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tour:きまぐれ信州(前)
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山の天気は変わりやすい。予測がつかない。となると、乗鞍攻略に最もふさわしいのはまず晴れが続く梅雨明け10日。ということで7/21に年休を叩き込み、7/19にも午後年休を入れて準備万端。19日は岐阜を4時に出発していつもの郡上八幡せせらぎ街道経由で高山に向かう。ついふらふらと坂本峠旧道越えに挑戦してしまうが、このルートは越えることが目的のライダー以外にはお勧めできない。7時半近くに高山着。チケ半券で協力してもらった役人宅にお世話になる。近所の銀河高原ビールで閉店まで呑み、帰宅後飛騨の日本酒でさらに呑む。明日は乗鞍アタックなのだが、いいのだろうか。


翌朝。ガコガコ寝ている役人をほったらかしに出発。まだ朝の5時で平湯に向かう交通量も少ない。トンネルの入口に平湯峠旧道の入口があった。うねうねと上っていくと平湯峠。現在では乗鞍スカイラインの上り口として知られる。各社のバスとすれ違う。乗鞍の御来光ツアーだ。途中の展望台では、下界に広がる雲の向こうに白山が見えた。そのまま一気に上りきると乗鞍畳平駐車場だ。想像以上にクルマが少ない。梅雨明けしたというのに、こんなものなのか?とその時は悩んだのだが、実は長野側のゲートはまだ開いていないからなのだった。長野側ゲートの開門は6時半。ゲート前には夜に東京を出発したクルマが数珠繋ぎであった。


ここまで来て、開門を待ってただ降りるというのも不毛だということで、スニーカーに履き替え山頂登山に挑戦することにした。90分かかるとのことだが、久々の登山に不適切な靴、それに日頃の運動不足が1翻アップでキツいのなんの。肩の茶屋から稜線にたどり着くまでに何度も息が上がった。情けない。しかし稜線から見える景色は頂上への挑戦意欲をかき立てるものだった。結局7時半に登頂。御岳やら槍ヶ岳やら白山やら、まあいい眺めである。しかしまさか山頂で携帯電話が使えるとは思わなかった。30分ほど休憩して下山。足下が滑って上りよりキツい印象。やはり日頃の鍛錬不足がこういう時に如実になる。


駐車場に戻り、夏スキーを楽しむ人々を眺めつつ下山だ。開いたゲートのちょっと先に日本の車道最高地点がある。しかし、そこでクルマを止められては大変なので碑や掲示の類は一切なし。県境の表示が立つだけだ。乗鞍高原まで降りたところで観光林道に入り、白骨温泉に着く。ここには公衆の露天風呂がある。乗鞍登山でヘロヘロになったカラダにはたまらない極楽だ。ここで30分は休憩し、そのまま坂を下りて国道に出ることにした。出たところは沢渡の駐車場。駐車場から上高地までのシャトルバスは20分おきに出ているらしい。こんな機会がないと上高地なんか行かないよな、と発作で上高地行きを決意。往復¥2000は安くはない。有名な釜トンネルと抜けてしばらく行くと上高地だ。ぼくは大正池で降りてバスターミナルまで歩いたのだけど、上高地がなぜ著名な観光地なのかよくわかった。しかし、ベンチなどで寝ている観光客が少なからずいた。みな乗鞍御来光で早起きさせられたのだろう。気持ちはわかるが・・・。再びバスで駐車場まで戻り、安房峠は当然のように旧道で越えて、平湯温泉の降り口にある神の湯で再び休憩。沢の水で冷やしていたトマトを買う。実にうまい。平湯のバスターミナルは新穂高行のバスが超満員。なんだかねえ。そのままバイクで高山に戻った。

再び役人と合流し、今度は高山の街中に出て呑む。飛騨牛の刺身を安値で喰わせてくれる店で、ジャブのつもりがいつしか中ジョッキを並べてしまうのはいつものことか。ここで停電に遭遇した。外はいい天気なのだが、どうやら萩原とか下呂で落雷があると高山市内が全部ダウンしてしまうらしい。やはり厳しい環境なのだ。停電は30秒ほどで復活。酒の肴として名物の漬物ステーキもまたよし。ごきげんになって、締めに高山ラーメンを喰い、帰ってサクサク寝てしまう。

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