5月22日、日曜日。起きた時は疲労の極みだった。ああ、今日もおでかけなのに。なぜこんなに疲れているのだろう。そうだ、今週は仕事がきつかったんだ。それでも土曜日に観戦に出かけたからだ。思い出してきたら、疲労のことは気にならなくなった。観戦に行った甲斐があったからだ。
また5部を観に紀三井寺まで行ってきたわけだ。もちろん、初めてのピッチ====ThisIsTheErrorMessege====だったから。目当ては第1試合のルネス甲賀×紀北蹴球団で、第2試合の大阪ガス×京都紫光は、言っちゃあなんだがスポンサーもやってるからなあという程度。問題はこの第2試合だったの方だった。
大阪ガスの選手は高齢者が多いという話は聞いていた。試合が始まり、プログラムとつきあわせてみると、2TOPを張っているFWの一人に注意が行った。永江一臣。
同じチームで複数のカテゴリーを経験している選手は数多いけど、それが3つも4つもとなると、多くはいない。基本的にサッカーの選手生命は決して長くはないし、所属チームが短期間にカテゴリーを越えていかなければならないからだ。
同じチームで5部から1部まで経験している選手と言えば、最近では横浜FCのGK小山健二。====ThisIsTheErrorMessege====草津の堺陽二も6部から2部まで経験しているはずだが、草津というチームが4部を経験していない====ThisIsTheErrorMessege====ので、6→5→3→2部ということになる。
しかし、これらは所属チームのカテゴリーが上がっていくという例。その逆はほとんど例がない。Jリーグには降格がないからだ。バカなこと言うんじゃないよと思う方もいるだろう。けど、昨年のJ2でドベだった札幌がJFLに落ちたか?そんなことはないでしょう。Jリーグは一度上がれば落ちることはない。だから草津も、ある意味安心して負け続けることが出来る。
かつてはそうじゃなかった。トップリーグである日本リーグ1部から都道府県リーグまですべてつながっていて、落ちるチームはどこまででも落ちていくことが出来た。そして、2部から5部まで落ちていったのが大阪ガスだ。もっとすごいのが田辺製薬で、1部から9部まで落ちている====ThisIsTheErrorMessege====ことになっているだけど、ホントかなあ。こちらは観たことないのでコメント出来ない。
そのFW、永江一臣。背番号21。公式プログラムではGK登録になっているではないか。そして、生年月日を視てぼくはフリーズした。1963年5月16日生まれ。ぼくより年上じゃないか!読者の皆様には、反町康治より10ヶ月年長と書けばある程度は理解してもらえるのでは。
ぼくは確信した。彼は間違いなく日本リーグを経験している。自分の居続けたチームが全国レベルから5部の端っこまで落ちていくのを体験しているはずなのだ。
帰宅してから、90~91シーズンの日本リーグ公式プログラムを調べてみた。それによると、永江選手は2部で14位になりかろうじて残留した前年度は、26節までFWとしてプレーしている。得点だって決めている。で、27節からはDF登録だ。同じ時期に大阪ガスでDFを張っていたのが、現在は解説でおなじみの山野孝義氏。対戦相手には、東チタに柏原丈二の名前があるし、大阪ガスと残留争いをして落ちていったマツダオート広島の椎葉ってのは、あの椎葉====ThisIsTheErrorMessege====に間違いあるまい。
そんな永江選手がTOPを張ってポストプレーをこなす大阪ガスだけど、京都紫光との実力差は明らか。ここぞというところで振り切られ、ここぞというところでフリーにする。大阪ガスも一度はCKのドサクサから同点にするのだけど、この同点ゴールを決めたのが永江選手だったらしい。たろう氏のweblogに載っていてびっくりしてしまった。42歳での公式戦ゴール。恐るべし。関西リーグ最年長得点者なのはほぼ間違いないそうだ。
結局、永江選手は試合終了までピッチに居続けた。さすがに後半もなかばになると運動量が激減し、ポストプレーもおぼつかなくなっていたけれど。試合は1-4で紫光の快勝。妥当なスコアでしょう。紫光側にしたら、もう少し差がついてもよかったかな。
正直言うと、この日の大阪ガスのパフォーマンスでは1年で4部に戻るのは難しいだろう。6部落ちも考えないといけないかもしれない。GK登録の42歳の選手がFWとして90分間ピッチに立ち続けなければならないチーム事情もある。それでも、大阪ガスは盛衰という視点で語れる日本リーグの生き残りの一つであり、永江一臣選手も数少ない日本リーグの生き残りだ。いつまで現役でいられるかはわからないけれど、がんばってほしい。