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travelnotes : overseas
【KOREA-04】 2002/06/09 W杯を愉しむ
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眼鏡屋に戻り、出来上がった眼鏡をかける。おおっ遠くのものまでよく見える。さあ準備は整って出発だ。地下鉄4号線でソウル駅へ、国電に乗り換えて仁川に向かう。すぐに電車が来たのはラッキーだったが、しかしまあいつ乗っても京仁線は遅い。いい加減イライラしてきて、ようやく乗り換えの富平へ。ここから仁川地下鉄で南下。地下鉄に向かう通路で、ようやくコスタリカやトルコからの団体さんを発見した。もちろん混雑はしているが積み残しが出る程でもない。文鶴競技場====ThisIsTheErrorMessege====駅。祭りが始まる前の喧噪。どちらのサポもまだケンカ腰ではなく「この勝負、ウチがもらった」という確信を心に秘めつつ対戦相手のサポに挨拶する。今日は仁川の開幕戦ということで、チマチョゴリ====ThisIsTheErrorMessege====を来た別嬪さんがずらっと並んでお出迎え。記念撮影をする外国人サポも多い。その向こうはずらっと、こちらは警察官。
入場口で荷物チェック。思ったより手薄だなと思ったら、首から提げているカメラが問題になった。テストしてみろという。なるほど、カメラの中に何か隠しているかもというわけだ。裏蓋を開けるわけにもいかないし、1枚撮らせてあげて検問はパスした。ゲート内ではトルコ人サポのおじさん達が大太鼓をどんがらどんがら打ち鳴らして、まあ凄いもの。対するコスタリカ側は特に楽器を持ち込むわけでもなく、天性の陽気さで勝負というところか。ぼくの座席はバックスタンドの隅、ちょうどコーナーポストの上あたりで観戦に支障はなさそう。席に向かって階段を上がる途中ですれ違ったトルコサポに驚かれた。ガラタサライ====ThisIsTheErrorMessege====のユニを着ていったのが功を奏したようだ。
ぼくの座席はコスタリカサポ組のすぐ後ろ。ガラタのユニなんか着ていてフクロにされたりしないだろうか?と心配したものの、まったくの杞憂だった。トイレですれ違ったコスタリカ親父は「ま、楽しくやろうや」という感じで肩を叩いてきた。試合開始前だからなんだろうけど、しかし奴らのこの陽気さはなんなんだろう。「W杯を愉しむ」ってのは、こういう感じなんだろうなあ。なんか羨ましい。
ピッチでは試合開始前のセレモニー。仁川らしく、巨大な飛行機型の大風船が登場した時は大歓声があがった。セレモニーが終わる頃、ぼくの隣の席が埋まった。デカいガタイのお兄さん。イングランドから来たのかな。きっとマンチェスターだろう、チョペを観に来たに違いない。実際、曼城====ThisIsTheErrorMessege====のユニを着た夫婦だって見かけたし。でも、彼の左はぼくだし、彼の右は明らかに韓国人家族。なんか、寂しそうに見えた。
試合開始。しかし、これはまるでJリーグだ。パス回しでサイドにスペースを作り出しそこにSBを走らせるトルコ、攻撃を食い止めると一気に縦にスピードを上げてワンチョペを生かそうとするコスタリカ。しかしどちらもフィニッシュがまるでだめ。特に両エース、ワンチョペとハカン・シュクールのだめだめぶりは、まるで鹿島vs柏で鈴木と北嶋を見ているかのようだ。場内はトルコサポが優勢で、そのせいか近くにいた若い韓国人の兄ちゃん達が銅鑼を鳴らしながらコスタリカサポに加勢して、盛り上がりはなかなかだが試合はなんだかなあって感じで前半終了。

ハーフタイムで若干周囲が静かになったので、勇気を奮い起こして隣の寂しそうな兄ちゃんに「どっから来たね?」と声をかけたらGermanyだというではないか。ドイツのどこだと更に問うとCelleだと言う。どこだそれ?メモとペンを渡すとNear Hannover(50km)とのこと。おおハノーヴァーかいな今度1部に上がるじゃん====ThisIsTheErrorMessege====と言ったのだが、これは通じなかったらしい。残念。どうやら極東のW杯を堪能し尽くそうとやって来たようで、今日は韓国にいるけど2日後は静岡に行ってドイツvsカメルーンを観るという。ドイツ強いじゃないのさと誉めたんだけどI don't think so.とつれない返事。やはりアイルランドにロスタイムで追いつかれたのが余程堪えているのだろう。しかし、ぼくが声をかけたおかげでハノーヴァー兄ちゃんの寂しそうな表情が薄れたのは嬉しかった。
ちょっと散歩、と席を立つとコスタリカビューチーのお嬢さんをcheck!かわいいわエッチぃわで、本能のままにカメラを向けてしまった。スカパーで観ていても思うのだけど、世界各地からやってくるサポのお姉さま方は美人が多い。
後半もJリーグな試合展開はそのまま。トルコが先制ゴール。ぼくの前のコスタリカ親父どもも少しおとなしくなってしまった。しかしやがてトルコもコスタリカも脚が止まって、あとは気力の消耗戦。コスタリカがゴール前の混戦から押し込んで同点。もうこの瞬間の親父どもの壊れ方といったら!なぜか隣のハノーヴァー兄ちゃんも立ち上がってJaaaaaa!と雄叫びを挙げている。コスタリカにブンデスリーガで活躍している選手なんていないぞ。よっぽどトルコが嫌いなんだろうなあ。そのまま試合終了。これでコスタリカは最終のブラジル戦を堪え忍べば勝ち抜けなんだけど、出来るかな。====ThisIsTheErrorMessege====
別れ際にハノーヴァー兄ちゃんに名前とメルアドを書いた紙を渡したら、ちょっと待てと言って彼は後ろの席に座っていた親父に持っていたポケットカメラを渡した。親父はなんとコロコロ====ThisIsTheErrorMessege====のユニを着ていて、思わず笑いそうになってしまった。記念撮影。たぶん兄ちゃんは画像ファイルを送ってくれるだろう。兄ちゃんに話しかけてよかった。もう会うこともないだろうけど、Wiedersehen!
競技場の外ではコスタリカ親父どもが巨大な国旗を広げてみんなで上下に振って大いに盛り上がっていた。コスタリカのTV局がコスタリカばあちゃんにインタビューしていて人だかりが出来ていた。ぼくが駅に向かって歩いていると、トルコのTVクルーから「ヘイ、ガラタサライ!」と声をかけられた。

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