どこの誰にも文句を言わせない、他者を寄せつけない圧倒的な最下位でJ3に落ちていきます。21位で一緒に落ちていく鹿児島と勝ち点10の差をつけられたら、胸張って「堂々たる最下位」を名乗っても問題ないでしょう。
2018年。古橋が出ていく前から調子を崩し、他者を寄せつけない圧倒的な10連敗をしつつも古橋ヘリテージでなんとか残留を勝ち取ったものの、その現状認識があったのかなかったのか。大分から川西を借りて来た時には「フロント、やるじゃん」と思ったけれど、その肝心の川西はサッカー選手としてのスキルはまったく問題なかったけれど「オオキタケシに気に入られる能力」が決定的に欠落していたのは想定外。攻撃が綺麗に窒息したまま試合を重ね、オオキさんはシーズン途中で退任することになった。
後任は北野誠氏。釜玉時代のリアリストぶりで知られる残留の鬼なのだけれど、本人は「俺だってホントはオオキさんみたいなサッカーをやりたいんだ」とインタビューで答えていた記憶がある。つまり、釜玉時代は与えられた戦力とミッションを勘案して採るべき戦術が塹壕サッカーだっただけだ、と。さて、岐阜の現状戦力とミッションを勘案して採るべき戦術はなんだったのか。観戦仲間が「北野監督になってから岐阜の選手はボールの扱いが目に見えてヘタになった」と言っていたけれど、実際にその通りだったと思う。オオキさんが2年半かけて行ってきたことは、言われなくなったら途端に出来なくなる程度だったというわけだ。ボールの扱いが雑になるから容易にボールを失ってしまう。そんな状態で塹壕掘りサッカーをやったら、くい止めてもくい止めても相手の攻撃が続いていく。要するに絨毯爆撃だ。この、オオキさんが2年半かけてやってきたことが既に出来なくなっていたというのは、北野さんの誤算その1だったかも。
誤算その2は、北野監督になって獲得した選手で稼働率が及第点だったのが塚川だけだったこと。いやいや、おばあちゃんの遺言「パスを受けたら自分でシュートまで行く(仮)」を守り抜いたバホスはともかく、ババケンも稼働率は高かった。稼働率は。北野さんは全幅の信頼を寄せて彼を使い続け、彼はどの局面でもローギアしか入らないクルマでドライブするように非効率な動きを続けてくれて、最後はチームワーク不問の「最前線でのボール追い掛け回し担当」でしか機能しなくなった。自身を『漢』として売り出すのは別にセルフ・プロデュースの問題だから好きにしていただいていいのだけどね。
そして、誤算その3は、ご本人・北野監督自身の選択がベストにならなかったこと。選択がベストかどうかは、選択者が決めることではなく、結果が決めることだ。外野に向けていくら「お前らに何がわかる!」と吼えたって、勝ち点は液化窒素のように冷たく残酷だ。そんな訴求力も分子間力を失ったようなチームがJ2残留という結果を出せるはずもない。崩壊は火曜日の次に水曜日が来るような必然だったと思います。
season.ZZZZ 公式戦戦績 | |||||
試合日 | 大会 | 会場 | 対戦相手 | スコア | 得点者 |
2/24 | J2 | 長良川 | モンテディオ 山形 |
○ 2-0 |
風間宏矢,風間宏矢 |
3/3 | J2 | 鳴門陸 | 徳島 ヴォルティス |
● 0-1 |
|
3/9 | J2 | 長良川 | ファジアーノ 岡山 |
○ 2-1 |
ライアン・デ・フリース, OwnGoal |
3/17 | J2 | 長良川 | 鹿児島 ユナイテッド |
△ 0-0 |
|
3/23 | J2 | 三ツ沢球 | 横浜FC | ● 0-2 |
|
3/30 | J2 | 長良川 | 京都サンガ | △ 1-1 |
粟飯原尚平 |
4/3 | J2 | 小瀬 | ヴァンフォーレ 甲府 |
● 0-2 |
|
4/7 | J2 | 砥部陸 | 愛媛FC | ● 0-2 |
|
4/14 | J2 | 長良川 | V・ファーレン 長崎 |
● 0-4 |
|
4/21 | J2 | 長良川 | 水戸 ホーリーホック |
● 0-1 |
|
4/28 | J2 | 栃木グリーン | 栃木SC | △ 1-1 |
山岸祐也 |
5/5 | J2 | 長良川 | FC琉球 | ○ 2-1 |
前田遼一,永島悠史 |
5/12 | J2 | 長良川 | ツエーゲン 金沢 |
● 2-3 |
前田遼一,前田遼一 |
5/19 | J2 | 蘇我 | ジェフ千葉 | ● 1-5 |
ライアン・デ・フリース |
5/26 | J2 | 長良川 | 町田ゼルビア | ● 1-2 |
粟飯原尚平 |
6/1 | J2 | 日立台 | 柏レイソル | ● 0-1 |
|
6/8 | J2 | 長良川 | アルビレックス 新潟 |
● 1-3 |
山岸祐也 |
6/15 | J2 | 大宮公園 | 大宮 アルディージャ |
● 1-2 |
山岸祐也 |
6/22 | J2 | 山口維新 | レノファ山口 | ● 0-4 |
|
6/30 | J2 | 長良川 | 東京 ヴェルディ |
● 1-2 |
山岸祐也 |
7/3 | 天皇杯 | 小瀬 | ヴァンフォーレ 甲府 |
● 2-2(pk) |
藤谷匠,藤谷匠 |
7/6 | J2 | 博多森 | アビスパ福岡 | ○ 3-1 |
川西翔太,前田遼一,川西翔太 |
7/14 | J2 | 長良川 | ジェフ千葉 | △ 2-2 |
前田遼一,宮本航汰 |
7/27 | J2 | 西京極 | 京都サンガ | ● 1-2 |
ライアン・デ・フリース |
7/31 | J2 | 長良川 | 大宮 アルディージャ |
△ 0-0 |
|
8/4 | J2 | 諫早 | V・ファーレン 長崎 |
○ 3-1 |
川西翔太,川西翔太, ライアン・デ・フリース |
8/11 | J2 | 長良川 | アビスパ福岡 | ● 0-2 |
|
8/17 | J2 | 石川西部緑地 | ツエーゲン 金沢 |
● 1-2 |
竹田忠嗣 |
8/25 | J2 | 長良川 | 柏レイソル | ● 0-4 |
|
8/31 | J2 | 沖縄県総合陸 | FC琉球 | ○ 2-1 |
川西翔太,川西翔太 |
9/7 | J2 | 長良川 | 栃木SC | △ 0-0 |
|
9/14 | J2 | 桃太郎 | ファジアーノ 岡山 |
● 0-2 |
|
9/22 | J2 | 水戸市陸 | 水戸 ホーリーホック |
● 0-1 |
|
9/29 | J2 | 長良川 | 横浜FC | △ 1-1 |
ミシャエル |
10/6 | J2 | 長良川 | レノファ山口 | △ 1-1 |
ミシャエル |
10/14 | J2 | 天童陸 | モンテディオ 山形 |
● 0-2 |
|
10/20 | J2 | 長良川 | 愛媛FC | ○ 2-0 |
當間建文,川西翔太 |
10/27 | J2 | 野津田 | 町田ゼルビア | △ 0-0 |
|
10/30 | J2 | 鴨池陸 | 鹿児島 ユナイテッド |
● 0-1 |
|
11/2 | J2 | 長良川 | 徳島 ヴォルティス |
● 0-7 |
|
11/9 | J2 | 新潟BigSwan | アルビレックス 新潟 |
● 0-2 |
|
11/16 | J2 | 長良川 | ヴァンフォーレ 甲府 |
● 1-3 |
川西翔太 |
11/24 | J2 | 飛田給 | 東京 ヴェルディ |
● 1-5 |
塚川孝輝 |
season.ZZZZ Jリーグ2部順位 | |||||||
勝点 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失点差 | |
柏レイソル | 84 | 25 | 9 | 9 | 85 | 33 | +52 |
横浜FC | 79 | 23 | 10 | 9 | 66 | 40 | +26 |
大宮アルディージャ | 75 | 20 | 15 | 7 | 62 | 40 | +22 |
徳島ヴォルティス | 73 | 21 | 10 | 11 | 67 | 45 | +22 |
ヴァンフォーレ甲府 | 71 | 20 | 11 | 11 | 64 | 40 | +24 |
モンテディオ山形 | 70 | 20 | 10 | 12 | 59 | 40 | +19 |
水戸ホーリーホック | 70 | 19 | 13 | 10 | 56 | 37 | +19 |
京都サンガ | 68 | 19 | 11 | 12 | 59 | 56 | +3 |
ファジアーノ岡山 | 65 | 18 | 11 | 13 | 49 | 47 | +2 |
アルビレックス新潟 | 62 | 17 | 11 | 14 | 71 | 52 | +19 |
ツエーゲン金沢 | 61 | 15 | 16 | 11 | 58 | 46 | +12 |
V・ファーレン長崎 | 56 | 17 | 5 | 20 | 57 | 61 | -4 |
東京ヴェルディ | 55 | 14 | 13 | 15 | 59 | 59 | 0 |
FC琉球 | 49 | 13 | 10 | 19 | 57 | 80 | -23 |
レノファ山口 | 47 | 13 | 8 | 21 | 54 | 70 | -16 |
アビスパ福岡 | 44 | 12 | 8 | 22 | 39 | 62 | -23 |
ジェフユナイテッド千葉 | 43 | 10 | 13 | 19 | 46 | 64 | -18 |
町田ゼルビア | 43 | 9 | 16 | 17 | 36 | 59 | -23 |
愛媛FC | 42 | 12 | 6 | 24 | 46 | 62 | -16 |
栃木SC | 40 | 8 | 16 | 18 | 33 | 53 | -20 |
鹿児島ユナイテッド | 40 | 11 | 7 | 24 | 41 | 73 | -32 |
FC岐阜 | 30 | 7 | 9 | 26 | 33 | 78 | -45 |