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【BEIJING-01】 2002/10/25 北京で夕食を
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  • 北京市街
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北京の地下鉄は均一3元。切符はペラペラの紙切れで、窓口でお金を出すと無言でお釣りと切符を投げ返してくる。この態度に腹を立てるようなひとは、観光バスに乗って外国人用レストランで北京ダックを食べて添乗員の旗について万里の長城を観て土産物屋でもともとクソ高く設定してある美術品などをそこそこ値切って満足して帰るべきだろう。中国には中国のルールがあるのだ。改札口で切符を差し出すと、左端の「副券」と印刷された部分をビリッと破って返してくる。ミシン目などないので、破り方はかなり適当、ヘタすると半分近くを千切られてしまう。ちなみに降りる時は誰もいないし切符は回収されない。そのままどうぞ、という構造になっていて、要するに入口と出口は明確にわかれている。
復興門で環状線に乗り換える。北京市街を東西に結ぶ1号線はまだそこそこ綺麗だったが、環状線の電車は相当ボロい。ちょっと前の千日前線のようにボロい。前門駅で外に出ると雨は上がっていた。とりあえず飯だ、焼売屋は21時に終わってしまう。ガイドブックにもあった焼売屋「都一処」に入ったのは20時20分頃。三鮮焼売12コで16元。燕京ビール====ThisIsTheErrorMessege====の缶が4元。姑娘はぼくの横で何か話しかけてくる。あれ、オーダーが通じなかったかな?すると彼女は人差し指でテーブルに「20」と書いた。ああ、先に払えと言っているのね。彼女が離れてからメニューを見ると請先付款と書いてあった。気づかなくってごめんよ。出てきたビールは全然冷えていなかった。

これだけでは物足りないか?と思ったぼくは蓮子粥を追加で頼んだ。3元。この粥がうまいのなんの。日本では粥は普通の白米が食べられないひと向けの主食と見なされていると思うが、中国において粥とは「粥」という料理なのだ。中に入ったヘーゼルナッツがコリコリしていてまたいいアクセント。12コの大きな焼売とともに綺麗に食べ尽くして食欲魔人・吉田鋳造はギブアップである。食べ終わってもう一度メニューを見てみると、焼売も蓮子粥も「主食部」という欄に載っていた。中国では餃子や焼売はおかずではなく主食。そりゃ腹一杯になるはずだわ。しかし、ビールを頼まなかったら19元、つまり300円程度しかしなかったわけで、どうなってんだこれは。

腹一杯になってフラフラと外へ。このあたりには中華系のファーストフード店がいくつかあって、ここまで来れば食事は問題なさそう。ライトアップされた正陽門や箭楼を撮影し、そのまま天安門に向かった。ゆっくり歩いても20分もかからずについてしまう。夜は広場は閉鎖されるようで、張られたロープの向こうでは解放軍の若い兵士が寒い中直立不動で警備の任に就いていた。すごい精神力だと思う。国の象徴を守る誇り、というヤツか。
天安門の前を横切る道路の下には地下鉄が通っているが、門の前に駅はない。東と西に駅がある。東駅から地下鉄に乗った。門の近くには繁華街がないので、駅構内は閑散としていた。誰もいないのをいいことに写真を撮ってしまう。====ThisIsTheErrorMessege====西単に着いたのは22時過ぎだった。地下鉄駅の出口あたりの地下道では、若者達がスケートボードに興じていた。誰が咎めるでもない。日本でも見かける光景。
しかし「北京の夜が長い」なんて嘘だろう。西単駅近辺は『閑散』と言って差し支えない状況だった。なにより困ったのが、コンビニがないことだ。安いビールが買えないではないか。おじさんの嘘つき!空港バスの窓から一つだけ、三里屯のあたりで見かけたが、やはりあれは三里屯だから====ThisIsTheErrorMessege====だったのだろうか。
ホテルの裏の方まで散歩してみる。夜遅いのに、なぜか散髪屋が何軒も店を開けている。

「酒屋はどこだ!」
「畜生、床屋ばかりではないか」

………申し訳ない。

並んだ床屋の隣りに小さな煙草屋を見つけた。ペットボトルの清涼飲料水と燕京ビールが無造作に積み上げられている。夜間にビールを入手できるラインが確保できたのは嬉しい。ホテルの部屋常備の缶ビールは20元もしたのだ。500mlのアイスティーと350mlの燕京ビールで5.5元だった。笑うしかないね。風呂に入り、ビールを呑んだら寝てしまう。

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