cyic.co.uk 吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2002/02/17◆異文化を見た午後。(前編)
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ぼくはサッカーは基本的に公式戦しか観ないことにしている。以前にも書いたようにサッカーの目的は勝つことであり、そうでない試合に魅力を感じないからだ。自分が応援するチームでない場合はなおさら。だから、飛行機マニアたろう君====ThisIsTheErrorMessege====からお誘いの情報が入ったときも、瞬間的に逡巡したことは事実だ。それでも今回は行こうと思ったのは、久しぶりに出かけたかったこともあるけれど、その試合が練習試合でもあるが親善試合でもあるということ、30分×3なんてものではなくちゃんと45分ハーフの試合形式だということ、そしてなにより決定的だったのは対戦カードだった。

「京都BAMBとハレルヤが試合やるんですけど、来ます?」

ハレルヤが観れるとなると、普段の主義主張もふっ飛んでしまう。ワールドカップ共同開催に伴い、日本のサッカーファンにも韓国サッカー情報に興味を持つ向きが増えているとは思うが、ある程度深く潜らないとハレルヤにはたどり着けない。


まだ日本にJリーグなんてものはなく、====ThisIsTheErrorMessege====ワールドカップ出場なんて一部のコアな人々の儚い夢でしかなかった1983年、韓国ではプロリーグ====ThisIsTheErrorMessege====がスタートした。5チームで行われたその最初の年に優勝したのがハレルヤだ。しかし翌年は参加チームも8に増えたものの人気が伸びず、ハレルヤは3年目の85年に最下位になってプロリーグを去った。その後はアマチュアクラブとして韓国実業団リーグに所属している。そのハレルヤが来日していて、FC京都BAMB1993と試合を行うというのだ。場所は宝が池球技場。しかし、実業団のチームが来日して試合までするとは、かなりの力の入れようだ。


2月16日。花粉が心配になるくらいのポカポカ陽気。宝が池に行くのは7年半ぶりだ。当時、京都サンガはJFLだった。J昇格という夢がいまより夢らしい夢だった頃だ。コスモ石油を5−2で粉砕した試合。もちろん、今日の試合にその頃の熱気を感じることは出来ない。

試合開始は13時の予定だったが、12時半過ぎに球技場に着くと、ぼくの前をハレルヤの選手が練習ボールを下げて歩いていた。どうやらいま到着したようだ。これは試合開始が遅れることになるだろう。スタンドに入る。京都や近郊に住む韓国系の方々の方が日本人より多いかもしれない。挨拶は韓国語だ。もちろん、何を言っているのかわかるはずもない。

たろう君から資料をみせてもらってびっくり。ハレルヤが今年からKリーグに参入するというのだ。仁川====ThisIsTheErrorMessege====ハレルヤ。今回の日本遠征にはプレスも一人同行しているそうだ。なるほど、わざわざ日本まで来たのも頷ける。ハレルヤ側スタッフの話だと、なんとなんとホームスタジアムは文鶴====ThisIsTheErrorMessege====だそうだ。これはどうもキナ臭いぞ。ハレルヤ側の希望による参入ではないような感じがする。「ワールドカップ終了後のスタジアムをどう利用するか」という切実な問題に際し、ハレルヤは協会側から担ぎ出されたのではないだろうか。一時期、韓国サッカー系掲示板で日本のスタジアムが兼用設備ばかりだという点を韓国ファン側が激しく突いて来たことがあったけど、少なくとも日本側はほとんどのスタジアム所在地にプロチームがあり、まったく利用されないことは考えにくい。現に、七北田という他チームが羨むばかりのスタジアムで試合が出来るベガルタ仙台でさえ、収容人数が見込める浦和戦は宮城スタジアムで開催する。韓国側はどうするのだろう。大邱や西帰浦をどうするのだろう。ちなみに仁川には既にプロ野球チームが存在====ThisIsTheErrorMessege====している。

Kリーグ参入となるとある程度の戦力の上積みが必要だ。しかし、選手一覧には出身校の記載はあっても前所属チームまでは書いてない。まだまだ学歴重視の韓国事情の一端が伺える、と考えていいのかな。延世大====ThisIsTheErrorMessege====高麗大====ThisIsTheErrorMessege====といったいわゆる名門校出身の選手は1人ずつしかいない。既存のKリーグクラブから獲得した選手がいるのか、この資料からはわからなかった。


選手が出てきた。練習開始かな?と思っていたら、なんと全員が手をつないで輪になって何かブツブツ言い始めたではないか。ハレルヤという名称からキリスト教系のチームであることは容易に想像できた。しかし、練習前に全員で祈りの言葉を捧げるとは。恐るべし。しかし真に恐るべしだったのは、その後だった。


つづく。

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