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travelnotes : overseas
【BEIJING-01】 2002/10/26 大きな西駅と大きな体育場
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  • 北京市街
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地下鉄と同じく、入口と出口が別の構造になっていて、入口ではなんと空港のようなセキュリティーチェックをかけていた。これでは好奇の旅行者が突入できるはずもない。出口から逆行することにした。地下に降りると、到着した乗客が出てくる出口があった。しかし、この構内の暗さはどうしたことだ。ナリは大きい分、余計に侘しさを感じてしまうのはぼくだけだろうか。出口前には市場のような商店街があって、小さな店が集まっていた。下着と靴下が欲しかったので歩き回ってみたが、手を出したくなるようなものは1つもなかった。
外に出ようと歩いていると、軽食堂があった。炸醤麺====ThisIsTheErrorMessege====が6元。本場の炸醤麺はどうなのだろう、とふらり入ってみたのだがこれが大はずれもいいとこ。肉味噌はまあまあだったし胡瓜もシャキシャキだったが、肝心の麺がコシのない細うどんみたいで全然。しかも量が多く結構もたれてしまった。これが本場の味ならカンベンだなあ。時間は10時半。あ、キックオフは13時過ぎだっけ、そろそろ工人体育場に向かわないと当日券が手に入らないかも知れない。駅舎の外に出た。市街中心部方面は例によって大渋滞の気配。これは近くの地下鉄駅に出るのがベストの選択だ。となると、既に2度も乗った40番バスで公主墳まで戻るのがよい。途中、お菓子屋があったので口直しにチョコレートバーを買う。1.5元。この寒いのにアイスクリームというのもどうかと思うが、こちらは日本のものとさほど変わらぬ味で安心した。

公主墳から地下鉄を乗り継いで東四十条へ。東に向かう道を男達がぞろぞろ歩いている。応援グッズを持つものはほとんどいなくて、地味な色のブルゾンのポケットに両手を突っ込んでずんずん歩く男達の後ろ姿を見ていると、競輪場に向かっているような気がしてくる。Jリーグや、TVで視るプレミアシップのようなハレの空間に向かう感じが、まったくない。試合開始1時間半前くらいだから、もしかしてサポ組はもう中にいるのだろうか。
人だかりが出来ている空間があった。右側の敷地にはデーンと大きな建造物。これが工人体育場か。入口のゲート前には售票処====ThisIsTheErrorMessege====があったが、なんかヘンだ。いくら中国は物価が安いとはいえ、入場料が10元均一ということはあるまい。しかもゲート周辺にグッズ売りの人間がいない。商魂逞しい北京の売り子が来ないわけがないのだ。售票処近くに立っていた警官に「足球 国安-天津」と書いて見せると「もっとあっち」と東に向かう道のさらに先を指差した。ここは工人体育場ではなく工人体育館なのであった。とほほ。

言われるままにさらに先へ。ありましたありました、今度こそ工人体育場だ。「で、でけえ」という建物を想像していたが、W杯のおかげで日本でもこのくらいのスタジアムは珍しくなくなった。售票処はすぐに見つかった。席によって値段が違い、20・30・40・50・120元という設定。50から120に飛ぶってのはなんなのだろう。おそらく120はいわゆるロイヤルシートだが、そこまでする必要もなさそうなので50元のチケットを購入した。座席は指定。それと、ゲート前の売り子から国安隊の旗を2本買った。
まだ試合開始まで1時間近くあるので、スタジアム周辺を一周することにした。すると、ようやく国安隊のサポ集団と遭遇した。8人くらい。揃いの緑のユニを着て、太鼓を打ち鳴らしながら行進している。しかし盛り上がっているのはその連中だけだった。
さらに歩くと、国安隊オフィシャルらしいグッズの出店を見つけた。ユニも飾ってある。昨年モデルが200元で今年モデルが100元。土産も兼ねてともに1着ずつ購入した。上海の時にも思ったのだが、中国リーグにおいてはチームグッズはあまり重要視されていないらしく、置いてあるのはユニと旗くらいのものだった。
競技場の1階にはレストランが運営する屋台のようなものがあり、その前にはオープンカフェのように多くの座席が置かれ、観客はめいめいの席で観戦前の腹ごしらえをしている。でもぼくはまだ西駅で食べた炸醤麺のダメージを引きずっていたので食事は見送りにし、指定された入場ゲートに向かった。
入口の鉄扉は閉ざされ、警察官が何やら話し掛けてくる。「我是日本人」と言うと即座に「OK,Open The Bag」と英語で返してきた。さすがだ。本に新聞にカメラに。このあたりはOKだったが、ペットボトルは持込不可だという。紙コップが用意されているわけでもなく、サックリ取り上げられてしまった。鉄扉の向こうは、スタジアム。扉が開く。

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