吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2005/02/26◆スーパーカップをめぐる実験
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シーズンインを高らかに告げる鐘。ゼロックス・スーパーカップ。気がつけば日産×読売の名門カードだ。
サッカー雑誌では予想スタメンを載せているけど、あれっコバは出られるのかしらん====ThisIsTheErrorMessege====……なんてことを考えながら記事を斜め読みしていて気づいた。代表戦でもないのにラジオ中継があるじゃん。Jリーグ黎明期はラジオで試合中継をやっていた記憶があるけど、いまはどうなのかな。


ラジオで思い出すのは、赤軍が落ちた年の駒場での市原戦====ThisIsTheErrorMessege====をNACK5がライブ中継を敢行したこと。福田が押し込んだ時の大野勢太郎の弾け方はスーパーサッカーでも流された、というか流されたからこそライブ中継のことを知ったわけだが。ぼくが住むエリアではNACK5は受からない。試してないけど。

『ぼくのプレミア・ライフ』にこんな一節がある。
「ラジオでフットボール中継を聴いていると、相手のどんなシュートもゴールの隅に飛んでいき、相手のどんなクロスもパニックを引き起こし、相手のどんなフリーキックもペナルティエリアのすぐそばから蹴られているような気がしてくる」。

ぼくらはサッカーを“聴く”ことに慣れていない。例えば野球中継。「打ったぁーっ!これは届くか?……あーっ、届かない届かない、センター構えた……掴みましたぁ2者残塁!」これで打たれたセンターフライのだいたいの弾道は思い浮かべられる。じゃあ、サッカーではどうなのだろう。中継音声から、クロスの飛び込み方からシュートの弾道まで想像できるだろうか。出来るわけがない。わけがないのだけれど、スーパーカップで試してみるのも悪くない。

しかし、ニック・ホーンビィがラジオ中継をがくがくぶるぶる聴いていた状態を味わうには、ぼくもどちらかのチームにつかなければならない。そうなったらみうみう====ThisIsTheErrorMessege====だ。だって、天皇杯優勝の瞬間を現場で視ているのだから。

問題は「自宅にAMラジオがあるか」なのだが、どこかの医療システム展示会に行った際にもらった記念品に「災害用ラジオ兼懐中電灯」があったのを当日の朝になって思い出した。よかったよかった、これでわざわざラジオを買いに行くこともない。


結局、サイトをいじりながらラジオ中継を聴いた。内山アナ+川勝組長の組み合わせのおかげか、聴いていて全然悪くない。システムと選手のリレーションがわかってないと具体的な映像が浮かんでこないというのはあるけど、試合を観戦消費するというスタンスならまったく問題なし。内山アナの口から奥や戸田の名前が全然出てこないところからも彼らがボールに絡めてないのがわかるし、相馬とハユマがガチンコ勝負を繰り返しているのもわかる。

試合はロスタイムのぎりぎりにみうみうの新戦力ワシントンが決めて追いつき同点PK戦。こんな展開じゃあ、ホーンビィのがくがくぶるぶる状態なんか体験できるわけがないじゃないか。
クロスのコースもシュートの弾道もわからなかった。わからなかったけれど、試合の盛り上がりは十分わかった。というより、この展開で盛り上がりを伝えられなかったらアナウンサー失格だ。結果オーライだったけれど、実験が成功だったとは言えないのかな。

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