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travelnotes : overseas
【HONGKONG-01】 2000/12/30 広州で渡船に乗る。
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広州東駅4番ホームは直通列車専用のものだ。ホームの端に行って列車の写真を撮ろうとしたら、いきなり制服の男に注意された。駅員なのか警官なのか。ここは香港ではない。
イミグレを通過する。パスポートには「広州東」ではなく「天河」====ThisIsTheErrorMessege====と押された。通過すると左側に中国建設銀行の窓口がある。日本円を直接人民元に替えるのは中国銀行に限られているが、香港ドルとの両替ならどこだって出来る。階段を1階まで降りるとそこはもう駅のコンコースだった。集札は行わないということのようだ。
『地鉄』と書かれた案内に向かって歩くと、売店で中国列車時刻表を売っていた。8元。50元札を出すと、売店のお姉さんはいきなりスカシを確認し始めた。お釣りはすべて紙幣だった。地下鉄駅に降りる。広州地下鉄の運賃体系はわかりやすい。最初の3駅までが2元。あとは3駅ごとに1元ずつ上がる。自動販売機もあるが、1元コインと5角コインしか使えない。臨時の販売窓口があったので「ふわんしゃ」と言うと「いーが?!」====ThisIsTheErrorMessege====と質問された。指を1本立てる。彼は私の出した札をスカシ確認用の機械に通した後に切符とお釣りをくれた。どうやらニセ札に対する警戒態勢が敷かれているらしい。
無事に地下鉄に乗って、黄沙====ThisIsTheErrorMessege====へ。駅のデザインとかは台北MRTを参考にしたような感じだ。始発ではそれほどの乗客はなかったが、次の体育中心駅からはドヤドヤと客が乗り込んできた。このあたりから地下鉄は広州市街地を東西に走る中山路の下を走る。乗客も増える。中心街である公園前駅を過ぎて少し行くと、目的の黄沙駅に着いた。観光客も大勢来そうなところだが、でもぼくの目的地は違っていた。
駅前にはバスターミナルがあり、その裏手に歩行者や自転車は地下道を通って大通りを渡ってくれいと書かれた看板がある。指示通り、地下道を通って大通りの反対側に出た。道には架線が張られている。トロリーバス====ThisIsTheErrorMessege====のものだ。南に向かって少し歩くと、ついにぼくの目的地・黄沙埠頭があった。建物は立派だが、現在は上芳村と石圍塘====ThisIsTheErrorMessege====行のローカル渡船が出るだけの埠頭のようだ。いずれの航路も基本は15分ごと。上芳村行は24時間運行だそうだ。運賃は、上芳村行が5====ThisIsTheErrorMessege====、石圍塘行が7角。石圍塘行の窓口に1元コインを出すと1角札が3枚返ってきた。噂には聞いていたが中国の紙幣は聞きしに勝る汚さだ。
船は、日本でもよく見かけるような感じのものだった。珠江====ThisIsTheErrorMessege====の水は決して綺麗ではない。行き交う貨物船とすれ違いながら、河を遡るようにゆっくりと船は渡っていく。数分の乗船時間なんだけど、でもなんだかものすごく長く感じた。この国では、この街では1秒の長さが違うんじゃないか。
地図によると石圍塘桟橋の前には駅があるはずなのだが、行ってみると確かにあった。改札口もないので勝手にずんずん入っていった。どうやらいまの石圍塘は貨物駅のようだ。大型の貨車、低いホーム、ホームを覆う大きな木。いま自分が中国にいるという実感が、カラダ中の毛穴から猛烈な勢いで染みこんできた。駅名板もいい感じを醸し出している。駅を出て近所を歩き回ってみる。大きな木の下の店には、オープンカフェか?という感じでテーブルが並ぶ。いまにも物陰から細い少女が2人出てきて踊り出し、ウーロン茶のCM撮りが始まってしまいそうだ。自転車や荷車が行き交う。胡弓の調べが聞こえてきたら眩暈がしてしまいそうな雰囲気。観光地でもないのに、1時間近くもウロウロしてしまった。日本で手に入れた地図では石圍塘駅から中心街に近い西堤まで渡船があったのだけど、どうやら貨物駅になると同時に廃止されてしまったらしい。黄沙まで渡船で戻る。

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