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travelnotes : overseas
【BEIJING-01】 2002/10/27 北駅のひとびと~普客4449~
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西直門に着いて驚いた。心底驚いた。そこには、高架線のピカピカの駅が偉容を放っていた。北京地下鉄は東西の1号線と環状2号線があったのだが、つい最近13号線が開通した、という掲示がそこら中の駅に出ていた。昨夜、バッファローのアメリカ人と前門駅で見ていた地図にも路線が書かれていた。西直門から国鉄線に沿って北西に進み、郊外のだいぶ行ったところで東に向きを変え、しばらく行って今度は南に向きを変えて旧・和平里駅の近くを通って東直門まで。五路駅のところで書いた「和平里駅は近郊鉄道建設に伴い廃止」というのは13号線のことなのである。これがそうか。ということは、西直門近くにあった北京北駅もつぶされちゃってるんだろうなあ。せっかくここまで来たのだから、この電車に乗って東直門まで行ってみよう。廃線跡も見たいし、開発が進む北京とまだ残る散村の対比が見られるかも知れない。

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13号線も均一3元。====ThisIsTheErrorMessege====ホームに上ると、結構な客が電車の到着を待っている。と、駅名板の掲示を見て不審に思った。路線の半分くらいの駅から東側の方は紙が貼られている。近くにいた職員に「こっちは?」という意味で紙が貼られた部分を指差すと、職員のご婦人は首を横に振って紙が貼られている境界部分を差した。なんでえなんでえ、全線開通してねえってのかよ。前門駅の地図には全線書いてあったぞ。東直門まで行けないのなら、乗ってもしょーがない。乗らずに出ようと思ったのだが、初日のトコでも書いたけど北京地下鉄は入口と出口が独立している。始発駅でもあり、逆行してもそこに出口はない。「やっぱ乗るのやーめたっ」をするにはそれなりの語学力が必要というわけだ。だったら1駅だけでも乗って戻ってきた方がラクだ。
やって来た電車は、新線のクセにちょっと古め。どうなっているのだろう。車内は例によって暗い。発車して、扉の窓から進行右側の景色を眺めていたぼくは、真剣に叫びそうになってしまった。いや、もしかしたら実際に叫んでいたかも知れない。一度は諦めた、北京北駅はちゃんと残っていた。廃線になったという感じはしない。今朝がた訪問した北京南駅よりさらにしょぼくしたような駅。もし西直門で13号線乗車を放棄して降りることが出来たら、ぼくは北駅の存在に気づかずに地下鉄でホテルに戻っていたことだろう。

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1駅分だけ乗って戻ってきた。北駅がありそうな方向に歩き出す。すると「どこどこ方面へは北京北駅から列車に乗りなさい」というような看板を見つけた。間違いなく、北駅はまだ生きている。しかし、先に伸びている道は、とても北京のターミナルに向かっているとは思えない。乗用車がすれ違うのにかなり苦労しそうな細い道。雑貨屋とか旅館らしきものがパラパラとあるだけ。もちろん雑貨屋に客はいない。ホントにこの先に………?と思ったその先に、北京北駅はあった。
行き止まりの駅前広場の右側にはいくつかの店が開いているが、とてもじゃないが盛況とは言えない寂れ方。黄昏時の空に完全に溶け込んでいる。広場の正面には昔からの駅舎があり、その左側には行列が出来ていた。これはもしかして、まもなく出発する列車があるのではないだろうか。16時になり、駅舎の左側の門が開いた。行列を作っていたひとびとがどんどん中に入っていく。やはり、間もなく列車が出るのだ。
開いた門から中を覗くと、いかにも汽車駅という趣き。渋い。渋すぎる。ああ、写真に撮りたい。しかし、中国での鉄道施設撮影には厳しい制限がかかっているのは知っていた。隙間からパチッとやって、カメラの裏蓋を開けられたり公安に拘束連行されたりしたら、目も当てられない。しかし、ここで諦めるというのも。
意を決して、開いている門から中に入り、中の警官に撮影の許可を求めた。するとどうだろう。「おお、いいよいいよ」と快諾してくれたではないか。南駅では駅の内部は撮るなと言われたのだが、こちらはOK。鉄道施設の重要性が違うのだろうか。なにせこちらは1日に4本しか旅客列車が出ないローカル駅なのだ。いま発車を待っているのは16:37発の普通列車・隆化ゆき。北京北東部の河北省の街だ。この駅を出る中では一番の長距離列車。走行距離274kmを7時間きっかりで走る。終着は23:37。終点まで乗っていくひとはどれくらいいるのだろう。ちなみに運賃は硬座====ThisIsTheErrorMessege====で21元。おそらく軟座車は連結されていない。

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許可が出たのをいいことに、ぼくは写真を撮りまくってしまった。先頭で機関車の写真を撮っていたら機関士のおっちゃんに文句言われた。普通列車なのだが、座席は全部指定のようで、しかも指定座席の車両からしか乗れないルールになっているらしい。各車両の扉前に職員がついて乗客の切符のチェックをしている。たった4本の列車の為に、駅員の数が多すぎる。効率という言葉が存在しない世界。これが中国国鉄のルール。
発車間際になってバタバタと駆け込んでくる乗客が多い。若い女の子の姿も。日曜日の夕方だ。昌平までなら1時間ちょいだし、休日を北京で遊んで家に帰る少年少女も多いのかもしれない。駅構内に入る前、駅舎の正面で人目もはばからず別れの熱いキスを交わすカップルもいたっけ。発車までの30分は、そんな風にあっという間に過ぎていった。
いかにも汽車の出発、という感じで普通列車は出ていった。最後尾にいた職員が大きく手を振っていた。それは長距離フェリーの出航風景を思わせた。列車が見えなくなったので、ぼくは警察官にお礼を言って駅を出た。出口から一人の男が走り込んできた。出発間際の駆け込み状況からきっといるだろうと思っていたが、やはり乗り遅れの乗客は現れたわけだ。残念ながら次の列車は19:13、昌平の少し先の南口までしか行かない。
外に出ると、駅前広場の店はまだ営業していた。ここにはおそらくこの駅を利用するひとしかやって来ない。行き止まりの駅前広場。そして列車は1日4本。それでも、いくつかの店が、その店でしか手に入らないというわけでもない、ありきたりな商品を並べて客を待ち続ける。ここは他に店がないような田舎ではない。北京なのだ。ルールが違うというのは、こうも違うものなのだろうか。西直門から地下鉄を乗り継いで西単へ。

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