cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2004/03/09◆この週末のこと(2)〜RoadTo元日国立〜
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ハインリッヒ的表現====ThisIsTheErrorMessege====を借りれば、1つの『面白かった』試合観戦の影には5つの『つまらない』試合観戦と25の『特にどうということはない』試合観戦があるって感じだろうか。そんな中、このどれにもあてはまらない試合というものを観た。観ていてつらい試合というのを、初めて観た。

日曜には京都で天皇杯予選が行われた。もう始まっているのだよ元日の国立に向けた戦いが。もっとも、こんな時期にやる予選だから、JFLやら関西リーグやらのチームはもちろん登場しない。今回は、強化策が実って府リーグ3部をぶっちぎって優勝して府1部への飛び級が認められた佐川急便京都が出てくるというので、ラヂオタイムのネタも含め視ておく価値があるだろう、ということで下鳥羽公園までやって来た次第。もちろん、初めての会場だったからというのは、当然だが。


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電車とバスを乗り継いで下鳥羽に着いたのはキックオフ直前だった。ものの見事にボコボコのクレーピッチ。春日井クラブ以来だろうか。第1試合は佐川急便京都と府庁クラブの試合。オレンジのユニが佐川、初めて観るチームだけど胸に大きく『佐川急便』と書いてあるからすぐわかった。キックオフ。
システムを確認してみよう。佐川はDFラインに4人キチンと揃っていて、4-4-2らしく見える。サイドをいい感じに破って攻撃をしかけていく。一方の府庁クラブは、前線でプレスをかけるでもなくべったりと引いてしまっているようだ。いったいどれだけの人間をDFに割いているのだろうと数えてみると、4人。あれ?中盤はと数えてみると、3人。じゃあ、前線は………いない!


府庁クラブは最初から8人だったのだ。


現在、府庁クラブがどのカテゴリーにいるか====ThisIsTheErrorMessege====は知らないけれど、最初から8人対11人ではまともな試合になるはずがない。ほぼ完璧なハーフコートマッチで試合は進んでいく。ゴールを積み重ねる佐川京都。その際にもうひとつ気がついた。府庁のGKはおそらく本職じゃない。本職なら絶対にカラダが反応するはずのシュートを見送ったり、相手のシュートに対して手より先に足が反応したりしている。
佐川京都は絶えず最終ラインに4人があまっている状態で、攻撃は前線と中盤の仕事。DFを削って数の論理で袋だたきにしてもしょうがない、自分達が目指すサイド攻撃がどれだけ出来るか試そうとしているような感じだ。フィニッシュが雑な場面も目についたが、やりたいサッカーはよくわかる。というか、府1部でこのサッカーが出来るのなら大したものだ。
府庁の選手の「最後までやろう!最後まで!」の声が、聴いていてつらい。もちろん、事情はどうあれ選手を揃えられなかったのは府庁クラブ側の問題なのだから、同情の余地はないのだけれど。前半7−0、後半8−0。トータル15−0で試合は終わった。公式記録を見たわけではないので断言は出来ないが、ぼくが見逃していなければ府庁クラブのシュートはゼロ。佐川京都のGKはプレー中に一度もボールに触っていないはずである。


繰り返すけどこの大会は天皇杯の京都府予選。つまり元日の国立に繋がっている試合だ。その檜舞台の10ヶ月も前に、府庁クラブはこうしたカタチで夢が絶たれた。ぼくが見た試合はごくごく特殊な例だったのだろうか。そうではないような気がしてならない。第2試合に登場した京都朝鮮蹴球団も試合開始から10人で、ロングボール主体のパワーサッカーの甲斐なく綾部FCに0−2で敗退した。日本のサッカーの試合の一例。こうした試合の積み重ねの上に元日の国立がある。観ていてつらい試合だったけど、観ておく必要があった試合だった、のかもしれない。来年からは、いままでとは少し違った気持ちで元日の国立に行けそうな、そんな感じ。

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