cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2002/05/19◆ぼくはこんなにもフランスW杯を(後編)。
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【1998年6月28日】
決勝トーナメント開始。フランスvsパラグアイを視る。なんなんだいったい、ゲロ袋萌え萌え氏ワールドクラスの矛とワールドクラスの盾が火花を散らすとこの試合になると言っていたけど、けだし名言。名物GKチラベルのゴールシーンが観れなかったのは残念。これも4年後におあずけ、ですか。

【1998年6月30日】

イングランドvsアルゼンチンを視る。日本は決勝トーナメントに行けなくて本当によかったと心の底から思いました。前半は超高速アタッキングサッカーとしか形容のしようがない。なんなんだありゃあ。で、後半早々にイングランドのベッカムが退場になると、今度は一転して大消耗戦。しかし、何喰うとこんなに動けるんだろう。日本人はフィジカルでは勝てないから組織力で、なあーんて言っているけど、世界はもうフィジカル&組織力の時代に突入しているんですね。

【1998年7月1日】

ああ、W杯の試合がない。なんて世の中は平和なんだ。

【1998年7月4日】

フランスvsイタリアを視る。イタリアのDFは完璧だ。さあ今日は守備しまっせーと開き直った時のイタリアは本当にカタい。フランスは確かに中盤を支配していたしシュートも結構打ったはずだけど、イタリアDFが他のシュートコースを消したうえでおらおら打たんかいっとそのコースに打たせたに過ぎなくって、当然そこにはGKがいる。ゲームをコントロールしていたのはイタリアだった。けどなんで負けちゃったのか?それはフランスのDFも完璧だったから。ただの守りあいではなく、両チームとも「いつでも攻めてきてください」モードで、ちゃんと守れてしまうんだな。PK戦は運ですから。W杯では決勝トーナメントでも、PK戦突入時点でゲーム自体は引き分け、PK戦は「先に進むチームを決めるためのもので勝敗ではない」のだそう。これこれ、これですよ。ラグビーの抽選と考え方は一緒です。JリーグみたいにPK戦で「勝敗をつける」って発想はどこにもないみたい。私はJリーグの勝ち点を90分で勝てば3・延長で勝てば2・延長戦でケリがつかなければドローで1ずつを主張しているのですけど、どうでしょう。

【1998年7月8日】

準決勝・ブラジルvsオランダを視る。いい試合だった。なのに、なんでこんなにユーウツなのだろう。オランダのバランスの良さはフランスと同じくらい、あるいはそれ以上だったと思う。それなのに、それなのに結局ブラジルには勝てない……。で、ブラジルサッカーが魅力的だったか?というと、そんなことはないと思うんだよなあ。なんか、W杯を勝ち上がるためにW杯を勝ち上がるサッカーをしているというか。要するにソツがないんですよね。総合力で来るチームに対するマニュアルはもう完成しているんでしょう。となると、ブラジルに勝てそうなのは一点豪華主義のチーム、守り倒しが効くイタリア、スーパーマン揃いのナイジェリア、高けりゃいいってモンだっ!のノルウェー。イケイケモードのイングランドも一点豪華型かな。穴があるのに強いってことは、それだけ長所が抜きん出ているということ。その部分を全面に押し出して勝負するしか、ブラジルへの対抗策はないんじゃないかなあ。はああ。

【1998年7月9日】

準決勝・フランスvsクロアチアを視る。日本の失点について「一瞬の隙を突かれた」と殊更に強調したメディアは反省してほしい、とこの試合を観てつくづく思いました。W杯の舞台で、パーフェクトに相手DFを崩して取った点なんてほとんどない。結局は「一瞬の隙」が勝負なんです。実はクロアチアは強いチームでした。彼らはブラジル等の強国と同じく、1次リーグは「流しモード」で臨んだに過ぎなかったのです。フランスは相変わらずバランスがいい。しかし、ここも相変わらずFWは点が取れない。しかもブランが途中退場で決勝戦には出られない。これでブラジルに勝つには、サポーターが一致団結して、まさに「12番目の選手」になるしかない、ような気がする。なんか、オランダvsクロアチアの3位決定戦の方が面白そうだなあ。


毎回「W杯のプレーがその後の4年間の流れを決める」そうですけど、これを書いているのは決勝戦の前ですが今回のW杯のテーマは「個人技の復権」のような気がします。プレスサッカーがなかば常識となった中で、その網を破るのはやっぱり瞬間的な個人技なのではないか、と。日本がようやくプレスサッカーらしきものを世界に披露した時、世界はもうその対策まで来ていたんですね。道はまだまだ遠いですなあ。


というようなことを4年前に書いていたわけですよ。いやいや、Jリーグの勝ち点の話なんか自分をほめてあげたいってなモンである。さてさて韓日W杯まであと2週間、どうなりますか。

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