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travelnotes : overseas
【KOREA-02】 1999/05/04 釜山港地方の天気予報
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午前6時半。ガイドブックなどで書かれている通り、船は釜山港の入口で税関が開くのを待っていた。雨はもう止んでいる。これからは晴れていくだけだろう。しかし、うねりはまだ結構残っていた。件の食堂に行ってみる。日韓洋の3種類の朝食が用意されていたが、このうねりでは食べる気にはなれない。甲板で風に当たって時間をつぶした。港の光景に日韓の違いはほとんどない。自分がどこにいるのか少しわからなくなってくる。
7時半、船はゆっくりと港の中に入っていった。街が近づくにつれ、やはりここは日本ではないとの印象が強くなっていく。それは看板のハングルのせいではない。ある程度読めるようになると、その文字がハングルなのかカタカナなのかはあまり関係がない。街の印象を変えているものは、家の構造。レンガ造りの家が多い。従って、家の壁はエンジ一色だったりエメラルドグリーン一色だったりする。カラフルなのではない。こどもの頃にプラスチック製のブロックで造ったリアリティのない家。それが、この街では、この国ではリアリティを持つ。
午前8時半、入国審査が開いた。出国予定にソウル発の航空機便名が書いてあるので、審査官にこれからソウルに行くのか?と尋ねられた。税関を通過して両替。もうこのあたりは手慣れた感じ。案内所で大韓航空の場所を確認し、街に出た。徒歩で15分ほど、駅の手前に支店があった。手帳を開いて、筆談+カタコト英語で交渉開始。ソウル発の航空券を発券してもらう。ところが、これがことのほか簡単。向こうにとっても英語は外国語。しかも航空用語なんて基本的に世界共通。単語の羅列でサクサク切符が入手できてしまった。ついでに、翌日の浦項→ソウルの最終便の空席状況も調べてもらったところ、残席20。この便の切符は現地集合のSun'sSon氏がソウル金浦空港で買うことになっているが、もし彼が入国した時点で売り切れていたら?なんらかの都合で空港で買えなかったとしたら?というわけで、予約だけ2名分入れてもらった。これで、とりあえずこの街でやるべきことは終了した。

もし時間がなければ模範タクシー====ThisIsTheErrorMessege====で高速バスターミナルまで行くつもりだったけれど、思いのほかすべてが順調に運んだので少し時間が余った。そこで散歩しながら国鉄の釜山駅まで歩いてみた。日本の駅でいうと……長崎?青森?「韓国第2の都市の玄関口」という印象は薄い。やはり、この国はすべてがソウルを向いているのだろう。駅構内も少々薄暗い印象を受けた。駅前広場に記念撮影用ポイントがペイントされていたのには笑えた。駅前の屋台街を撮っていると中東人にカネをせびられた。無視して通り過ぎるとなにやら汚いような言葉を投げつけられた。韓国も経済不況で外国人の出稼ぎには向かない国になっている、のかもしれない。撮影ポイントの脇には5/1メーデーの残骸と見られる立て看板が放置されていた。地下鉄で最寄駅の東莱====ThisIsTheErrorMessege====まで移動する。

高速バスターミナルは駅から徒歩で15分ほど。思っていたより歩道が狭く危険。地下鉄駅から歩いてターミナルに行く客は少ないのだろう。途中に坂もあり、大きな荷物を転がしながら歩いたが結構疲れた。
ようやく辿り着いたバスターミナルは釜山百貨店に隣接している。というか百貨店の1階の一部がターミナル。とりあえず写真を、と撮っているとすぐさま若い警官が2名迫ってくる。ありゃりゃりゃりゃん。右に立っているのはマリナーズのマック鈴木そっくりだ。何か話しかけてくるが、何一つわからないぞ。怪しまれないようにポケットからパスポートを出してイルボン====ThisIsTheErrorMessege====と言うと、その警官はなぜかビシッと敬礼して通してくれた。

バスターミナルは予想以上に閑散としていた。ソウル行バスの切符売場を確認する。いま10:50。で、次のバスの発車は11:00。ソウルでの待ち合わせもあるので急いで出発したい気もあるけど、なにせ朝からまだ何も食べていないのだ。ここは見送って次のバスにしよう。食堂に入ってメニューをざっと見回す。あまり時間がないので手間がかかる料理はなあ、というわけでピビンネンミョン====ThisIsTheErrorMessege====を注文。W4500だったが、正直言ってソウル明洞のはずれで喰ったヤツの方がうまかった。ま、バスターミナルの食堂だもの、こんなもんかな、と無理矢理納得。

11:10になった。さっきの切符売場に行くと、次のバスは11:15ではないか。おいおい、またしても時間があまりないぞ。しかし次のバスまで待つのも・・・もうこれでいいや、と窓口へ。さあ、私の韓国語は通じるか?

ソウルッカジ・ウドゥン・ハンジャン・チュセヨ。====ThisIsTheErrorMessege====

お、窓口嬢はサクサク切符を出しているぞ。運賃W23400。安い。安すぎる。筆談せずに特急バスの切符をGETだ!発車時間まであと3分。売店で飲料水を買ってバス乗り場へ。運転技士様はトランクに荷物を入れろ、と合図する。11:15発優等高速バス・ソウル行は乗客15名ほどを乗せて釜山の街に出ていった。

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