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travelnotes : overseas
【TAIWAN-01】 2000/05/01 まったりモンスーンの渡船場
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飛行機から一歩外に出てタラップに足をかけた瞬間。

うわああああああっ、
このまっっっっっっっっっったりとした風はなんなんだ!

ゲロ袋オハユニ氏がアジアのまったりモンスーンと呼んでいたのはこれのことか。北回帰線より南に行ったのは初めてだった。なるほど、これが熱帯なのね。

高雄機場は小ぢんまりとした佇まいだった。売店で小銭を作り、市営バスで街に向かう。バス停には高市公車====ThisIsTheErrorMessege====と書かれていた。バスは15分おきで、12元。冷房車がありがたい。冷房故障の場合は運賃が割引になるというのも頷ける暑さだ。30分ぐらい走っただろうか、高雄駅に到着した。
さすがに台湾第2の都市で南部の中心。駅前の活気はなかなかのものだ。持っている観光ガイドには渡船場方面へのバス案内が書いてない。しかし、市内バスターミナルに止まっているバスですぐに確認できた。高雄駅(高雄車站)=(鼓山)渡船場のバスは系統番号1。5~8分ごとに出ている。これを確認してから高雄駅に向かった。風格のある建物だ。駅構内の売店で時刻表を買い求めようとしたが「No」の一言。売り切れているようだ。そこで建物内部を見回してびっくり。なんとそこには「空襲時の避難経路図」が大きく掲示されていたのだ。韓国と違って、台湾は対大陸関係を抱えてはいるものの平和が維持されているような気がしていたのだが、どうしてどうして。

さて、再びバスターミナルに戻って1番系統の鼓山渡船場行バスに乗る。これも12元。バスは市内の繁華街を縫うように走る。貨物線を越えると、いかにも昔からの港町といった雰囲気の中に入っていく。海沿いの石畳の道をゆっくり走り抜けると、右側にフェリーとそのターミナルが見えてきた。
いやいや、ターミナルなんて立派なものではない。フェリーとは言うものの、クルマは積めない。ここでも乗船客のほとんどはスクーターユーザーだ。3艘の船でクルクルと運用している。そのどれもが満員いや満車状態だ。何枚か写真を撮ってからぼくも乗り込んだ。渡し賃は10元、入口の料金箱に入れるだけ。若戸渡船====ThisIsTheErrorMessege====と同じだ。1階はスクーターの空ぶかしでかなり空気が悪いので、2階で海を眺めながら過ごした。5分程度で対岸の旗津に到着だ。スクーターが到着と同時に一斉に飛び出していった。

旗津渡船場の方が建物は立派だ。渡し場の前にはコンビニもあり、繁華街にも近いので活気がある。このまますぐに戻るのももったいないので、旗津灯台に上ることにした。急な坂をひいひいいいながら上る。同じように上っていく観光客も結構いる。頂上に灯台があった。そこからは高雄港を見通すことが出来る。ここがなぜ港町として発展したか一目瞭然の景観がそこにはあった。家族連れが休憩をしている。カップルも坂を上ってくる。写真を撮ってくれと頼まれた。
坂を下りて旗津の街に戻った。朝からまだ何も食べていない。桟橋前のコンビニでもいいのだが、せっかくだからと屋台に挑戦した。屋台というより簡易食堂の雰囲気。店の前に出されたメニューを指すだけ。羊肉?飯(?の部分は不明)と書かれていたので肉炒めご飯だろうと見当をつけていたら実にその通り====ThisIsTheErrorMessege====だった。マトンと適当な青菜を炒めとろみをつけそれを飯にぶっかけただけ。これで60元。パワーもつくし腹にもたまる。地元のおっちゃんもやってきて、飯に肉そぼろをかけただけの質素な飯をぼそぼそと喰っていった。

ここから空港へはそのままタクシーで向かうのが一番簡単なのだが、ガイドに依れば300元近くかかるというし、時間もあるので来たルートをそのまま戻ることにした。渡船で再び鼓山に戻り、1番バスで駅前まで。そして空港行きのバスに乗った。これだと34元で済む。道路はバスやらタクシーやらスクーターやらが走り蠢き、マナーなんてあったもんじゃない。こういうシーンを日本人が見るとなんてこったとか思うのだろうが、おそらくこれがこの国のマナーなのだろう。日本人がそばをずるずる食べているところを見て気分を悪くする西洋人観光客がいても関係ないのと同じことなのだと思う。しかしこれだけ蠢いていてよく事故が起きないなあと感心していたら、なんとぼくの乗ったバスに後方のタクシーが追突。運転士同士が口論になってしまった。空港へ急ぐ乗客の中には早速バスを見切ってタクシーを拾う者や、別系統の空港行バスを発見するやサクサク乗り換える者もいるが、騒ぎもなく慣れっこといった雰囲気。やっぱり、そういうことなのね。パトカーが来て現場検証が始まってしまい、結局1本後の同系統のバスに拾われることになった。

空港に着くとさっそく席をキープだ。今度は遠東にしよう。1990元もかかった。離陸時間までまだあるのでスタンドで海老焼売を食べた。50元。高校生くらいのちょっとかわいい女の子が何か尋ねてくる====ThisIsTheErrorMessege====が何もわからない。残念である。待合室に移動。なななななんだ?この、大きさは!あまりに御立派な待合室に圧倒されてしまった。搭乗案内が流れ、ぞろぞろと移動。飛行機を前にして家族連れからまたも写真を撮ってくれと頼まれる。空港なのにいいんかいな?結構緩くなっているのかもしれない。機内に入ってラッキー!ビジネスとエコノミーの境の壁にゲロ袋が、ほらこんなに。発作的に鷲掴みしてしまった。行きに乗った立栄といい遠東といい、機内誌によるとほとんど国際線を飛ばしていない会社のようで、このゲロ袋はゲロ袋オハユニ氏にとってトレード要員として大活躍することであろう。そして飛行機は再びぼくを北回帰線の先へ、そして停滞前線の中へ戻していった。

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