決められたような気がする。しかし長野のFWは、静岡時代にも視たことあるが決定機効率の悪さだけが印象に残る兼子一樹。ポジショニングはピカイチ、スピードもある、しかしチャンスをモノに出来ないのだよなあ。そんなチャンスの無駄遣いをしているとドリで抜け出した白尾のシュートから最後はDFの跳ね返りを再び白尾が打ち込んで山雅が先制。スタンドは大盛り上がり、そのまま前半は終わるけど、あのDFじゃあ絶対に破られるぞ、破れないようでは長野が首位にいるはずがない。そんな感じ。

その予感は後半に的中。兼子のポストから2列目が抜け出して叩き込んで長野が同点。この時の長野ベンチの盛り上がりはものすごいものだった。しかし、その後は山雅DFも前半のような大ポカもあまりなく試合は膠着。すると、後半40分、パスセンスはあるもののこの日は中盤の底に入ってDF時にはだめだめだった石堂が左サイドを上がってクロス、それを白尾がダイビングヘッドで叩きつけて山雅勝ち越し。再び爆発するスタンド。最後に石堂は仕事したね。その後は攻める長野にどっかーんクリアーの山雅。試合は2-1で山雅の勝利で終了した。喜びに沸くスタンド、選手たち。それは、昇格レースに残ったという打算だけでは語れない喜びよう。これがダービーというものなのだろう。もちろん、昇格レースに残ったことは大きい。有紀学君なら「まだ終わりじゃない!」とでも言うところ====ThisIsTheErrorMessege====だろうか。ただし、このDFのままではもし北信越を制しても地域予選を通過するのは至難の業だ。一方の長野は、地域予選の通過には兼子の確変入りが必須項目かもしれない。


天気もパッとしないので、塩尻北からは日和って高速を使って帰ってきた。途中、阿智PAで給油休憩。すると遠くで雷鳴、そして激しい雨。とても単車で走れる状況ではなく、食堂でジャンボソースカツ丼を食べた。衣にソースが深く染みこんでいるのではなく、カツと飯の間に千切りキャベツが敷いてある駒ヶ根風。敦賀タイプがソウルフードの右萌え氏は「こんなのソースカツ丼じゃない!」と思うかもしれないが、一般客が食べやすいのは間違いなく駒ヶ根タイプとみた。雨も小雨になったので恵那山トンネル突入。土岐ジャンクションから東海環状道に入る頃には空は晴れていて、道中で濡れた雨合羽もすべて乾かしてくれた。

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