吉田鋳造総合研究所
鋳造所長雑文録
2002/01/16◆地域決勝の懲りない面々
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日本に棲息するたいていのサッカーファンは、元日に行われる天皇杯の決勝でもって1年の終わりとし、一部のサポはゼロックス・スーパーカップでシーズンインとなる。あ、2月に代表戦が行われたりすれば話は別。しかし、毎年1月中旬までシーズンが終わらないという酔狂な面々もいる。今回はそんな連中が集まる大会のお話。


いまさらここで語る話でもないが、1種のチームにおいては、日本にはおおまかに5つのカテゴリーがある。プロ1部リーグ(J1)プロ2部リーグ(J2)アマチュア全国リーグ(JFL)地域リーグ(9箇所)都道府県リーグ(47箇所)だ。都道府県リーグの中の形態は千差万別なので省略。ま、とにかくそんな風にカテゴライズされた状況で、「地域リーグ」から「JFL」への昇格を決める大会、それが「全国地域リーグ決勝大会」だ。

歴史は古い。まだJリーグなんてものが概念すらなくて日本リーグだった頃、地域リーグの1つ上のカテゴリーは日本リーグ2部だった。この大会はその頃から存在している。ヤマハ発動機====ThisIsTheErrorMessege====川崎製鉄水島====ThisIsTheErrorMessege====松下電器産業====ThisIsTheErrorMessege====東芝堀川町工場====ThisIsTheErrorMessege====京都紫光クラブ====ThisIsTheErrorMessege====ブランメル仙台====ThisIsTheErrorMessege====も・・・ちょっとくどいな。

とにかく日本リーグ開始時から登録されていたいくつかのチーム====ThisIsTheErrorMessege====や、この大会の始まる前の全国社会人大会で昇格を決めたチーム====ThisIsTheErrorMessege====特例参加の横浜FCを除いては、みんなこの大会を勝ち抜いて全国リーグに飛び出していったのだ。

しかし、Jリーグの2部制が定着した現在、JFLへの昇格を決めるこの大会への注目度は減る一方。従って開催する側もうまみが少ないというわけか、ここんとこ決勝リーグは毎年大阪で行われている。なぜ大阪なのかはわからない。今年は鶴見緑地公園球技場。


例によって、試合開始30分くらい前になると、毎年のようにこゆい面々が集まってくる。応援するJのチームはそれぞれ。仙台だったり清水だったり神戸だったり。Jには目もくれず地域リーグだけに絞って観戦ラリーを続ける猛者もいる。「2ちゃん」で指摘されている通り、確かにNIFTY-SERVEの会議室が活況だった頃のメンバーが多いが、そうでない仲間もパラパラと。類は友を呼ぶ、というヤツか。で、自然発火的に宴会が始まってしまうのだ。

そもそも1月である。アルコールなしで1日2試合の観戦は厳しいものでもあるのだ。内燃機関に燃料を流し込むのは寒さに対する自衛手段でもある。しかし、こゆい面々ゆえに会話もかなりディープなものになりがち。それが一部周囲の顰蹙を買っているのも事実だ。でも、多分来年もぼくらは呑みながら観戦するだろう。これは強調しておきたいのだが、ぼくらは選手を罵倒するヤジはまず飛ばさない。プロの選手もいるが、基本的にはアマチュアの大会である。観客にいいプレーを見せてカネを稼いでいる選手ではないのだ。だからクロスが明後日の方向に飛んでいっても「もったいねー」とは叫ぶが「ばかやろー」とは叫ばない。そこんとこ、よろしく。

試合中にガコガコ呑んでいる連中も、夜にはやっぱり宴会。ぼくは初日の夜は鶴橋コリアタウンアンコチゲ====ThisIsTheErrorMessege====をつつきながらJINROを酌み交わし、2日目の夜はやはり鶴橋の今度は焼肉屋で肉をガツガツと食べた。観戦仲間に宇宙の肝臓を持つ男がいて、参った。


試合の話を書いていませんね。予選リーグをバランスのよさとラインDFの精度で勝ち上がった北信越の上田ジェンシャン鮮やかな草刈り場と化してしまい、3チームによる昇格争いは勝ち点6で並ぶ展開。昇格・残留を分けたのは得失点差ですらなく得点差1だった。最終日最終戦の残り10分の攻防は、とてもタダで見れる試合の熱さではなかったね。敗れ去った南国高知に足りなかったものは何だったのか。逆に、注目は2位で昇格を決めたプロフェソール宮崎。攻撃のスピードと展開力、それに反していかにも「並」な守備力。玄人ウケは決してしないだろうけど観ていて楽しいサッカーをしてくれそうだ。

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