cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2003/07/08◆野球の話でもしてみましょうか。
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ぼくの勤務先は名古屋近辺にあるので、当然のようにドラゴンズファンが多い。そして彼らはこれまた当然のようにジャイアンツが嫌いである。ここまではどうということはないのだけど、今年に限っては若干様相が異なる。彼らは「もちろんドラゴンズ優勝が望ましいが、だめなら百歩譲ってジャイアンツだ」と言う。つまりタイガースに優勝してほしくないのである。なぜか。もちろん監督が星野仙一だからだ。
星野がドラゴンズの監督をやめた際には「しばらく現場には戻らない」というようなことを言っていたと記憶しているけど、タイガース側の熱烈なコールに応えてサクサクと現場復帰。それで2年目にして優勝を争って………るわけじゃないな、首位独走のテスコガビー状態====ThisIsTheErrorMessege====とあれば、生粋のドラゴンズファンが面白いわけがない。
でもこの図式、ぼくは結構気に入っている。ドラゴンズファンにとって星野仙一という人物はある意味特別な存在だ。その彼が、寝返るかのように別チームに移って我が世の春を謳歌する。この状況を憎まずになんとする。カンプノウで立花警部====ThisIsTheErrorMessege====に情容赦の微塵もない大ブーイングを浴びせたバルササポと心情的に似通っているような気がする。


かなり前だけどJALの機内誌で清水サポの対談を読んだことがある。そこに「もし磐田と浦和のチャンピオンシップになったら、やっぱり磐田を応援するよねえ」という話が当たり前のように載っていて、ぼくは驚くと同時になんか納得してしまった。日本においては、欧州のように、ダービーの相手をとにかく敵視するというようなことはないのかもしれない。

高校1年の時に四国を旅行した。阿波池田のユースホステルを予約していたのだけど、夕刻に到着した池田駅前はまさにお通夜のように沈みきっていた。駅前の寂れた食堂で親子丼を食べたのだけど、店内ではくたびれた親父達がコップ酒を実にまずそうに呑んでいて、いったい何があったのだろうと恐いと同時に不思議だった。その日が夏の高校野球・徳島県大会の決勝で、池田が徳島商業に敗れて甲子園に行けなかったのだと知ったのは少し経ってからのことだ。さて、甲子園大会が始まったらこの親父達は徳島商業を応援するだろうか?それとも「徳商なんか負けちまえ!」とばかりに対戦相手を応援するのだろうか。
ちなみにこの年は都立国立高校が甲子園に出場した。ぼくはトーホー高校と言って、国立高校のライバルだとこっちが勝手に思いこんでいる高校の出身だ。だから、その年の甲子園では西東京代表として戦う国立高校を応援する気にはまったく微塵もなれなかったのだが。


ぼくは東京出身だ。それは職場の人間も知っているので「吉田はどうせジャイアンツなんだろう」と63%くらい敵意をこめた声で訊ねてくるので、ぼくはいつも首を振る。「違います、大阪近鉄バファローズです」きっぱり。
なぜだ。どうしてだ。なぜバファローズなんだ。ぼくは応える。こどもの頃、例の「江夏の21球」で有名になったカープとバファローズの日本シリーズをテレビで見て、あの負け方がきっかけでバファローズファンになってしまったのだ、と。ある意味、ペナルティのリバウンドを押し込んでストーク・シティを1−0で破ったアーセナルと恋に落ちたニック・ホーンビィと似たようなものだ。
だから、今年はタイガースとバファローズの日本シリーズを希望する。観戦するなら、なんてったって甲子園だ。間違いなく圧倒的なアウェーの雰囲気を味わうことが出来る。駒場の出島====ThisIsTheErrorMessege====なんてもんじゃないかもしれない。


まるでもうタイガースの優勝が決まっているような書き方をしてしまった。7月7日終了時点で14ゲーム差。これだけ差がついていて優勝できなかったらギャグだ。それはそれで観てみたいという気も、ないわけではない。


最後に、オールスターの川崎事件について。二宮清純が、川崎憲次郎に対する今回の大量のネット投票を「プロ野球ファンが自分で自分の首を絞める行為」とテレビで批判していたけど、もし本気で言っているのなら何んにもわかってないんだなあ。川崎を晒しあげにした連中は、もちろんプロ野球ファンなんかじゃない。ネットの世界で遊んでいる連中がオールスターの投票制度をおもちゃにしただけなのだ。ネット住人の攻勢に阪神ファン側もかなりの組織票を動員して対抗したはずだが、及ばなかった。それだけの話。
株式を上場すれば資金調達は容易になるけど仕手戦で遊ばれる可能性が出る。サイトに掲示板を設置すればアクセスは増えるだろうけど荒らされる可能性が出る。同じことだ。

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