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【İSTANBUL】03. ガラタ橋地方の天気予報
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タクシム-Taksim-広場全体で歩行者用信号は非常に少なく、市民はお構いなしで適当なところで道路を渡っていく。歩行者用信号があるトコでも、現示信号はまったくお構いなし。「赤信号 みんな普通に 渡ってる」。クルマはさすがに信号を守るけど、そんな歩行者の無謀にビビッてたらまったく先に進めないのでそのままの速度で入ってくる。あまりのフリーっぷりに、ぼくらはしばし圧倒されてしまった。この街、結構大変かもしれない。

タクシム-Taksim-駅の入口を見つけた。今回は公共交通機関を駆使するので、いちいち運賃を払うより『イスタンブールカルト』を買った方が断然効率がいい。でも、入口に行くとそこにあるのは“チャージ専用機”。どうやら『カルト』そのものは売店とかで買わないといけないらしい。近くにそれっぽい窓口があったので、カタコト英語で「ここでイスタンブールカードは買えるか?」と訊くとOKとのこと。20【も】でカードが手に入った。

2012年10月のİstanbul
4.イスタンブールカルト -İstanbulkart- (購入編)
『アクビル』====ThisIsTheErrorMessege====に替わる新しいイスタンブールの共通交通カードが『イスタンブールカルト』。ほとんどの公共交通機関で使える。トラム、地下鉄、ケーブルカー、TCDD(国鉄近郊電車)、バス、ロープウェイ、連絡船。使えなかったのは空港バス『HAVATAş』くらい。香港の『タコ』(八達通)と同じく、いちいち『ジェトン』を買うより『カルト』使用の方が運賃も安い。====ThisIsTheErrorMessege====なんでも、ノスタルジック・トラム(後述)は現金では乗れないという情報もあり、とにかく買っておくといい。20【も】のうち交通費として使えるのは14【も】。残りの6【も】は“デポジット”ではなく“カード費用”。つまり「使用が終わっても払い戻しはない」という未確認情報もある。だいたい300円くらいだったら旅行の記念として持って帰ってくればいいと思う。チャージについては重要な注意事項があるけど、それはまた後ほど。

さて、ようやく移動だ。最初の朝飯は名物サバサンド(笑)と決めていた。港に出れば売ってるだろうから、まずはカバタシュ-Kabataş-に行こう。フュニキュレル-Füniküler-の乗り場に降りる階段をようやく見つけた。ぼくらはここを“レンズ階段”====ThisIsTheErrorMessege====と名づけ、今回の旅行で頻繁に利用することになる。改札にカードをピッ。回転ゲートをまわして通り抜け、ホームへ。電光掲示では発車時刻ではなく「発車まであと何分何秒」がカウントダウン表示される。これ、結構いいアイディアだと思う。

2012年10月のİstanbul
5.フュニキュレル -Füniküler-
2009年に開通した、イスタンブール2本目の地下ケーブルカー。港町・カバタシュ-Kabataş-とタクシム-Taksim-広場を結ぶ。車両も『テュネル-Tşnel-(後述)』より長いので輸送力もある。タクシム-Taksim-広場のホテルをベースに旅行するなら圧倒的な利用価値がある。早朝以外は5分間隔で運転。しかし、これが出来る前はみんなタクシム-Taksim-までバス利用だったのかしらん。
2012年10月のİstanbul
6.イスタンブールカルト -İstanbulkart- (利用編)
タクシム-Taksim-には地下鉄・メトロ2号線(後述)、ノスタルジック・トラム-NostaljikTramvay-(後述)、上記フュニキュレル-Füniküler-が乗り入れている。地下鉄とフュニキュレル-Füniküler-は同じ事業者がやっているけど改札内でつながっていないし、通し運賃でもない。乗り換えのたびに減算される。
『カルト』利用可能の交通機関はメトロバス(後述)以外すべて均一運賃であり、乗車の際に改札機の読取センサーにカードを当てると減算され、降りる際にはカード不要。降車記録が要らないから1枚のカードで何人でも利用出来る。読取センサーにピッと当てて1人がカードを持たずに回転ゲートを通過、次の1人も同じカードをセンサーにピッと当てて……が可能。人数分だけ毎回ピッとやればいい。
逆に、1人しか利用しないのに「あれ?ピッって言わない」と何回もセンサーにタッチすればその回数だけ減算されてしまう可能性がある。地下鉄はともかく、屋外のトラム乗場の改札機の読取センサーには雨天対策で厚いビニールの透明なカバーがかかっているところが多く、なかなかタッチしにくい。だから、ぼくも初めのウチは「あれ?鳴った?鳴った?」とわからずに何度もタッチして無駄な運賃を払ってしまったかもしれない。減算に成功したら読取センサーの画面に「いくら引いていくら残ってるか」が表示されるので、確認して通過しよう。

3分ほどでカバタシュ-Kabataş-まで降りてくる。桟橋方面へ。ユスキュダル-Üsküdar-方面の船が出る港だけど、ザッと見た限りでは旅番組でおなじみの“サバサンド売りの船”は見当たらない。やっぱりガラタ橋周辺に行かないとないのかな、とトラム1号線に乗ってカラキョイ-Karaköy-に行く。

2012年10月のİstanbul
7.トラムヴァイ -Tramvay- 1号線
新市街の港町・カバタシュ-Kabataş-やカラキョイ-Karaköy-からガラタ橋を渡って旧市街のエミノニュ-Eminönü-、シルケジ-Sirkeci-、そして高台にある大観光スポットのスルタンアフメット-Sultanahmet-方面を結ぶ、イスタンブール第1の“幹線”。本数も多い。ガラタ橋を渡らない、エミノニュ-Eminönü-~旧市街の区間運転も結構多い。車内には次の電停名がちゃんと電光表示されるし、停まるすぐ前に電停名も放送されるから外国人旅行者も安心。
電停には専用ホームがあってちゃんと自動改札機がある。物理的には改札機を通らずに線路からホームに入ってしまえば無賃乗車だって可能に見えるのだけど、どんなに早朝でもそれをやっている利用者は一人も見なかった。降りるときもみんなキチンと機械を通過して降りていった。モラルがキチンと身についているのかもしれないし、見張りがいてペナルティがめちゃ高いのかもしれない(苦笑)。大した額ではないのだし、とにかくそういう不正はしないに限る。
実は、イスタンブールの路面電車は1966年に一度“全滅”しており、1992年にモダントラムとして再出発。ガラタ橋を渡る路線の復活は2005年なのだそうだ。

カラキョイ-Karaköy-到着。アジア側の各方面に船が出る重要アクセスポイントなのだけど、ここでも“サバサンド売りの船”は見当たらない。エミノニュ-Eminönü-まで行かないとないのかなぁ……と、せっかくなんでガラタ橋を歩いて渡ることにした。

2012年10月のİstanbul
8.ガラタ橋 -GalataKöprüsü-
金角湾の湾口にかかる橋で、イスタンブールの旅番組ではまず間違いなく「橋で釣りをする男達」が紹介される。2層構造で、船が通過する中央部以外は道路下が店舗(大抵はレストラン)になっている。実は可動橋(跳ね橋)で、大型船の通過で跳ね上げる時のために橋の袂にはクルマを規制する信号機もあり、橋を渡る路面電車の架線も跳ね橋対応になっているけど、現在はあまりの陸上交通要衝ぶりに、跳ね橋が稼働することはあまりないと思う。橋の下を通過する定期船は跳ね上げなくても通過可能な高さになっている。

ぼくらは歩いて渡りながら橋の下を通過する船を見てたんだけど………おいおいおいおいぶつかるぞ!というか、ぶつからないの?今朝がたにタクシム-Taksim-広場で見た歩行者とクルマのカオスがそのまま海の上で各方面への定期船で展開されている。どこ?どこ?『秩序』って、どこ?と日本人は思ってしまうのだけど、おそらくこのカオスがイスタンブールの『秩序』なんだろう。“どうでしょう”風に言うと「いまのところぼくら完璧にヤラれてますね」====ThisIsTheErrorMessege====というような。

エミノニュ-Eminönü-の東桟橋にも“サバサンド売りの船”はなく、橋をくぐった西桟橋でようやく船を見つけた。3隻くらいあったと思うけど、8時を過ぎて朝飯タイムは終わったのか、皆さん暇そう。どこでもいいので適当な店で1つ注文した。頻繁な船の通過でグラングランと激しく揺れる船の上で親父は焼いたサバをパンに挟んでくれる。5【も】。カネを受け取った別の親父は「さばさんど~」と日本語で言って(笑)レモン汁をかけてくれた。パンと焼きサバ。日本人は「えええええええ」と思うかもしれないが、これが結構合う。パンはカタめでしっかり腹に溜まる。大喰らいの男でも朝飯ならこれ1つで十分かもしれない。

さあ、朝飯も喰ったし、桟橋に行こう。エミノニュ-Eminönü-西桟橋からアジア方面に出る船は、ユスキュダル-Üsküdar-行とハイダルパシャ-Haydarpaşa-~カドキョイ-Kadıköy-行の2系統。頻繁にやってくるのはカドキョイ-Kadıköy-行、どうやらこっちの方が運航本数が多いようだけど、ぼくらが乗るのはもちろんユスキュダル-Üsküdar-行だ。ヨーロッパとアジアを結ぶ渡船で最初に渡るアジア側はユスキュダル-Üsküdar-と決めていた。「う~すくだら、恋など出~来ぬ街っ♪」の、ユスキュダル-Üsküdar-。

2012年10月のİstanbul
9.ウスクダラ
イスタンブールはボスポラス海峡を挟んで西のヨーロッパ側====ThisIsTheErrorMessege====と東のアジア側に分かれる。アジア側の主なアクセスポイントがユスキュダル-Üsküdar-とカドキョイ-Kadıköy-。
江利チエミが1954年に歌にした「ウスクダラ」は、ぼくはムーンライダーズの楽曲====ThisIsTheErrorMessege====として初めて知ったのだけど、もともとは1953年にアメリカでレコーディングされている世界的なスタンダード・ナンバーだそうな。wikipediaには原曲の背景になった歴史事項も載っているのでご参考を。
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