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北海道ツーリング(1)
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バイクに乗る者なら一度は走りたいと思う、北海道。8月18日に札幌ドームでコンサドーレとFC東京の試合を観ることは決まっていたので、これに合わせて北海道を走るツアーを計画した。とは言っても私の職場はそう豪快に夏期休暇が取れる環境ではないので、北海道を走れるのは実質2日だけなのだが、行けるだけでもありがたい。

上司を拝み倒して1時間ばかり会社を早退し、一旦帰宅して着替えてから出発。ちょうど帰宅時間に重なって道路は結構な通行量、しかし関ヶ原のあたりまで来るとめっきり少なくなって、木之本に向かう広域農道を走る車はぼくのバイクだけ、なんて状況も。勝手知ったるルートなので一気に木之本まで抜けてしまう。木之本で給油だなと思っていたのだが、なんと午後9時で開いているスタンドが1軒もない!残量は概算で敦賀までギリギリ、この周辺をうろうろ探すより敦賀に出た方が得策と判断して一気に峠を越えると疋田の坂でようやく開いているスタンドを発見。ラッキー。店員氏の話だと、この時間だと敦賀でも開いているスタンドはこのあたりだけだとか。今回は運良く見つかったが、北海道ではこうはいくまい、ガスが不安になったら即給油だな。
敦賀の街に入る。渋滞が出来ていた。午後10時前で渋滞?かつて駅前でうまい屋台ラーメンを食べた記憶があるので駅に出てみた。屋台はなく、代わりにここもすごい人ごみ。駅員氏に尋ねると、今日は灯篭流し&花火大会だったとのこと。なるほどね、と頷いてばかりもいられない。敦賀はまわりを山に囲まれた港町。南北に抜けるルートはそれぞれ1本しかない。花火が終わった直後ということは、敦賀を出るルートはどちらも大混雑、市街を北に出たところのフェリーターミナルまでの道も詰まっている可能性があるのだ。行ってみるとやはり詰まっていた。しかしバイク1台分の隙間があったのを幸い、すり抜けすり抜けでなんとかターミナルまでたどり着いたのはバイク乗船開始の10分前だった。あぶないあぶない。
ちょっとした病気で医者には「アルコールはよくないよ」と言われていたのだが、船内でサッポロクラシックの缶を見つけてしまっては選択の余地がない。甲板は蒸し暑いので、携帯電話でインターネットにつなぎ「2ちゃんねる」を読みながらロビーで呑んでいたら眠くなってしまった。出航の銅鑼の音を聞いたところで2等寝台のベッドへ。結構サクサク寝てしまう。

起きたら8時だった。空調もぼく好みの低めの設定だったし、ゆっくり眠れた。試しに携帯電話を接続してみたが当然の圏外。これではピッチカードでインターネット====ThisIsTheErrorMessege====など出来るはずもない。買い置きのサンドイッチで朝飯。食べ終わってから食堂を覗いてみた。この船会社にはかつてサンマ半分¥800というひどい仕打ちを受けたのだが、メニューに書かれた値段はまっとうなものだった。船内の食事に選択の余地はないのをいいことに暴利を貪るのはやめたのかな。船舶電話で会社に電話して、連絡はこちら側からしか出来ない旨を伝える。テレホンカードなんて使うのは久しぶりだ。
10時過ぎに船内放送が入る。昨夜小樽を出た敦賀行きフェリーとすれ違うという。ああまだカメラにフィルム入れてなかったっけ。そのまま甲板に出てみた。大海原でフェリーが行き違う光景も悪くない。フィルムのセットされていないカメラなんて旅先では無意味だね。ちょっと後悔。隣にいたおじさんがミノルタSRT101なんて渋いカメラを持っていたので少し話をする。最近のカメラは使いこなせなくてねえ、と言って彼は笑った。

船内ではカップルがオセロをしている。バイク野郎の2人組が将棋を指している。オープンデッキでは家族連れがバーベキューをしている。ぼくはデッキチェアに寝そべってMDで音楽を聴いて時間をつぶした。女の子2人組の片方がニコンEMなんかを持っていたので声をかけてみた。父親が貸してくれたとのこと。だわなあ。やがて奥尻島が近づいたからか携帯が使用可能になったので会社にその旨をメールで連絡。あとは例によって「2ちゃん」のサッカー板を読み散らかして過ごした。とにかくすることがない。3時半ごろに、再び船がすれ違うとの放送。今度はカメラも準備しておいた。

夕方の6時近く、積丹沖に差し掛かると急に海にうねりが生じ始める。そして北に向かっていた船は東に向きを変える。海に陽が沈む。だいぶ寒くなってきたのでサッカーシャツの上にブルゾンを着た。やがて甲板に乗客が集まってくる。太陽は18時38分、結構地味に消えていった。北海道側には雲がかかっているように見える。少し憂鬱。

フェリーは定刻より30分も早く着岸した。さあて北海道だと車両甲板に下りていくと、まずクルマを降ろしてバイクはそれからだという。フルキャパに近く積んでいたので結局降りられたのは20時半の定刻だった。車両甲板を出て、ヘルメットの中で一言。

「さあ行くぜ、相棒」。

ああ恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。だって、このゲーム====ThisIsTheErrorMessege====このキャラ====ThisIsTheErrorMessege====萌え萌えのゲロ袋オハユニがこう言えって。

おおかたのバイクが札幌方面の国道や高速道路に向かうなか、ぼくだけ小樽市街地へ。ええミーハーですとも夜の小樽運河を見ておきたかったんです。小ぢんまりとした感じだったけど確かに綺麗だった。ライトアップが予想より抑え気味なのもよかった。ここでちょっと休んでから、一気に東へ。途中、マイカル小樽が見える。でけえ。これはハンパじゃない。でもマイカルいま危ないんだよね。これが飛んだら北海道経済はどうなっちゃうのだろう。かつては渋い渋い駅舎だった小樽築港も、マイカルに合わせて近代的な造りになっていてなんだかなあ。さて札樽国道。信号がないからとはいえ、巡行で90km/hですかあみなさん速いですなあ。結構必死で走ったおかげで小樽から琴似まで30分。琴似駅に出た。ここでラーメンを食べる。
いままで北海道に来てもススキノラーメン横丁で満足していた鋳造。しかし今回はアシもあるのだし地元で評価の高い店に行きたい。こういう時に役に立つねえインターネットってのは。絶対地元民が作ったラーメン屋情報はある!と思って探したところさっくりみつかった。営業時間と評価を考えると琴似駅前の「ななし」がいいと判断した次第。評価も高いしどこそこのラーメン屋の大将は「ななし」で修行したらしいなんて見慣れた表現====ThisIsTheErrorMessege====もあったことだし。
「ななし」は札幌に店を開く旭川ラーメンの店だ。旭川といえば醤油ラーメン、ぼくも店に入るまでは醤油にしようと思っていたのだが、店に入ると客のほとんどが味噌ラーメンを食べているのでついぼくも「味噌ください」と言ってしまう。出てきたものは正統派というか王道というか。劇的に「うまいっ!」というわけじゃないけどやっぱこれよねと頷いてしまうような感じのラーメンだった。ここまで空腹を維持してきた甲斐があった。スープまで綺麗に飲み干してしまう。あとは一気に札幌北12条のホテルへ。明日の朝は早いぞ。一気にここまで原稿を打ち込んで、サクサク寝てしまう。You ain't seen nothing yet!====ThisIsTheErrorMessege====

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